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紅焔の魔導士と精霊使いの双剣士  作者: 稲葉未翼
第零章 王立学園
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第三話 決闘

先程の自己紹介が終了し、学園の始まりとなるHRが開始した。


「今日の1時限目の教科は「実技」だ。各自時間内に特殊訓練場に集合するように」


特殊訓練場とは実際の傷や痛みは発生せず、架空の痛みが発生し、特殊訓練場を退出すれば痛みは消えると言う実技にはうってつけの魔術フィールドだ。


「「「はい」」」


クラスメイトの返事とともにHRは終了した。







数分後に集合が完了し、「実技」の授業がはじまった。

俺が元居た学園よりも王立だけあって特殊訓練場は広い。


「えーと色々めんどくさいんで、まずは実技決闘だ。対戦相手は私が昨晩の内に決定しておいた」


担任が上記のように述べ終わると天井に吊らされている電光掲示板に対戦表が表示される。


「表示されている通りだ。文句はないな?」


えーと、俺は______。

草薙…隼斗?

俺と同じ地の出身か?


「チッ…俺の相手があの女たらしか…」


と草薙と呼ばれる存在らしき人物が声を上げる。

どうやら俺は女たらしだと思われているらしい。


「いや、俺にそんな趣味はないよ」


「嘘を付くとはなぁ、この俺が叩き直してやるよ」


随分と好戦的だな。嫉妬してるのか?

まあいい、ここで腕試しも悪くは無い。

この学園の実力を見させてもらおうか。


「ではまず第一回戦目「草薙隼斗vs剣崎竜也」戦を行う。対象者は配置に付け」


「「はい」」


俺と草薙は定められた初期配置場所に付く。

どうやら草薙は魔導士ではなく剣士、いや斧使いのようだ。


「決闘開始!」


合図が出されると同時に草薙が物凄い速さで俺に向かって斧を振りかざす。

俺は咄嗟に剣を構え、反撃の姿勢をとる。


「剣崎流・鏡華の構え!」


俺は型名を叫ぶと斧を剣で受け流し、咄嗟に突き攻撃を行う。


「なにィ?!」


草薙は驚嘆している。

どうやら力強さはあるようだが、速度はないらしい。

そのまま俺は草薙の体を貫く。


「…と言うとでも思ったか?」


体を剣に突き抜かれたはずの草薙は右手を動かし斧を俺に振りかざす。

俺は咄嗟に剣を抜き、回避行動を取ろうとするが、剣が体から抜けない。


「甘ぇよ。俺の体は鍛え込まれてるんでな。女たらしのお前とじゃあ筋力が違う」


…仕方ない。

俺は左手に力を込める。

言っておくが俺は1回も「一刀流」とは言っていない。


「来い!白雪!」


俺はその名を叫ぶと左手に新たな刀が宿る。


「草薙。その言葉返させてもらうぜ。「甘ぇよ」」


「チッ!」


俺は刀で斧を弾き、草薙の首を切断する勢いで刀を振る。

草薙は弾かれた斧の衝撃で満足に体を操作できずに首を切断される。

勿論、特殊訓練場なので実際に斬れはしないが、痛みはあるはずだ。

一瞬体の力が弱まる、俺はその隙を利用して龍碧剣を抜く。

草薙は倒れ、戦闘不能となる。


「そこまで!勝者「剣崎竜也」!」


「「「「おおおおおおおお!!!」」」」


クラスからの歓声が湧き上がり、草薙は担任の手によって退場させられ、俺もそれに合わせて退場した。

どうやらこの学園、強者揃いのようだ。







この実技の授業の後に質問攻めにされ、草薙からは更に嫌な目線をされたのは言うまでもない。

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