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第9話

 ログインした僕は、部屋から出た。

 まずは、何をすればいいんだろう? 調合かな?

 あ、おばあちゃんに聞けばわかるかな?


 「おばあちゃん……」


 おばあちゃんの部屋に行くと、お母さんも部屋に居た。


 「アキか。薬師登録できたようでよかった」

 「あ、うん。あのね僕、錬金術が出来る様になりたいんだけどどうしたらいいかな?」

 「そうか。調合を極めたいか」


 調合を極める? そっか。調合レベルを上げればいいんだ。


 「だったら国に薬師として登録するといい」

 「でもお母さん。うちにはそんなお金ないわ」


 おばあちゃんが言うと、お母さんがすまなそうに言った。

 そんなに高いのかな。登録料って……。


 「自分で稼げばいい。森で採取して、それを調合して問屋に下ろす。どうだ。やってみるか?」

 「うん!」


 兎に角、登録しないと進まないみたいだし。


 「では、これをやろう」


 僕がさっき調合に使った道具だ。


 「ありがとう!」


 やったぁ。これで調合が出来る。


 「アキ、ちょっと」


 お母さんに言われ部屋を一緒に出た。


 「あのね、アキ。その道具しかないから大切に使ってね。それと、はい。登録料の足しにして」


 巾着を渡された。中を覗くとお金が入っている。


 「いいの? お金ないんじゃ……」

 「あなたが薬師として、組合に登録すれば今より収入があるわ。頑張って!」

 「うん。ありがとう!」


 渡されたお金を数えてみると、1,000Gが10枚入っていた。これで足りないとなると、登録料っていくらなんだろう?

 よし! まずは調合しまくってお金を貯めよう!


 「僕、森に行ってくるね!」

 「気を付けてね」


 僕は頷いて家を出た。

 道具も持って出たので、森で調合しようかな。そうしたら時間短縮になる。


 森に着いた僕は、モンスター(赤い点)に気を付けながら採取を始めた。

 青い花をブチブチと抜いて行く。

 あ、黄色いのもある。そう言えば、応用のスキルがあるからこれを青い花の代わりにして調合してみようかな。

 僕は、黄色い花も採取した。


 ――『採取レベルが2になりました』


 あ、採取が上がった!

 うーん。いっぺんに採ってもあれか。

 じゃ、調合してみようかな。


 ちょうどよく倒れた木を見つけて、それに座りその上で調合する事にした。


 「まずは、普通に青い花をっと」


 僕は、習ったように花びら、葉、茎、そして花粉に分けた。


 「あ、そう言えば、入れるビンがない!」


 僕は結局、家に戻る事にした。本当に僕って抜けている。


 「ただいま。ねえ、粉を入れる瓶ってある?」


 家に入ると居た母親に聞いた。


 「えーと、これね。はい」

 「ありがとう」

 「一つかぁ。ねえ、瓶ってもう少し貰えないかな? ほら、花びらとか茎に分けて入れるよね?」

 「そうねぇ。よいしょ」


 瓶が入った箱を持って来てくれた。その中には、10個の瓶が入っている。


 「瓶は、一個10Gで問屋に売っているわ。もうこれしかないから、今度行った時にでも買って来て」

 「え! 10G!? 結構高いね」


 取りあえず瓶を自分の部屋に運んだ。

 そうだった。中和剤も必要だった。


 「おばあちゃん。中和剤ってある?」


 おばあちゃんの部屋に行って僕が聞くと、テーブルの上に僕が作った中和剤が置いてある。


 「魔石はもうない。どこかで手に入れておくれ」

 「……うん」


 きっと魔石は、どこかで売っているんだろうけど、どこかでって言ってるから問屋には売ってないんだろうな。

 僕は、中和剤を持って部屋に戻った。


 「さてと、混ぜ合わせますか」


 思ったより楽しい。ただリアルに調合だから面倒でもある。

 青い花一つ分を全部粉にして、『乾燥』と『調合』のスキルが一つ上がった。

 そして、総合ランクも上がって4に。


 思ったんだけど、調合をメインにしたから戦闘しなくても総合ランク上がるから大丈夫じゃないかな?

 ただ、ストーリーを進めるのに戦闘はあるだろうから、そこは涼華にお願いしよう。


 あ、そうだ。器用さが増えているか、確認するんだった。

 えーと。12から14になっている。

 総合ランクで上がるのが1だから調合スキルがレベルアップして、ちゃんと1増えている。

 って、器用さって調合で上がるんだから調合に必要なパラメータなんだよね?


 まあ、いいや。

 今度は、黄色い花も調合してみよう。

 まず花粉から。ゴリゴリと中和剤と混ぜて行く。

 粉になった。

 今更だけど、成功しているのか失敗しているのかわからないな。

 全部粉にして、マードさんの所に持って行ってみよう。


 ――『調合レベルが8になりました』


 最後の茎の調合を終えた時、調合のレベルが上がった。

 失敗しても経験値を得られるんじゃなければ、成功しているって事だよね。

 よし! 出来たのを持ってマードさんの所に行くか。

 僕は、街へ向かった。

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