表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅焔の魔導士と精霊使いの双剣士  作者: 稲葉未翼
第零章 王立学園
2/10

第二話 紹介

俺はゆっくりと扉に向かって手を伸ばし、ノックをする。


「入れ」


俺は言われるがままに扉をそのまま押し開け、中へ入る。


「ようこそ。私の学園「エスポワールシ魔導学園」へ」


中はとても一般の人には真似出来ないような、所謂「ゴージャス」で満ち溢れていた。


「…あの、それで俺のクラスは?」


俺は転校当初から気になっていた質問を投げかける。

クラスというものはとても重要だ。

それはメンバーや担任と言っただけでなく、位置も関係する。

数10mでも違ければそれだけでも大きく変わる。


「竜也君のクラスは2-bよ」


「因みに2-の何まで?」


「eクラスまで存在している。平均人数はおよそ40人だ。一学年、三学年を合わせれば600人在園している」


「結構大きな学園なんだな…」


「当たり前だ。王立だぞ?竜也君、君は王立の意味も分からんのか?」


「いや…分かりますけど」


と、俺は怠けた返事をしながら横目で時計を見る。

大体8:30を回っている。


「そろそろ時間だ。クラスに行ってこい」


「了解、じゃあな。学園長、いや、ジェシカさん」


と言い残して俺は学園長室を出た。

で、クラスはどこだ?


『あの女…竜也を馬鹿にしよって』


「そうか?そんな馬鹿にされてる気はなかったが…」


『竜也は心の器が広すぎるのだ!もっとこうだな…』


「あー分かった分かったー。2-bは──。ここか」


と「2-b」と書かれた表札が取り付けられている扉の前に立つ。


「…緊張するな」


『案ずる事は無い。何かあったら私がお供する』


「いやそういう戦闘の話じゃないんだが…」


と、話している内に気付かぬうちにドアが開いていた。


『「えっ…」』


前には担任らしき女の大人が立っていた。


「なんだ、今日からこのクラスに配属になった転校生ちゃんか。一人で喋ってないでさっさと入ってくりゃ良いのに」


「…いや、俺にも心の準備ってものがありましてね...」


「そんなもんは要らないさ。ここの奴らはフレンドリーだからな…」


「なるほど」と理解して、俺は教室の中へと歩みよった。


「お前ら。こいつが今日からこのクラスに配属になった転校生ちゃんだ」


と、担任が言った瞬間であった。


「竜也、このクラスだったのね」


「なんだアリア。お前もこのクラスだったのか」


「奇遇ね」


担任がまるで「?」マークを出したそうな顔をしている。

俺達が知り合いだとは思っていなかったのだろう。 


「...取り敢えず自己紹介をしろ」


「えーと剣崎竜也です」


と、自己紹介をした途端に教室内がざわついた。


「ねぇ剣崎ってあの剣崎?」


女子生徒が呟く。


「そうそう、きっと強いんだろうねー」


それに連鎖する。


「顔もイケてない?」


「あー確かに!」


…うるさい。


「んだあいつ調子に乗りやがって…」


と、男子生徒が呟く。

俺に全くそんな気は無いのだが…。


「てめぇらやうっせぇ少し黙れ。んーとめんどくさいし隣が空いてるアリアの席でいいか…」


「私の席ですか?!」


「ああ、そうだ。何が問題はあるか?」


「…いえ、特には」


「なら良いだろう。ほら早く行け転校生ちゃん」


「...はい」







色々とめんどくさいが、悪い奴らではなさそうだ…。

これからの生活が楽しみだな、と俺は内心では結構満足していたのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ