表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

第4話:目醒める四つの影

「いいか、ハルト。槍のリーチを活かすには、踏み込みの深さが重要だ」 「はい、師匠!」


ハルモニアの一行は、修行のために森林を訪れていた 。ユウマは師匠として、ハルトやカケルたちに戦いの基礎を叩き込んでいく 。しかし、その穏やかな特訓の時間は、突如として破られた。


周囲の鳥が一斉に飛び立ち、空気がひりつくような殺気に満たされる。 「……っ! みんな、下がれ!」 ユウマが叫ぶ。森の奥から現れたのは、本来この周辺には生息していないはずの、Aランク相当の魔物だった。


「なんで……Fランクの狩場に、こんな化け物が……!」 震えるカケルを背後に追いやり、ユウマは剣を構える。


「あれは.....ハイドラです!首を切っても再生するんです!僕たちじゃ到底太刀打ち出来ません!」


魔物に詳しいカケルが叫ぶ。


「ハルト、みんなを連れて逃げろ! ここは僕が食い止める!」 「でも、師匠一人じゃ!」 「いいから行け! 『お守り』の言うことが聞けないのか!」


無理やり仲間を逃がしたユウマだったが、冷や汗が止まらない。かつてBランクパーティにいた彼にとっても、単独でAランクの魔物と対峙するのは初めての経験だった 。


「氷華……っ!」 魔法を放つが、格上のハイドラには決定打にならない。ハイドラの一撃を食らい、ユウマの体が木の幹に叩きつけられる。 (ダメだ……。タケヒロ、僕は、ここで……)


意識が遠のきかけたその時。 ユウマの腹部から、まばゆい四色の光が溢れ出した。


「――グアアアアアッ!!」


突如としてユウマの体内から飛び出したのは、四体の巨大な成獣だった 。 吹雪を纏う狼、荒れ狂う水流を操る大蛇、嵐を呼ぶ巨鳥、そして全てを焼き尽くす黒炎のトカゲ。 彼らは一瞬にしてハイドラを蹂躙し、影も残さず消し飛ばした。


「……え?」 逃げるのをやめて戻ってきたハルトたちも、その光景に立ち尽くす。 「今のは……何、だったんだ……?」


だが、驚愕する彼らの前で、神々しい姿を誇っていた四体の魔獣たちは、見る間に光に包まれ、その姿を縮めていく。


「きゅぅ……」 「ぷしゅぅ……」


光が収まった後に残されていたのは、小さな白い子犬、青い子蛇、彩りな子鳥、そして黒い子蜥蜴だった 。 一瞬で力を使い果たした彼らは、眠たそうに目をこすりながら、力なくユウマの足元に転がった 。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ