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Final stage

Haematophilia Vanpire Story

最終話 〜神の田園〜



 瓦礫の山・・・突き出た鉄・・・コンクリートの破片・・・黒く小さくなったガラス・・・


砕けた骨・・・変形したプラスチック・・・煮え滾る液体・・・飛び散ったタンパク質・・・


全てが原型を留めていない破片の山の中、たった一つだけが全身を保っていた。



「・・・いってぇ〜・・・。」


少年は仰向けで倒れていた。


「・・・ハァ?なんでいてぇんだよ・・・、くっそ・・・全身が動かない・・・。」


隣に少女はいない。


「無事に逝けたのか・・・よかったな。しかし何で生きてんだ?」


自分の肩から生える、大きく黒い翼に包まれていることに気づく。もちろん全身ボロボロだ。


「はぁ、どおりで生きてたわけねぇ・・・ご先祖様、どんだけ強いヴァンパイアだったんだよ。う・・・よいしょっと!あぁ〜イタイ!」


痛みを堪え、身を起こす。未だに握っていたダガーをベルトに無造作に差し込む。


「うぅ〜〜〜〜〜ん、痛いなぁ・・・どうでもいいや。」


徐々に太陽が山の端から光を漏らす。綺麗な景色が疾風の目に映った。


「そういやあ、ヴァンパイアって太陽に当たったら灰になるんだよな?当たっても死なない奴もいるんだっけ?俺はどっち・・・・・・いや、どっちでもいいや」



徐々に昇る太陽に向かい、目を見開く。陽光が疾風の目を貫き、全身を包み込んだ。



「太陽、眩しいなぁ・・・こんなに暖かかったっけ・・・?」



少しづつ、疾風の体が指先や体の先端から光の粉となって宙に舞い上がっていく。



「太くて短い指、なんだかんだ言っても俺の一部だったよな・・・器用に動いてくれたし。サラサラの髪の毛も自慢だったのに・・・・・・もったいねぇな・・・。」



山の端から完全に出た太陽が、完全な円を模った瞬間、一気に疾風の体が光に包まれた。



「この顔・・・消えるのか・・・。生まれ変わるなら、もっと美形にしてくれよな、神様!」



最後の冗談の後に、目を閉じる・・・2秒ほど経ったか。ゆっくり目を開け、太陽を睨んだ。




「やっぱあんたには、敵わないぜ・・・。」




全身がさらに激しく光り、より一層輝きを増す。陽光と共鳴するかのように・・・・・・。



次の瞬間、粒子の細かい光の粒になって一気に弾け跳んだ。




・・・腰にしていたダガーが・・・宙から落ちて地面に突き刺さる・・・深々と・・・




・・・存在していたものが・・・存在していた証拠に・・・存在を残していった・・・




・・・その残された存在に許されたのは・・・一時的な思念の勾留・・・




・・・少年の想いが・・・少しの間・・・存在を許された・・・




「「「死んだかぁ・・・まぁ、それもアリかな。悪くない気分だ。天国とか地獄ってあるのかなぁ・・・・・・。」」」




「「「また、みんなに会えるよな・・・死んでも、思うことはできるんだ・・・。」」」




「「「あ・・・迎えが来た・・・あったけぇ〜・・・彼女に抱かれてるみたいだ・・・・・・。」」」




「「「少し・・・疲れました・・・しばらく・・・眠ります・・・。」」」




「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・みんな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」」






「「「・・・・・・・・・・・・・・・「「「また会おう!」」」・・・・・・・・・・・・・・・。」」」






・・・・・・・・・突き刺さったダガーが・・・・・・・・・


  ・・・・・・・・・哀しみに満ちた希望を抱いて・・・・・・・・・


    ・・・・・・・・・陽光を激しく反射し続けていた・・・・・・・・・





Haematophilia Vanpire Story

あとがき



結末もストーリーも考えないで書きました。


いきあたりばったりなストーリーです。


タイピングが遅くミスも多い自分ですが、なんとか書きあがってひと段落。


コーヒー片手に暇つぶしに読んで頂けたら幸いです。


もっと長い物語を書きたいのですが、時間やスキルの都合上、どうにもこうにも・・・・・・。


高校生なので勉強も疎かにできないのが辛いです。




最後まで読んでくださった読者(?)の皆さん、ありがとうございました。




 by Hayate




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