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第百五十三話 「海満高校体育祭の始まりを告げる」
朝日がゆっくりと顔を出す
「海満高校体育祭」
大きく書かれた看板が
静かに
そのときを待っていた。
そして続々と
海満高校の教職員が出勤してくるたびに、
生徒が登校してくるたびに
一人ひとりと目が合っていく。
彼ら、彼女らの目は僕にこう語る。
「 今日 なんだ 」
「アナウンスをします。
9時30分から海満高校体育祭開会式が始まります。
生徒のみなさんはグラウンドにお集まりください。」
「 いよいよ 何だね 」
看板は体育祭を見守るように建ち続ける。
体育祭が始まる!!!