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第百四十七話 「幽霊か、それとも」
「彼女、もしかして幽霊なんじゃないですか?」
菊池の突拍子のない幽霊発言に
「幽霊か・・・
幽霊だったのかもな」
と夏海も幽霊説を認めた。
「まぁ、周りの誰が言っても言うことを
聞かなかったお兄ちゃんが一度しか会っていない
幽霊(彼女)の話を聞いて
規則正しい生活に戻ることができたからね。」
美名城が幽霊説にのっかると八千草は
「幽霊じゃなくて
女神さまですよ、きっと!」
真面目な表情で八千草が答えたことで
笑いが起きた。
幽霊か女神か、はたまた科学者か
名も知らぬ彼女との話を
ここで後輩たちにできたことに
夏海はすっきりしたような
吹っ切れたような気持ちでいた。
夏帆たちに負けねーよーに
俺も俺自身の使命を果たすぞ!!