表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

第11話 ゼピュロスたちとプシュケー

プシュケーの適応力は高いようです

アモール


プシュケーにそう呼ばれる毎に、目を輝かせ、心を蕩けさせられるクピドの様子は、ゼピュロスだけでなく、その他大勢の精霊たちの稀なる見世物となっているのでした。

もちろん、精霊たちはクピドの恐ろしさ、オリュンポスのどの神にも怯むことなく

悪戯を仕掛ける純粋さを見知っています。

そんな己を――少しでも、見世物にして愉しんでいるのを知れば、精霊たちの命の灯は

消されることになるでしょう。


自分達の愉悦をクピドに悟られることがないのは、他ならぬプシュケーのおかげでした。


アモール

愛しい人よ


そう呼ばれるたびに、クピドは姿を現すことができない苦しさに胸を痛めながらも、プシュケーへと愛を注ぎます。館の中は、心地よい音楽にあふれ、磨かれた床、爽やかな壁、煌びやかな装飾の数々。象牙や大理石、黄金などのありとあらゆる全てがプシュケーへの愛と気遣いにあふれているのでした。


姿が見えないクピドやゼピュロスに案内されて、館を感嘆の声を上げながら見回るプシュケーに精霊たちが話をすることを許されて、そっと囁きます。


「ここの全ては、奥様、あなた様のものでございます。まずは、ゆっくり寝て、疲れを癒してくださいまし。そのあと、私たちがあなた様の湯治のお世話をいたします」


クピドの命を受けたゼピュロスや精霊たちは、この束の間の新婚生活を楽しむためにも、自分達の身の安全のためにも、プシュケーに誠心誠意、尽くすことを誓うのでした。


プシュケーは、精霊たちの声に従い、ゆっくり疲れを癒すのでした。

円形のベッドに入ったプシュケーの寝顔をこれでもかというほど見入ってしまったクピドですが、精霊たちに促され、夜になるまでは寝所に入るのは失礼だと諭され、しぶしぶ、館の自分の部屋へと戻ったのでした。

続きます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ