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ゲーム脳盗賊、闇を狩る。  作者: 土の味舐め五郎
第二章 ~アシバ皇国:白ムジナ盗賊団~
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メインクエスト:小目標『墳墓を攻略せよ』1


   ◇



「それにしてもチカの奴、なかなか起きないな」

  

 神殿の最奥から地上への近道となる隠し通路へ入る前に、寝ているチカを再び押しつけられ背負うことになった俺は呟いた。


「ものすごく強力な眠りの術をかけたのかアルミナ」


「……ただの癒やしの眠りの術だ。肉体に疲労が蓄積していればいる程、眠りは深く長くなる。……が」


「が?」 


「その女はいくらなんでも寝過ぎだ。そろそろ自分で歩いたらどうだ?」


 それってつまり……?


「……あはは~。バレてた?」


 いきなり耳元で声が聞こえてゾクッとした。つい手を離してしまったのだが、チカは床に背中から落ちることはなかった。スレスレの所で空中に浮いたからだ。


「お前起きてたのかよ!?あ、なんか最初より軽くなったと思ったのは自分で少し浮かしてたからか?」


「いや~ごめんごめん。なんか皆で真剣に話してるみたいだから、起きるタイミングがわかんなくってね~!それに、ヤギリ氏におんぶしてもらうのが案外心地よくて~」


 こっちは生殺しみたいになってたっていうのにこいつは……。


「というか、お前何か目的があってこの神殿に挑んだんだろ?何も入手してないけどこのまま外に出ていいのか?……それと、城は今どうなってる?」


 最後の方は小声で聞いた。


「わたしの目当てはズバリそっちの褐色美女さんが手に入れたメイスだったんだけど!なんか思ってたのと違ったからやーめた!……えーと、城の話はひとまず後でいいかな?そこまで急がなくてもいいと思うし」


「それならいいんだが」


 ちらとアルミナの方を見ると「メイスはやらんぞ」と身構えている。


 今、ちょっとかわいいなと思ってしまった。




 ひとまず神殿を出た。隠し通路を通ると地上まではあっという間の事だった。


 チカの鎮静、もとい救出を果たし、ついでに神殿も攻略・・・・・・というあべこべな感じにはなったが、一区切りはついた。

 そこでペイダンは「一度村に戻って休息をとったらどうだろう」と提案をしてくれたのだが、俺たちはこのまま墳墓の試練に挑むことにした。

 神殿とは違い、今度は真っ当な試練として進んでいくことになるので、今回墓守のペイダンは同行できない。


「それでは村にてお待ちしております。最後まで、気を緩めること無きように……」


 そういってペイダンは村へと帰っていった。

 なんとなく引っかかる言い方だった。最後に何かあるのか?


「さあさあ!行くよヤギリ氏~!」


 チカがはしゃいでいる。

 アルミナは「なぜお前が仕切るのだ」という目でチカを見ている。

「挑むんなら早くしろよ」とキリバが腕を組み。

「随分賑やかになったねぇ」とサーベイ。 

 サヨは……相変わらず寝ている。


「最初に言っておくけど、許可無く砲撃は禁止だからなチカ!」


「ええ~~!?なんで~~」


「無駄に破壊すると試練の掟に抵触するからだよ!」


「オキテニ定食?なにそれ美味しいの?」


「えっそれ本気で言ってる?ルールを破るって事だよ!とにかくスムーズに試練を進めたいなら勝手に魔砲は使うなよ!使おうとしたらその杖没収な!」


「ええ~~ケチぃ~~!」 


 そんな風にチカは、しばらく不満をダダ漏れにしていた。


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