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第九十三話 「高揚感と期待感」
青組総会という名の
一週間前のデモンストレーションが終わった。
視聴覚ホールに漂う興奮は
収まるところを知らない。
ダンスチームがステージから降りてくるなり、
応援団チームの時と同様の大歓声に沸いていた。
「同様?果たしてどうだかな!」
盛り上がりに
少しダンスチームがうらやましく感じる孝也
クールなダンスチームと
熱い応援団チームが
注目を集めるデモンストレーションで、
駿、そして孝也も感じていた。
この高揚感と期待感に包まれた空間は
演技そのものだけによるものではない。
間違いなく看板チームの
「演出」が関わっていたことを。