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慈愛のこころ  作者: scene
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少年編4

特に海へ行く約束をしたことなどは記憶の断片にすら残ってない。


そんな昨晩の記憶すら曖昧な隆一を尻目に、春子はサッサと海へ行く支度を終わらせる。


隆一は昨晩の失態を一部始終、春子にとがめられ、眠い目をこすり、痛い頭をおさえながら、何がなんだかわからないまま車に乗せられて、目的地へ向かうことになる。


勿論、乗せられたのは運転席で、当然のごとく春子は後部座席で隆司と親子共々爆睡準備完了!


「あ~あっ、くそぉ~!」隆一は大きなアクビをしながら、そして昨晩自分が口に出した事を後悔しながら、山陰の海へ向かってひたすら車を走らせる。


この夫婦は二人とも生まれも育ちも大阪で、今は隆一の転勤のために広島県の福山市に住んでいて、瀬戸内海も近く、海水浴場も比較的近場にある。


がしかし、昨今の高度成長のせいでこの辺りも工業都市化が進み、工場の排水などで沿岸部の水質も悪化してしまい、綺麗な浜辺を求めて、夏の海水浴はもっぱら山陰方面へ出かける家族連れが多くなっている。


前田家も砂丘で有名な鳥取の海へ向かっているところだ。


現在では高速道路などの交通の便も発達していてアクセスも良好だが、この頃はまだ下道をひたすら何時間もかけて向かうのが一般的であり、その過酷な試練を隆一はフラフラの体で強いられている真っ最中なのだ。


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