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人質から始まった凡庸で優しい王子の英雄譚  作者: 咲良喜玖
最終章 世界異変 ワルベント・ルヴァン編

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第277話 本当の父はいないけど、心の中に尊敬する父がいる

 会議終わりで、メイファがやってきた。

 彼女だけ別行動をしていたので、遅れての合流である。


 「メイファ。タツロウさんはどうなりましたか」

 「はい。あの後ですね」


 メイファは、フュンたちと一緒にリーズを脱出せずに留まっていた。

 その意図は、タツロウたちとの連携の為である。


 「あの後、当たり前ですけど、リーズ周辺が騒然となりまして。大都市は機能停止寸前までいきましたね。おそらく今も若干は混乱中だと思います。そして、その中でもタツロウ殿とライブック殿が連携して情報管理とアスタリスクの民を動員するので、こちらの心配はするなとの事で。フュン様は別な場所に行っても安心してくれとの事」

 

 フュンは頷く。


 「そうですか。助かりますね」

 「あとは、アスタリスクの民たちと私たちが、連絡を取り合い、最新の情報を共有します。それで、影とも連携をします。よろしいでしょうか」

 「・・・はい。いいです。それでお願いしたいですね。こちらは大丈夫そうだ」


 フュンの計画は、色々と準備が整っていた。


 「メイファ。あちらの影はどうなりましたか」


 ルヴァン大陸を指差す。


 「はい。先行したライドウの情報がこちらにも来てまして。やはりフュン様の睨んだ通りで、敵の攻勢は寿命に焦りがあるのかもしれないと。60歳くらいだそうです」

 「そうですか。まだ、お若いですが・・・やはり後継者問題ありか」


 フュンよりも先にルヴァン大陸に潜入していたライドウ。

 彼は、もう一人有望な若手と共に修行をしていた影で『サブロウ、マサムネ、カゲロイ』の三人が、手取り足取り教えて鍛え上げた人物だ。

 その彼は、オスロ帝国について調べていた。

 フュンの予測。

 後継者問題を中心に調べ回っている。

 子供の正確な数は調べている途中で、どの子が有力候補となっているのか。

 そんな事も下調べをしているので、ライドウの調査は難航している。

 だが、皇帝の子らはたくさんいる事は間違いがなく。

 従属国は三つある事が確認された。

 その報告をメイファが代わりにしたのである。


 「まず、いいでしょう。行ってみればわかります。では、あなたは僕らに合流ですよ。今までのお仕事。ご苦労様です」

 「ありがとうございます。フュン様」


 フュンのそばで働けることでメイファが嬉しそうにしたのを、ウーゴが見逃さなかった。 

 二人のそばに寄って、話しかけた。


 「あの・・・あなたは、アーリア王を信頼しているのですね」

 「え? あ、そうですよ。ウーゴ王。私どもの大切な主でありますから」

 「そうなんですね」

 「はい。そうです」


 メイファは子供のような純真な心を持つウーゴには丁寧に答えてくれた。

 ジルバーンの時はぞんざいな扱いなのに・・・。

 扱いに違いがあった。


 「太陽の人だからですか」

 「・・・それはどうなんでしょう。最初はそうだったかもしれませんが、フュン様と親しくしていく内に、それとは違うような気がしますね」

 「え。そうなんですか」

 「はい。今は、太陽の人だからじゃなくて、フュン様だから! こう思うようになりましたよ」

 「そうなんですね・・・なるほど」


 ウーゴは、太陽の人の伝承に憧れを持っていた。

 そんな力があれば、窮地から救われるかもしれないと思っていたのだ。


 「ウーゴ君」

 「はい。アーリア王」

 「太陽の人ってのはいないと思います」

 「え!?」

 「僕はね。自分を一度も太陽の人だと思ったことがありません。正直な話ね」 

 「そうなんですか」

 「はい。僕は僕です。血に囚われていません。僕はね・・・」


 フュンは優しく教えてくれた。


 「太陽の人なんて者は、この世界にいないんですよ。もしいたとしたら、それはこれだと思うんです。何かをするために努力する人。それを見て、周りで応援してくれる人。そしたらその人もまた努力をして、そこからまた・・・というこの連動でしょうね」


 人の繋がりを大事にする人。

 こういう解釈から。

 

 「これこそが太陽の人の原点だと思うんです。太陽の力は、これが源なはず。人と人が普通に生きるんじゃなくて、支えあって生きる時の力が太陽の力。だから、君にもできるはず。だって、こんな事はね。皆が人を大切に思いあえば、誰にだって出来る事なんだよ。これはきっと特別じゃない。大丈夫。君にもできるはずさ」

 

 どんな人にもある力だと答えたのだ。

 だからウーゴにもできる。

 それは自分を信じて、他人を信じて、全てを信じた時に合わさった力が太陽の力だとフュンが思っているからだ。


 「そうなんですか・・・私にも」

 「そうですよ。そばに努力を続けている人がいれば、誰だってその人を応援したくなるでしょ。その人の頑張りが見えると、その人を応援したくなるものです。これで応援したくないって人がいたら、その人はちょっとね。ひねくれてます。だから、応援をするし、される。これが重要。最初の一歩だと思いますよ」


 一歩目を踏み込んだ人が大切である。

 フュンの考えは最初の一歩が肝心だという事だ。


 「なるほど・・・そういう事ですか。そうなんですね。私の努力が見えなかったから。私は、誰にも助けてもらえなかったという事ですね」


 そこは考えとしては、ちょっと違う。

 政局や策謀が混じる宮中では、そういうのが通用しないのだ。

 政治をすると、人が人らしく過ごせるわけじゃない。

 アーリア王国では、フュンが王だから、そういった煩わしい事が起きていないだけなのだ。


 「・・・んんん。それはちょっと違いますが、君がそう考えるのなら間違いじゃない。どんな考えも間違いはない。いいですか。人の考えに正解なんてないし、間違いもありません。考えは、大切なものなのです。大事にして下さい」

 「はい」


 フュンは、ウーゴが自分の意見を持ってくれて嬉しいと思っていた。


 「ですが、これを忘れないでくださいね。努力をすれば、必ず報われるわけじゃない。でも努力をしたら、別な結果が起きる事を忘れないでください」

 「別な結果ですか」

 「はい。それは、まずね。あなたの心が変化します。そして、その努力を他に見てくれている人がいれば、その人の心も変化するのです。それは何かで成功するよりも尊いものだ・・・だからね。ウーゴ君が頑張ろうとすれば、僕も頑張ります」

 「アーリア王がですか?」

 「ええ。そうです。そしてね。僕が頑張ると。メイファが頑張ります」


 ウーゴがメイファを見ると、優しく微笑んでくれた。

 綺麗な人だからと、ウーゴはちょっと照れた。


 「メイファが頑張れば、ギルバーンが頑張ります。こういう形で皆に影響を与えるのです。だから、最初の一歩を踏んだが勝ち。これを覚えておいてくださいね。でもウーゴ君はすぐにでも出来ますよ。僕がお墨付きをあげます!」

 「・・はい。頑張ります」

 「ええ。一緒に頑張りましょうね」


 ウーゴは父がいなかった。

 生まれてから今まで父らしい人間もそばにいなかった。

 だから、父親がどういったものかわからなかった。

 でも今は思う。

 『この人のような方が、父親なんだ』

 

 今までの旅でいろいろな事を教えてくれたことに感謝して、ウーゴはこれからを頑張れると思ったのだ。

 


 ◇


 ワルベント大陸を脱出する前。

 

 「では、カゲロイ。リアリス。ランディ。ルカ。ルイルイ。マイマイ。ショーン。皆はこちらで、来るべき時の為に準備を忘れずに。それと、基本はアスタリスクの里の人たちと連携を」

 「「「「はい」」」」

 「信じていますよ。みなさん!」

 「「「「はい」」」」

 

 全員に言った後。


 「リアリス」

 「ん。殿下、なに?」

 「君は強くなりましたよ。自信を持ってくださいね。いいですか。いつでも自信満々の君が、僕らは好きですからね。ねえ、カゲロイ。ゼファー。ニール。ルージュ」

 「「「「はい」」」」

 

 友たちも賛同してくれると。


 「好きだなんて・・・殿下。もうそんな歳じゃないですよ。恥ずかしいですよ」 

 

 リアリスが顔を赤くして恥ずかしがった。


 「いえいえ全然恥ずかしい事じゃありませんよ。僕らは常に一緒です。離れていてもいつも一緒。子供の時から死線を潜り抜けていますからね。だから、あちらにいるタイムだって、心配してくれていますよ。リアリス。自信を持って」

 「はい!」

 「良い顔です。ではまた会いましょうね」

 「殿下。また」

 「ええ」


 フュンは別れ際でも明るいのだ。

 大陸に残るメンバーを明るく見送り、見送られるのであった。


 ◇


 フュン一行は少し大きめの漁船に乗り、ルヴァン大陸を目指す。

 戦いが止まる深夜帯に、船を一度北側の沖に出して、ビクストン・シャルノー間の北側のさらに北の海からルヴァン大陸を目指した。

 少し遠回りだが、監視網の隙間を縫っていかねばならなかった。

 ちなみにこのルートと船を使うのは二度目である。

 ライドウたちが一度この方法で上手く海を渡っているのだ。


 「いや、船でコソコソって緊張しますね」

 

 全然緊張感のないフュンである。


 「そうですな。見つかったら危ないですな。砲撃をもらって死にますな」

 

 こちらも緊張感のないゼファーだ。


 「あの・・・なぜそんなに余裕で」


 少し怯えているウーゴが聞いた。


 「え。余裕はないですよ。ウーゴ君。僕はちゃんと緊張してます」

 「いや・・・それは・・・」


 そうは見えない。

 とは言えなかった。


 「ウーゴ王。無駄ですよ。フュンさんはね。緊張なんて言う感情がないんです。欠如しているんですよ」

 「え?」

 

 タイローが丁寧に教えてくれた。


 「この人はね。殺されるかもしれないのに、話し合いに行く人なんですよ。今からね。ルヴァン大陸にも行くじゃないですか。死ぬ可能性もあるのに!」

 「はい」

 「でもね。これみたいな事をすでにしています。かつてね」

 「そ、そうなんですか」

 

 貴族集会。

 あれは、フュンにとって敵地ともいえる場所で、更に敵地の奥の奥へと無造作に行った事件である出来事だ。

 呼ばれてもいないのに、そっちに勝手に行ける度胸。

 それに大貴族とも互角以上に会話した度胸。

 あの場面で負けじと言い返せる頭のおかしさ。

 それらを若干十代で成し遂げるのは、フュンしかいないだろう。 

 常人では分からない所にいるのが、フュンという変わり者だ。


 「ええ。だから彼を心配してはいけません。自分の心臓が持たなくなりますよ」

 「は、はい」


 タイローの助言はとても重要である。

 この程度の事で驚いていたら、身が持たないからだ

 フュン・メイダルフィアと付き合うのは、容易い事じゃない。

 『肉体も心労も負担的には重労働である。でも一緒にいると気持ちのいい人なので、ついつい協力したくなる。明るい笑顔がズルいんですよ』

 これが、タイローを筆頭にした親友たちの言葉である。


 「そうだぞ。ウーゴ。父に驚いてはいけない」

 「そうですか。レベッカさん。気をつけます」

 「うむ。気をつけろよ。家族も大変なのだ」

 「は、はい」


 レベッカはウーゴの事を一人前の男として扱っていた。

 だからウーゴ王と呼ばず、ウーゴ君とも呼ばなかった。


 「なんですか。みなさん。僕がなんだかおかしい人間みたいじゃないですか。普通ですよ。普通」


 と言ったフュンの事を誰も見てくれなかった。

 皆の顔を見るのに、目線が合わない。


 「あれ・・・僕普通じゃないの・・・ゼファー」


 最後の砦に聞いた。


 「え。殿下が普通ですか・・・それはないかと。殿下が普通になるのは無理だと思いますな。殿下は少し・・・人とは違いますからな」

 「えええええ。ゼファーまで」


 普通の牙城は脆くも崩れ去った。


 ◇


 ビクストンの裏側に到着した一行はそこからオスロ帝国の帝都スティブールを目指した。

 陸路で徒歩だと、相当な時間が掛かるが、こちらにもやはり鉄道があった。

 ただ、こちらの鉄道は若干遅い。

 でも運び出せる容量が大きい。

 一度にたくさんの人や物を運ぶようだ。

 駅も大きめに作られていた。

 

 一つ目の大都市ノスタール。

 ここでフュンたちは質屋に行き、お金を貰う。

 旅をするにもルヴァン側の金銭を必要としたので、ワルベント側の古い型の武器を売った。

 珍しい物なので高く売れるらしい。

 

 その都市の質屋にて。


 「おいくらになります」


 フュンが聞いた。


 「そうですね・・・一つ・・・46万ですかね」

 「んんん」

 「旦那、納得いきませんか」


 フュンは無意味に唸った。


 「いや、別に・・・」

 「そうですかね。なんだか不満そうで・・・」


 フュンの顔を見て、店主は心配そうな顔になった。


 「いえ、なんとなくですよ」

 「はい」

 「嘘ですよね」

 「え?」


 一瞬、目が合わなかった。


 「もうちょっとどころじゃなくて、結構高いんじゃないですか」

 「え?・・・いやいや。そんなわけは」

 「ありますよね。僕はね。大体人が嘘をつく時の様子が分かります。あなた、ずっと僕の目を見てくれましたが・・・今、瞳が揺れましたよね。微かに」

 「・・いやいや、見えるわけが・・・そんなところまで・・・」


 と思う店主であるが、フュンは異常な視力を持つ。

 微妙に揺れていた。ほんのちょっとである。


 「それに、僅かに声が揺れていますよ」

 

 少しの声色の変化も聞き逃さない。

 耳も異常である。フュンの特技だ。

 

 「いやいや、そんなわけが。私、商人ですよ。旦那」

 「そうですね。でも、あなたは正直者だ。僕は好きですよ。で、おいくらです。ほんとの所は」

 「・・・しょうがない。旦那、内緒ですよ。60です」

 「ええ。さすがですね」

 「そうでしょう。勉強してますよね」

 「いえいえ。まだまだいけますよね」


 小手先では騙せない。

 フュンはまだいけるはずだと商人を押し切るつもりである。

 商人よりも強引な交渉だった。


 「え!?」

 「いやいや、嘘を言っちゃいけないですよ」

 「・・・本当にしょうがない。80で」

 「いえ、120だ」

 「え!? いやいや。無理です。92で」

 「いいえ。出来ても117です」

 「値段が全然落ちてないですよ。旦那」

 「うん。じゃあ、いいです。他に行きます」

 「え?」

 「僕は120でも、譲っています。それを下げるなら、そうですね。他の所に行きます。他だったら150でもいけそうですね。年代物ですもん。うん」


 店主は頭を掻いて、首が下がった。


 「あぁ・・・・しょうがない。旦那、120で買います。それを10ですね。買いましょう」

 「じゃあ売ります。お金を先にください」

 「くっ。もってけ。ドロボー!」

 「は~い」


 フュン・メイダルフィアを騙すのは不可能なのだ。


 ◇


 交渉が終わった後。

 商店街に出たフュンは隣にいるウーゴに質問される。

 

 「アーリア王。なぜ値を下にしていると思ったんですか」

 「ん? ああ、さっきのですね」


 ウーゴの質問にフュンは答えた。


 「それはですね。相手を観察して、吹っ掛けてみただけです」

 「え?・・・そんな・・・じゃあ、最初はハッタリですか?」

 「まあ、そんな感じです。僕の予想では、あの武器の最高値が150だと思いますね」 

 「150ですか。そんなに?」

 「はい。ですが、10個売るので、30下げた感じですね。じゃないと、始まりが46で、値の交渉のスタートが60だったので、150まで上げるのが難しい。これをすると120まではいかない。頑なに拒否をしたくなりますからね」


 商人の心を読んでいていた。

 限界ギリギリの150まで上げてしまうと、拒絶をしたくなる気持ちがやや出て来る。

 そこの気持ちを折らせるのは難しいのだ。


 「・・・そうなんですか・・・でもなんで王様なのにそんな事が出来るのですか」

 

 ウーゴは、疑問に思う事は聞くことにしていた。

 フュンの事を観察するかのように、なんでも知ろうとしていたのだ。

 

 「そうですね。僕はね。子供の頃から色々な人を見て来ましたから、その人が考えそうなことを考えています。さっきの店主さん。最初に声を発する時にためらいがありました。それはほんの僅かですが、あの一瞬でどこまで値段を下げるかを考えたのでしょう。そこから話すまでの間からいって、かなり値段を下げて言ってきたと思いました。それであの店主さんは、最初に僕と君と、武器を持ってくれたゼファーとタイローさんをよく見ました。ということは、これは顔を見て、初見さん。そしてよそ者かどうかを確認してましたから。吹っ掛けてくるに決まっているのです」


 観察からの推察が完璧だった。

 店主は騙そうとしていた初見から見破られていたのだ。


 「・・・ん? それは、二度目だったら違うってことですか」

 「そうです。二度目のお客さんだったら、恐らくあそこまで下げない。また来てほしいからですね。ということで、交渉も結局は利益じゃなく、人です」


 何事も人が絡んでいる。

 数字のやりとりでも、そのやりとりをするのは人である。


 「だからウーゴ君。人を見なさい。まずは人、その次に物事、そして結果を分析です。この順番で見ていくと、大体人に騙されることはなくなりますね」

 「なるほど。人からですか」

 「はい。ですから、次の相手は皇帝です。でもこれも人です。皇帝という役職が凄いだけで、相対するのは結局のところ、人なんですよ」

 「・・・・・」


 そんな思い切ったことは、自分には思えそうにない。

 ウーゴはフュンとの思考の違いに黙ってしまった。


 「ということは、話し合えるものです。相手が人。動物じゃないのでね。なので、ウーゴ君。相手をよく見ていなさい。何を思うのか。何を言うのか。これを自分なりに考えていくのです」

 「わかりました。そうします」

 「ええ。君も出来る。頑張れば、きっとね」


 フュンの指導は、大切なものだった。

 王としても未熟、人としてもまだまだ。

 宮中にも味方のないウーゴにとって、処世術のような技を誰かから得られる。

 それはかけがえのない時間であった。

 しかしこれはフュン流なので、自分の技に昇華しないと上手くいかないのが難点であった。

 フュンがある意味特殊過ぎるのだ。

 歩んできた人生が普通の王とは、別だからである。

 

 でも貴重な体験をウーゴは出来ていた。

 彼と共に動いていれば、色々な事が経験となる。

 心に父がいる。

 そんな気分でウーゴは、フュンのそばにいたのだ。

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