12月30日
「約束よ。私達三人は、ずっと一緒」
「はぁ? なんだよ急に……なぁ、カナ」
「……ずっと一緒、かぁ」
「ん?」
「私はいいよ、誓いますっ」
「……」
「空は? はい、どうぞ」
「わかったよ、枯葉。カナが誓うなら、誓う」
「よしっ」
「あっ、翔太から連絡来たから。またね」
「うん」
「じゃあな」
「……」
「……」
「カナ、市川君と付き合い始めたんだ」
「そうらしい。でも、翔太はいい奴だよ」
「ほほぅ。あの空をそう言わせるってことは、確かね」
「……俺のこと、どう見てるんだよ」
「えっ、それは」
「言わなくていい! 嫌な予感がするから言わないでくれ!!」
「それは賢明な判断ね、ふふっ」
「……それにしても、雪、降るようになったな」
「そうね。もう、12月中旬だからね」
「……」
「……」
「なぁ、そろそろ。そろそろ、返事、聞かせてくれないか?」
「返事?」
「あぁ、あれだよ、あれ」
「んんぅ?」
「だからさぁ」
「なぁに?」
「枯葉、わかってるだろ」
「言葉にしなきゃわかりませぇん」
「……」
「……」
「枯葉のこと、好きなんだよ。返事、聞かせてくれよ」
「……ふふっ。空ったら、すごく恥ずかしそう」
「……ぅるせぇ」
「返事、ね。いいわ」
「……っ」
「私」
「待った! やっぱりまだいい!」
「えっ」
「12月24日、暇か?」
「えっ? なに、急に」
「暇か!?」
「えっと、まぁ。うん」
「じゃあ、あの時計台の下で、あそこで待ってるから!」
「ちょ、ちょっと」
「待ってるから!!」
「ぁぁ、行っちゃった」
「……」
「それにしても、空。ふふっ、あの小説見たんでしょ。ばればれよ」
「……言えないけど、空。好き、よ」
12月30日 選択
僕が起きた時には、妹は起き手紙と共に、姿を消していた。
昨日は、そのまま一緒に寝てしまった。もちろん何もしてはいない。僕にはその覚悟もないし、資格もない。そんなことは重々承知だから。ただ互いに背負っているものが軽くなればいいと思って、気休め程度にお互いに泣きついたようなものだった。
起き手紙にはこう記されていた。
愛しのお兄ちゃんへ。
私といると、色々と考えることに邪魔になってしまいそうなので、今日は友達の家に泊まります。
なので、私に対しての返事も欲しいです。
12月31日の夜、あの時計台の下で待っています。
そんな短い文章だった。
「私に対しての返事も……か」
あいつはわかっているんだろうか。俺たちが本物の兄弟であるということを。その恋が叶うにしても叶わないにしても、僕たちはお互いに傷つくことを避けられないということを。
「夢だったら良かった」
文字通りの意味だ。夢だったら良かった。夢であればこれからも僕は、心菜に依存できた。たとえ妹の気持ちに気付いていたとしても、気付かない振りをすることができた。
最低だってことはわかってる。でも、僕にとっては心菜は、最終防衛ラインのようなものだ。心菜が側にいてくれるからこそ、カナに対する返事の選択性の幅を求めることができた。
「はぁ……」
兄妹じゃなければ僕は、喜んで心菜を選ぶことができたに決まっている。だけれど、兄妹である以上、この小さな世界では認められるケースは極稀だ。
「……飯にするか」
一旦考えを保留することにした。空腹では上手く頭が回らない、きっと。
食パンをトースターにセットした。小食と言うわけではないが、朝は食パンとコーヒーだけでいいように思えた。ミルでコーヒー豆を挽き、コーヒーメーカーに挽いたコーヒー豆と水をセットしながら、カーテンを開けていないことに気付いた。
「うわ、いい天気」
光が窓から差し込んでくる。冬だから寒いけど、重かった気分はいくらか回復した。
墓参り、枯葉に会いに行こう。
僕は心の中で、今日の予定を決定させた。
墓参りに出向く途中、人と会った。偶然であるかは予想できないけど、僕は偶然でないと予想した。
「あいさ……小春ちゃん、こんにちわ」
心菜の友達である、相坂――小春ちゃんがいた。女の子をちゃん付けで呼ぶのは抵抗があったけど、意外と呼べるものだと思った。だって、さすがに呼び捨てで呼ぶほど親密ではないわけで、選択肢はなかったに等しい。コハルンは結構自信作だったけど、拒否されてしまったし。
「こんにちわです。あの、時間ありますか?」
ということはやっぱり偶然ではなく、心菜のことなのだろう。僕は、すぐ理解した。
「どれくらい必要? 今から、墓参りに行く途中でさ」
「それならちょうどいいです。お話だけなので、そこまでの道のりで終りそうです」
「そっか、じゃあいいよ」
「はい」
二人で一緒に歩き出した。枯葉の墓は、十分歩いていける距離にある。白石一番からだと、十五分ぐらいだ。なので、家からだと三十分。時間は十分あるだろう。しかし、彼女は、墓がどこにあるか知らないはずだが、この街はそこにしか墓地がないのだから、承知しているのだろうな。
「で、話って何かな?」
「えっと……ですね」
何やら言いにくい様子だ。中々切り出してくれないので、僕から切り出すことにした。
「心菜のことだよね? あいつ、小春ちゃんのとこいるの?」
「そう、です。でも、私のところにはいませんよ。ココはもう一人仲が良い友達がいて、そこにいるようです」
安心するとともに、この前妹が言っていたことが事実だったことが発覚した。喜ばしいが、なぜだか少し悲しくなってしまう。でも、今はそんなことを考えるわけにはいかない。
「それでなんですけど……」
なおも言い淀んでしまうようだ。僕らの間に、靴が地面と擦る音だけが聞こえる。先日まで積もっていた雪は、昨日のうちに解けてしまっていた。
「ココから……告白されたんですよね?」
予想通りの言葉に、彼女の方を向くと、申し訳なさそうに地面を見つめていた。
「まぁね。やっぱり、知ってたの?」
少し複雑な気持ちになりながらも、覚悟していたので、冷静を装うことが出来た。
「はい、ココから相談も受けてたので」
これは意外だった。自分の気持ちを、友達に話していたなんて。それがまして、兄に対する近親の愛情なのに。
まぁ、それほどまでに、小春ちゃんを信頼しているのかもな……。
「どうするんですか?」
僕は意識を戻して、小春ちゃんの方を見る。地面に向けてた視線は僕の方に向けられていた。まるで、何かを観察するかのように。
「どうしよっか、小春ちゃん」
だから、あえてバカ正直に答えた。少しだけ微笑んだつもりで。
「私に聞くんですか?」
彼女はちょっとだけ笑ってくれた。でも、すぐに真剣な顔に戻った。
「私はですね……」
その後に続く言葉、それは彼女の意見が来るのだろう。僕は、心菜の応援をするのだとばかり思っていた。
「私は」
しかし、違かった。
「止めた方が良いです。絶対に」
「えっ?」
だから、聞き返してしまった。彼女は当たり前のことを言っているのにも関わらず。
「兄妹の恋愛なんて、絶対後悔しますよ。日本では認められていませんし、居場所だってあるかわかりません……たとえ、お互いに愛し合っていたとしても」
あまりにも当たり前なことを言う彼女に、言葉が出なかった。
「だから、ココのこと振ってください。それが、ココのためでも、空さんのためでもあるんです」
彼女の顔には、必死さが表れていた。ひたむきすぎて、僕は顔を意識的にそむけた。そんな僕に、彼女は続ける。
「約束してください」
「何を?」
わかりきったことを尋ねてしまった。話の流れでわかっているはずなのに、そうしたかった。
「ココを振ること、です」
はっきり言われてしまった、二度も。
心菜を振る、か。当然、兄としていえば振るのが当然だ。でも、
「……でき、ないなぁ」
ごく自然にその言葉が出た。だって、心菜が好きだから。それが、肉親に対するものか、本物の愛情なのか、それとも依存によるものなのか……それはすでにわからなかったけど。
「失いたく、ないんだ」
失いたくない、今の心菜を。あの笑顔を。
それだけは確かに感じていた。自分勝手なことを言っているのは十分承知だった。でも、僕はそれほど、心菜に溺れていた。
「そうですか……」
そんな言葉と、トーンの下がったため息が耳に入って来た。
「あきれたよなぁ」
自分でもあきれた。本来なら僕が、小春ちゃんのような態度を取るべきなのに、全く逆だ。
「ココもココなら、空さんも空さんですよね。ほんとに似てますよ」
そういって、苦笑いを浮かべている。この先に続く言葉が僕には想像できなかった。批判か、説得か、はたまた妥協か。
「でも、まだ決めてないんですよね?」
「まぁね」
「なら良いです。もう、私には口出す権利も無いですし」
妥協だった。クールで友達想いな彼女らしい言葉だった。
「せめて、後悔だけはしない様に」
「それは無理だよ」
小春ちゃんは苦笑いを見せてくれた。心菜には、彼女のことを大事にしてほしいと思った。僕の気持ちですら察してしまう、優しい女の子だから。
果たされるはずの果たされなかった約束があった。
お互いがお互いを思っていて、片方はひねくれていて、片方は病気を患わっいて、だけど、お互いの別れになるのはまだ先のはずだった。でも、その運命は、片方の勇敢な行動によって、果たされなかった。交通事故だった。それは、称賛を送るべき勇猛果敢な行為。彼女は、残り僅かな自分の命と引き換えに、限りない未来が広がっている小さな子供を救った。
約束は果たされなかった。
あの日僕は、午前四時頃に家に帰宅した。心身共に疲れきっていて、気力などまったくなかった。家にもよくたどり着けたものだと思っていた。
「もしもし」
家に到着して、僕はすぐに布団に入って眠ろうとしていた。枯葉が来なかったことがそれほどショックだった。頭も朦朧としていた。
「俺、疲れてるんだよ。明日に」
だけど、カナから聞こえてきた言葉はそれ以上にショックだった。
「――えっ?」
最初、聞き間違えかと思った。
「ジ、コ? は、はぁ?」
二度言われても、信じられなかった。
「枯葉が……嘘だろ」
でも、カナのしゃべり方があまりにも切羽詰まっていて、お互いに言っていることは支離滅裂で。
「――っ」
そのことが余計に、僕の頭を覚醒させていった。
「……ビョウイン」
急げ!! その言葉が心に響いているのにもかかわらず、足が動かなかった。頭は覚醒しきっているのに、体が動いてくれない。冷え切っていた、心も体も。
――空っ!!
「!?」
カナの声でやっと、僕の体が動いてくれた。
「今、行くよ。急いで行く」
嘘だろ、嘘だよな。悪い冗談だよな。
そんなことを考えていた。
「はぁはぁ……」
考えながらも僕の足は、冷え切って感触が無くても、十分すぎるほど早く、息が切れるほど早く、考える暇もなく足が動いていた。
「か、れはっ……」
病院にたどり着いた時には、日は浅いが、太陽の光が少し差していた。嫌な予感しかしなかった。
入りたくない。
あまりの静けさに僕は、足を進めたくはなかった。しかし、勝手に足は動いてしまった。
足が進む。それも速足で。
薄暗い病院の中へと足が進んだ。何かに急かされているかのように。
「かれ、は。はぁ、はぁ……朽木枯葉、さんは」
イマスカ?
今でも忘れられない。あの時の看護師の表情は。物語っていた。
――ザンネンナジコデシタ。
「…………」
――クチキサンハ、コウサテンニトビコンダコドモヲタスケヨウトシテ。
「…………」
――アチラデス、デハ。
「……カナ」
手術室の前には、カナと、枯葉の両親らしき人たちが。
沈んだ表情で佇んでいた。
――空。枯葉は……ソコ。
恐る恐る僕は、覗いた。
「ぁぁ……うそ、だろ」
枯葉と思われる人体には、顔に白い布が掛けられていた。
「か、れ、は……」
僕は、慎重に白い布を、取った。
綺麗だった。まぎれもなく枯葉だった。
いっそのこと顔がわからないほど傷がついていてくれればよかった。
――綺麗だよね。ショック死だって……
横にはカナがいた。
「う、あ……あ、あ、あああ……」
――空? 空!?
僕は意識を失った。
次に目覚めた時、僕は病室のベットの上にいた。
――なぜだか知らないけど、個室みたいだ。何があったんだろうか。僕には全く記憶が。
なんてことはない。全て憶えている、はっきりと。
起き上がって携帯を見る。時刻は九時。誰からも連絡は来ていない。その時、タイミング良くドアが開いた。
「来栖、空くんかい?」
男の人だった。枯葉の両親なんだろう。
――はい。
僕は短く返事をした。
「君が空君か」
そう言って優しく微笑んで、僕を見る。なぜだか、ひどく落ち着いているように見える。
「まずはお礼を言わせてもらうよ。今まで、ありがとう」
お礼を言うのは僕の方だった。そう言いたくても僕の口は重く、動かない。なぜだかわからない。
「家の娘はね、いつ死んでもおかしくなかったんだ」
それは知っている。枯葉は心臓が弱かった。
「病気のことを知っていく度にね、あの子の顔に嫌な暗さが宿るようになっていったんだ」
枯葉の父親は、窓の外を見つめている。しかし、焦点が定まっていない様にも見える。なにか、風景ではなく、違うものを……。
「私は嫌だった、そんな枯葉を見るのは。本当は活発的な子供だったんだよ、本当は……ね」
ショックを受けているのかもしれない、でもそれにしては落ち着いている。
「でも、君に会ってから枯葉は……以前のような顔に戻っていったんだよ。明るくなった。たまに、君のことを食卓で話す時の表情は、以前のあの子よりも笑っていて、輝いていた」
落ち着いているというよりは。
何か違った印象、僕に?
「ここ、2、3カ月は……楽しかった。君のおかげで本当に楽しかったんだ」
――すいませんでした。
「…………」
わかってしまった。この人が僕に抱えている感情。
それは、恨みだ。
「よくわかったね。あの頭のいい子が、君のことを好きになった理由がわかった気がする」
多分、この人たちは……そう。
「私と妻はね、もう、覚悟してたんだよ。いつ、枯葉が居なくなっても大丈夫なように……ね。でも君が」
覚悟していた。でも、僕と言う存在がそれを鈍らせた。理不尽な恨みかもしれない。だけど、しょうがない。怒りを向ける相手が、いないのだから。
「……悪かった」
そう言うと彼は立ちあがって、窓の方に向かった。僕に背を向けて、話を続ける。
「私達には、もう……いや、きっと、この街は……苦痛でしかない。だから、離れることにした」
大きく息を吐く音が聞こえる。その息には、疲労感と言うよりも、悲壮感が漂っていた。
「葬式が終わり次第出ていくよ、この街から。でも、枯葉のお願いだから、墓はここに造ることにしたんだ。だから――」
僕の方に振り返り、目で強く意思を証明する。言葉では言わなかった。
「……それじゃあ、私は行くよ。そこに枯葉から、君に宛てた手紙がある」
ベッドの横のテーブルを指差し、軽く会釈すると、部屋から出ていった。
僕は頭を抱えた。
――なんだよ、これ。
まだ、信じられなかった。信じたくなかった。証拠は、数え切れないくらいあるのに。
――枯葉、枯葉……。
また、会えるよな?
僕もまた、覚悟ができていなかった。だから、手紙にも手をつけず、信じなかった。枯葉と。
愛しい人と、また、会えることを信じて。
「またいつか、きっと会える」
この世からいなくなってしまったって、なんだっていうんだ。必ずまた会える。だって僕と枯葉は、約束したんだから……時計台の下で会うと。僕の気持ちは永遠に変わるはずはない。一年前、彼女の死を受け入れて、彼女が書き留めていた僕への手紙を見て、その思いは一層強くなったと思っていた。
「って、あの時は考えていたんだけどなぁ」
朽木家の墓前で呟く。
結局のところ、僕は、何か頼るものが欲しかっただけだったんだ。急に僕の真ん中にあったものが無くなって、どうしようもなくて、信じるしかなかった。枯葉のことを。
もしあの時、カナに翔太がいなかったら、僕はきっと……
「……よし、やるか」
ここ最近、雪が降っていたせいか、墓はすっかり汚くなってしまっていた。枯葉には、汚いは似合わない、似合うはずが無い。透き通るような白い肌だったんだ。だから僕は、一時間かけて墓をきれいにした。
「なぁ、枯葉。僕はどうしたらいいと思う? 僕には一体何が正解で、何が間違いなのかわからないよ」
線香に火をつけて墓前に飾る。しかし、墓が僕に返してくれる言葉はない。それもそうだ、ここに眠っているのは枯葉の骨であって、枯葉ではない。ただの偶像――形。結局何の意味もないわけだ。そう、僕が信じていた枯葉も結局は……。
ふと、僕は想い出した。
枯葉はよく、答えを急ぎ求める僕を見て、
「私はね……空。問題に対する答えに正解なんてないと思うの」
「確かに、実体の中での正解はある。でもそれは、あくまで常識の中の答えであって、それは一般常識に照らし合わされているだけ。その証拠にさ……私、まだ生きてる。いつ死ぬかなんてわからなくて不安だけど。私の中の私は、いつまでも生きていけるっていう答えを出しているの。だからさ、答えってこれでいいと思わない? 自分が出して、納得すれば……そう、納得すれば」
あの時は、彼女が何を言いたいのかわかっていなかった。今考えると枯葉は、現実逃避をしたかっただけなのだろう。
でも、僕は……今なら彼女の言葉の意味がわかる気がする。
心菜に対しても、加奈子に対しても。二人に対して良い返事をするのは絶対だめだ。だって、それが常識だから。どこの世界に、兄妹の恋愛、親友から奪う恋愛が許されると言うのだ。そんなの、答えはNOだ。そうやって今までは、枯葉のこと以外の物事は、一般常識に従って選択してきたつもりだ。
でも今回は、大事な二人なんだ。YESにしろNOにしろ、自分で悩んで、納得した答えを出したい。
「いや、出すんだ」
墓前で手を合わせた。
「あっ……」
今、気付いた。この墓の前で、一人でいる時に枯葉のこと以外を考えたことは初めてだと。しかも、無意識に。
きっと、僕はもう、
「また、来るよ。愛してたよ、枯葉」
枯葉を本当には愛していないんだ、思いを断ち切れていなかっただけで。ただ、思い出に縛られていたかっただけだったんだ。結局、僕が信じて疑わなかった、未来永劫の恋、なんてのは無いのかもしれない。
枯葉。愛していなくても、約束は果たすよ。いいや、果たしたい。言われたからじゃなくて、僕がそうしたいから。
絶対、忘れない。月に一回、会いにだって来る。
だけど、今日ぐらいは忘れても良いだろう?
大事な二人に、かけがえのない親友と、かけがえのない妹に。
答えを出すために。