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第百十七話 「唯一紹介した男」
唖然とする孝也らだったが、
美名城は
「あなたの兄弟は私だけで充分よ。
タロちゃんのことでしょ。」
「え?タロちゃん??」
四人は太郎の方を振り向いた。
すると夏海は、
「タロちゃんはもう俺にとっては弟同然だ。
いつも夏帆のわがままに
付き合ってくれてるみたいだし、
夏帆が唯一俺に紹介した男でもあるしな。」
「ええ?
紹介した男?
しかも唯一???」
菊池が目を丸くして太郎を見つめると
太郎は、
「いやいやいや、誤解だよ、誤解!!
夏海さん、勘弁してくださいよ。
夏帆さんのわがままには付き合ってますけど
紹介されたって・・・」
「ちょっと、
誰のわがままにはですって!!」
するとここで八千草が
「とりあえず席座って話しませんか?」
と切り出した。
そうだね、座ろう♪