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咲かせたのは君  作者: バルたん
第一章 誰に似るでもなく
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第百三十七話 「閉店営業開始」

「何かあったんですか?」


「そうね、すごく私的な話だけど聞いてくれるの?」


「はい、そのための閉店営業です」




二人の長い夜はここから始まる。




「ありがとうございます。

私、どんな仕事しているように見える?」


「そうですね・・・

朝早く海辺を歩いてことからそれなりに融通の利く仕事・・・

ネイルもされていますし、服装もファッション的というか

オシャレしているように見えるので、自営の美容師とかでしょうか?」


「おーーー!

店長さん、すごい洞察力してるわね♪」


「じゃあ、」


「けど、ハズレ!!」


「ガクッ」


「こう見えて私、科学者なの。」


「え?

・・・科学者ですか?」


「信じられないでしょ?」


「はい、現段階では一ミリも信じられません」


「ふふふ、そうよね。

朝から海辺をうろついて、

こんな深夜にお酒を求めて出歩いてるもんね。」


「いや~

おっしゃるとおりですね」


「あら、店長さんなかなか言うじゃない」


「すみません。科学者ってあまりにも特殊な仕事な気がして。

こんな田舎に科学者が働けそうな場所があるようにも思えないし。」


「特殊じゃないわ、普通よふつう。

朝ご飯はパンとヨーグルトくらい普通よ。」


「え?あ、ちょっと

その例えからして、やっぱり普通じゃないですね。」


「朝は、パンじゃないのー?」


「朝は、やっぱり白飯とあさり汁と魚ですね」


「それこそ普通じゃないでしょ!」


二人の笑いの絶えない話が

閉店した店内を明るく灯していく。

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