1/1
お試し版
「じゃ、宿題回収~」
先生がそういうと、大半の男子が立ち上がり、即教室が動物園に切り替わる。
私は溜め息をつきながら、机の中をごそごそ。
「莉桜、ある?」
目の前に立っていたのは、自分の宿題と約2名の男子の宿題を手にしている花鈴。
「う~ん・・・あった」
そんなに探すものでも無いけどね。
「よろしく~」
花鈴にそういうと、私は窓の外を眺め始めた。
「はあ~、・・・・あっ!おはよう~、さくちゃん。」
眠そうに教室に入ってくる奏愛は、私を見ると嬉しそうに挨拶をしてきた。
「あれ、奏愛今来たの?」
「う~。また寝坊~だよ~。」
「好きだね、寝坊」
「好きじゃないよ~。偶々(たまたま)昨日夜更かししちゃっただけだも~ん」
「それ、昨日もいってたよ奏愛」
「お、リンリンおはよう」
「おはよー・・・ってリンリンだとパンダみたいでしょ!私の名前は、か・り・ん!!」
「「ふふふっ!」」
3人が集まると、話がとんとん拍子に進んでいく。