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第百六十一話 「背後霊の正体」
「きゃーー!!!」
高坂の愕いた声がマイクを通して響き渡る。
高坂の後ろを背後霊らしきものが通る。
高坂は叫びながら後ろを振り向くが
既にそのときには後ろに何者もいない。
なんだなんだ・・・
周囲がざわつき
告白した男子生徒が高坂の隣を見ている。
高坂は隣を振り向くと
そこには
パイプ椅子に座り、長机に肘をかける
青いスカーフをまとった男子生徒・・・・
否、
佐藤太郎がいた。
あたりを見渡していた駿
そして孝也は
「あーーー、タロちゃーん・タロ氏何やってんのー??」
と大きな声をあげた。
太郎はというと
至って動じない様子で
肘をついたまま座っている。
高坂から打って変わって
太郎を見つめる全生徒たち。
そして隣の高坂は一言
「どちら様ですか?」
と尋ねた。