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第百三十二話 「素直になれない最高のタッグ」
「え、それが、」
ドキドキと夏海と太郎の
鼓動がビートを刻んでいく中、
「それが、、その、、、、」
美名城の様子が少しおかしい。
下げていた頭を上げた美名城は
「このランチは気まぐれすぎる。
気まぐれでこんなに美味しいもの出さないでよ。
びっくりしちゃったじゃない。」
潤めで答えた感想は、
決して素直ではない感想は、
ビートを刻んでいた兄の鼓動を鳴り止ませるのに
充分すぎるものだった。
「ったく、ほんとに素直じゃねーな」
喜んでいるのに素直じゃない妹と兄
だけども、最高に気の合う兄弟がそこにはいた。