我儘じゃない我儘
年を取れば取るほど生きることがシビアになる。
ムカつくこともイライラすることも
有り余るほど毎日やってきて、
なにかに還元出来ればいいけれど、
出来ればやっぱり関わりたくない。
使える財産はあと僅かしかなくて、
必要なものは手にしている。
それだって十分宝物だ。
でも殺風景な家の中にリフォームを薦められた。
それは誰なのか、人じゃないのかもしれないけれど、
買っても差し障りがなさそうなものだけ買った。
だって、まるでこれじゃ病院という名の牢獄のようだから。息が詰まってしまう。
もともと楽しいことや人を楽しませる方を好む方だし。
窓辺を彩る青い花、
庭にいる犬たち、
絵画、石ころ。
人の命は星に似ているんだろうか。
密度が高いと互いに打ち消し合ってしまうのだろうか。
理に適っているなんて残酷な言葉を投げたくはないさ。
もしそうなら星は星でも惑星になって、
惑星として別の惑星のためにも働いて、
星の攻撃から自分をガードして生きられたらいいよな、
なんて考えてしまう。
それに惑星はとても綺麗だ。
美しいものは人々に見捨てられるもの。
それか
美しいものに寄り添うことは生きる希望。
それから、生きる楽しみ。