メインクエスト:小目標『墳墓を攻略せよ』9
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階段を20段程下りると、外側の壁にトンネルのような通路あった。
その通路から先は明らかに遺跡の造りに変化があり、隅々まで丁寧に精密に計算されているのがわかる。これだけ手が込んでいるという事は、いよいよ王族の墓所が近いという事だろう。
一人ずつ通らないと窮屈な広さの長い通路を抜けた先は、小さな決闘場のようになっていた。広さこそトロールスケルトンがいた部屋と同じくらいではあるが、床も壁も天井もカビ一つ生えておらず清潔で、部屋全体に掘り込まれた紋様の精巧さや豪奢な燭台などを見ても、まるで別世界であった。
そして、部屋の奥の扉を守るように、骸骨の戦士が佇んでいる。
今まで戦ってきたのとは明らかに違う。それは身に纏っている鎧や兜、剣や盾の見た目が違うというだけではない。明らかに異質な気配と圧力を感じる。
「あれが最後の衛士か」
アルミナが近づくが、動き出す気配はない。
「戦う前になにかやることがあるんじゃ……ってアルミナ!」
動かない衛士に向かって儀礼用メイスを振りかぶろうとするアルミナを呼び止めた。
「なんだ?」
「なんだじゃないだろう!それは反則だろ!」
「特に条件を提示されているわけでもない。近づいても動き出さないのだから、やるしかないだろう」
「なんだか試されてる気がするんだよ。それに、露骨に関係がありそうなのが周りにあるじゃないか」
コロシアムのようにも見える部屋には、六角柱の台座のような物が四つ。等間隔に配置された壁際のその台座には、上に登れるように階段もある。そして、どういう理由なのかわからないがそれぞれ高さが異なる。
「この高さの違う台座に乗ると、衛士が動き出すんじゃないか」
「たしかにそんなかんじするよね!」
「ワタシ達は五人いるぞ。誰が乗って誰が下に残る?」
つまり、誰が下に残って衛士と戦うのかって事だな。
「アルミナだろう」
「わかった」
アルミナを中央に残し、それぞれが台座に乗る。
しかし、何も起こらない。
もしかしたら何か法則があるのかと思い、様々なパターンで台座を乗り換えるものの、変化はない。試しにアルミナと他の三人を交代させても一緒だった。
「後は、俺か」
万が一を考えて俺はずっと台座に乗るようにしていた。本当に台座に人が乗ることで衛士が動き出すという仕掛けなら、戦闘が始まった途端に台座に乗った者は身動きを封じられるような気がしたからだ。
ようするに一対一での戦闘を強要されるのではないかと不安なのだ。
あの衛士は魔帝国の戦士ほどではなさそうだが、今の俺には十分危険な相手だ。戦闘はなるべく回避したい。
しかし……。
「これで衛士が動き出したら、誰かがどうしても俺を戦わせたいって事だな」
「誰かって誰だよ」キリバが怪訝そうな顔をする。
「遊び好きの神様」
俺は一番高い台座から下りてアルミナと入れ替わる。高い順に、アルミナ、サーベイ、チカ、キリバという形だ。
これで何も起こらなかったら、それはそれで困るんだが。
そんな風に思ったからか、アルミナが台座に乗った直後に台座が赤い光に包まれる。すぐさま脱出を試みたアルミナだが、破壊不可能の結界のようなものらしくその場から動けないでいる。
他の三人も同様で、キリバとサーベイは落ち着いて台座を調べていて、チカは「なんぞこれー!?」と騒いでこそいるが、さすがにあの状況で魔砲を撃つつもりはないらしい。
援護を断たれた俺は、急激に圧力を増した部屋の一点から少しだけ後ずさり、ダガーを抜いて構える。
ああ。やっぱりそういうヤツね。
目を赤く光らせ、衛士が動き出した。
GNP+4




