第八話 一回戦
朝8時半、俺達は開場前の体育館に集まった 既にライバル達も集まってきている 中学生を除くと平均年齢は50を越える ひよこたまごカップ 俺達はたまごランク2に挑む 最高峰のひよこランクには初参加の俺達は出られない 下から二番目のたまごランク2でも決してレベルは低くない 相手にとって不足なし さあ行こう
試合前のチーム練習を終え開会式に臨む 衆議院議員や市議会議員の挨拶もありかなり本格的だ 大会役員の挨拶は長い 「短めに」と言う人ほど長いのはご愛敬だ 次に表れたのはスーパーウーマン 彼女の指示に従い準備体操を行う 驚くほど元気だ 彼女の元気の源を解明できれば地上のエネルギー問題は一気に解決するのではあるまいか 議員達による始球式で開会式は終了 いよいよ第一試合 相手はチームW 俺の第一シングルスからだ
「あのう、一人交通渋滞でまだ来ないんですよ」
「へっ?」
あっさりと俺の不戦勝は決まった 最初の試合で緊張していた俺は正直ほっとした しかしこれは団体戦だ 次の第二ダブルスか第三シングルをとらなければ勝ちはない
第二ダブルスはユキオとナミのペアが登場 正直ナミのレベルでは厳しい相手だ 俺とユキオが組めば恐らく問題ないであろう だが俺達はチームで勝つことを選んだ しかし現実は甘くなかった やはりナミが狙われる 相手のダブルスは息がぴったりあっている ナミのサーブにクレームをつけてくる ユキオにとっても苦しい展開だ ユキオはナミが打ちやすい球が帰ってくるように力を抜いてサーブを打つ それは相手にとっても打ちやすいことを意味する 自分が決めなければというプレッシャーとの戦いにユキオは敗れた これで1−1のタイだ 勝負は次の第三シングルスに委ねられる
次は全く練習していなかったトモコ、第三シングルスは試合前から決まったかのように見えた しかしトモコは奇策を持ち出した 助っ人ミッキー ミッキーはフットワークに若干の不安があるものの抜群のスピンを持っている ミスをしたときに「きゃっ」とかわいい声を出すが、年齢は平均以上のはずだ そしてミッキーは攻めた 互いに1セットずつとって勝負の第三セット やはりいきなり助っ人は負担が大きかったのか疲労の色が見える サーブが外れ、甘くなったところを叩かれる 結局一回戦は俺達の完敗で終わった
たまごカップランク2は6チームの総当たり戦だ 勝負はこれからだ
つづく




