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選択死  作者: 雲散無常
第十一章:漣
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11-1


 謎があれば解き明かしたい。

 知らないことがあれば知りたい、知り尽くしたい。

 それが知識欲が旺盛な者の原動力の一つだという。

 クロウにはそこまで知に対する情熱はないものの、分からないものをそのままにしたくはないという気持ちはある。

 特に、自分に関わるものであれば尚更だろう。

 シズレ―学者団のホウライからの報告を聞きながら、クロウはここまでの経緯を振り返った。

 タファ=ルラ教の司祭であるオゴカンが危険な魔法生物に変化したこと。その魔の手から逃れるために特殊技能スキルが発動したこと。循環封印なるものでミカサ村一帯を犠牲にして封印したこと。その封印がいつの間にか解けてオゴカンがいなくなっていたこと。その際に裏結晶リバスタの欠片らしきものを見つけたこと。ウッドパック商会のジーの遺体を検分したところ、首筋に不自然な穴が開いていたこと。

 主な事実の列挙としてはそんなところだ。

 ノルワイダに行くまでに、すべてが分からないまでもとりあえずの事態の鎮静化はすんだと思っていたのだが、ここに来てそれも幻になったようだ。

 幾つもの不明な点があった。不審な点があった。それらが何を意味するのか。放置するわけにはいかないことだけは分かっていた。

 「良く分からねえことが多すぎるが……まず裏結晶か。そもそもこいつが何なのかってことは分かったのか?」

 裏結晶。特殊技能発動で知った未知の単語。

 その後の調査で、探索者の中でのみ知られている古代遺物アーティファクトの一つらしいことは掴んだ。あのS級探索者のヨーグですら、その言葉をみだりに使うなと釘を刺してくるような秘匿されたもの。それは探索者ギルドの内部事情によるもので、裏結晶そのものとはまた別かもしれない。

 ただ、裏結晶については古代魔法が込められている、とんでもない威力を秘めているなどの噂があって貴重な価値があることは確かだろう。あるいは高価とも言い換えられる。また、オゴカンが魔法生物のような強力な魔物になった際、その魔核の代わりに裏結晶が使われているのではないか、という推測も立った。

 事実、特殊技能の文言で『周囲すべての者の血肉を裏結晶に取り込ませる』というものがある。これは裏結晶がやはり魔核のような機能を持っていることを示唆しているように思えた。 「いいえ。具体的にはやはり不明のままです。今総力を挙げて欠片を調べている最中です。探索者ギルド関係者からの話も、あくまで噂程度で信頼性に欠けます。ただし、その名からも分かる通りに物理的なものとして存在し、且つ公にされたくないほどの危険な代物であることから、ある種の禁忌物だとは予測できます」

 「禁忌物ってのは?」

 「禁忌魔法の魔道具版と言った方が分かりやすいかの?主に古代遺物が該当する。人の手に余るほどの威力を秘めたる魔道具など、悪用されては事じゃからな」

 「要するにヤバいもんってことか。で、その欠片ってのはどういうことだ?」

 「結晶と呼ばれるものであるからにはそうした性質があると思っていましたが、本当に実物も結晶石のようなものだと分かりました。その一部が、封印循環跡地の中心から見つかったということです」

 「さっき話していた欠片ってやつか……けど、それがどうして裏結晶だと分かるんだ?誰も見たことがないはずだろ?」

 「それは実際に見ればわかってもらえると思います」

 ホウライはそう言うと徐にそれを取り出した。

 それは奇妙なガラスケースに入った石だった。一見すると、ただの石の欠片。やや赤みを帯びた透明な色。いや、色が安定しない。見る角度によって赤黒くも、紫にも見えた。異質な感覚がした。それはガラス越しに見ているからなのだろうか。奇妙だと感じたのはそのガラスにあるのか。

 何かを感じた。目を凝らす。違う。見るのではなく、もっとイメージする必要があるように思えた。じっと、それと向き合う。

 「……魔力が変、なのか……?」

 ラクシャーヌがいればすぐに教えてくれただろうが、今はアテルと共にまたどこかで修行のようなことをしている。普段から魔力関連は丸投げしていたが、自分でも意識して気を付けるようにしようと考えを改めているところだ。今はいい機会だろう。一人でこうして向き合って感じ取ることが重要だ。

 「ふむ。そうじゃな。どこが変だと感じる?」

 オホーラが相槌を打つ。それ以上は何も教えてくれない。自分で理解しろということだ。

 更に集中してその不思議な石を見る。感じる。直接触れてみたいと思うが、わざわざケースに入れているということは、そうしない方がいい理由があるのかもしれない。何より、ケース越しでもその異様さらしきものが伝わってくるのは、それ自体が異常ではないのか。

 「うまく言葉にできないが……魔力が濃い、というより、深い?なんか底なしの穴を覗いているような……」

 「それは面白い表現ですね。御師様、もうよろしいですか?」

 「うむ。今回はちゃんと自分で向き合ったようじゃしな。クロウよ、これからも魔法関連だからといって、ラクシャーヌにすぐ任せるのはやめるがよい。役割分担は大事じゃが、だからといって無知でいていいわけがない。鈍感になることは危険じゃからな」

 「ああ、それは痛感してきてるところだ」

 「ええと、では……」

 ホウライは最初から説明することをオホーラに禁じられていたようだ。だが、本当は話したかったのだろう。そこからは一気に色々と推論を披露し始めた。

 そう言えば彼女も生粋の学者だった。解説したがるのは職業的な業なのだろうか。

 とにかく彼女の推論によれば、裏結晶の性質には周囲の魔力を取り込むというものがあり、更にその上限が分からないというとんでもないものだった。つまり、そこにあるだけで周囲から無限に奪い続けるということだ。もちろん、本当に限界がないのかどうかは分からない。ある程度で止まるのかもしれない。

 ただ、現実的にミカサ村周辺の状況を見ると笑い飛ばすことはできない。あれが特殊技能による影響だとしても、それ以外の要因として裏結晶そのものの何かが関係していることは大いにあり得る。実際、小さなこの石の大きさ、欠片の状態でもその効果が見られるというのは非情に危うい。

 また、その魔力吸収、正確にはマナ吸収の性質が特殊技能による後天的なものなのかどうかも不明だという。今はあのケースでそれを抑えつつ色々と調べているらしい。裏結晶と断定した理由は他にもあり、一つは循環封印が破られた形跡がそこに刻まれていることだった。

 どういうことなのか詳しく説明はされたが、専門用語が多過ぎてクロウには完全に理解はできなかった。自分なりに噛み砕いて要約すると封印を無理やり破るときに見られる、特殊な壊れ方と言うべき形跡があり、それがあの小石の一部に発見されたということらしい。

 だからこそ欠片という形であの場に残っていたとも言え、裏を返せばオゴカンを連れ去った、封印を解いた者は強引な手段でそれを行ったということだ。

 オゴカン自ら呪縛を解いた可能性はないのかという疑問に対して、その壊れ方から100%外部からの干渉による結果だと判別できるそうだ。そんなことまで分かるものなのかと感心するが、本当の問題はやはり誰がそんなことをしたのかという点だ。

 「……結社、だというのか」

 賢者の口からが重々しい声がこぼれる。

 「オホーラはそいつらを知っているのか?」

 名前もなくただ結社と呼ばれる存在。S級探索者のヨーグからもたらされた裏社会の伝説的な組織。探索者ギルドの深いところに紛れ込んで、古代遺跡の横流しを行っているという。その他、この大陸の歴史で暗躍してきたらしいが全容は誰も知らず、ただ結果としての不確かな噂だけが残っている。

 裏結晶はその結社と深く関わっているのではないかという疑惑が強くあった。

 「残念ながら直に結社の者と対峙したことはない。それらしき者とやりあったことはあるが、最後まで確信は得られず、今でも曖昧なままじゃ。それほどまでに自らを誇示することなく、ただ目的にのみ特化した集団ではあるのだろう」

 「その存在自体を否定はなされないので?」

 ホウライの言葉にオホーラはうなずく。

 「火のない所に煙は立たぬ。ある、というのがわしの結論じゃが何一つ証明する術はない」

 「そんなことが本当に可能なのでしょうか?ないものを、ただそうあるように見せかけているだけにあたしは思えるのですが。皆がそれを隠れ蓑に、うまく逃げおおせているだけのような……」

 「実態のない概念の共有化。それが架空の結社だというものだとしても、それを操る者がどこかにいる、という考え方もある。いずれにせよ、事実として封印されたオゴカンを連れ去った何者かがいる。その目的が再利用であれ何であれ、ベリオスとしては警戒せねばならんじゃろうな」

 「どういうことだ?」

 「そもそもを考えてみよ、クロウ。オゴカンは何をしようとしておった?」

 クロウは反射的に賢者に疑問を投げようとして、思い留まった。まずは自分で考えろと言われたばかりだ。

 オゴカンはタファ=ルラ教をなぜかベリオスの町で布教しようとしていた。前触れなく、突然の提案且つ強引な方法でだ。本国からの確認はまだだが、おそらくは勝手な判断だと思われる。完全に奇行だ。常識的に張り得ない。狂信者だったからという理由は簡単だが、魔物化したことを併せて考えるとそれだけとは思えない。

 また、ジーの遺体の傷跡もある。特殊技能に巻き込まれたか、オゴカンの影響を受けて死に至ったと思っていたが、そうではない可能性が出てきた。第三者の何物かがあの場にいたかもしれない。もしもそうならば、その存在はどういう立場であるのか。オゴカンとの関係性はあるのか。

 「……初めから裏で糸を引いていたのが結社だってことか?オゴカンもただの駒だったと。だとすれば、奴らの本当の狙いは……ウィズンテ遺跡?」

 つながってゆく線が見えた気がした。

 古代遺物の収拾が結社の目的であるなら、探索者ギルドさえ介さずに遺跡そのものを手にれるのが効率が良い。これまでの最上級の古代遺跡は大国の所有物でおいそれと手が出せなかったが、まだ振興の独立都市であるベリオスならば付け入る隙はある。オゴカンはベリオスを目指していた。ミカサ村で対峙したのは、単にクロウが動いたからだ。そういうことなのか。

 「その線はあり得るとわしは見る。なんなら、デオムの方の裏方にいてもおかしくはない」

 「そっちもなのか?」

 「確証はないがな。じゃが、何が何でも手に入れるつもりなら、多方面から仕掛けるのが常套。疑っておくのは悪いことではない。危機意識はあって然るべきじゃろうて」

 「全力で放っておいて欲しいぜ……」

 「あの、でもですね。この裏結晶、研究すれば呪い系の対策で役立つかもしれないという期待も少しあるんですよ」

 ホウライがそこで少しだけ明るい面も強調してくれた。早口で色々と教えてくれる。

 結局専門的な説明になってまったく理解はできなかったが、裏結晶の性質を解析できれば様々な面で応用が利くようになるかもしれない、ということらしい。

 目を輝かせた学者たちが喜んで取り組んでいるなら、それはそれでなによりだ。好きに活用してくれと、クロウは思うだけだった。一応許可が欲しかったようだが、拒む理由などない。あの欠片がどんなに価値の高いものだと言われようと、自身ではどうにもならないものなので有効活用してくれる人間に任せるのは当たり前だと思っていた。

 ホクホク顔でホウライが去った後、オホーラが別の議題を持ちだしてくる。

 「それで、ハミア嬢の方はどうするのじゃ?」

 一瞬誰のことだか思い出せなかった。次いで、ノルワイダから半ば無理やり預かった第二王女のことだと思い当たる。

 しばらくベリオスで保護するように言われていたのだったか。

 他のことに気を取られ過ぎて正直忘れていた。記憶を呼び戻す。

 第二王女ハミア。前王ジーマヌの後妻、王妃セナリーの娘。確かフルネームも明かされていない謎多き娘だったはずだ。かなり若く見えたものの、その振る舞いは落ち着いてもいた。

 「色々裏を調べるって話だったよな?何か分かったのか?」

 「そうじゃな。少し探りを入れた程度ではあるが、かの娘、なかなかに複雑な事情を抱えておる。モメンド王が事前にこちらに預けたのも納得がいく」

 オホーラが語ったところによると、ハミアの本名は未だに不明で、その理由は出生に秘密があるという。

 というのも、ハミアの母であるセナリーはあのノーグフェールの遠戚という噂があるからだ。西の魔法大国ノーグフェール王族の血筋であれば、大陸ではかなり高貴な血族の一員といえる。しかし、正式にはセナリーの名はノーグフェールの家系図には載っていない。これが意味するところは明白で、セナリーがノーグフェールの御落胤である可能性だ。

 突拍子もない話だと思う反面、まったくの無関係ならば遠戚などという噂は出てくるはずもない。小国とはいえ王妃になれた身分であることも、その信ぴょう性を増している。ノルワイダが歴史ある国だけに、そうした格式高い者とのつながりがあっても不思議はないからだ。

 いつの世にも、こうした公には認められない血筋の者というのは多く存在するもので、その立ち位置はとても微妙で繊細なものになりがちだった。

 王族には血統主義が多く、その血がほんの少しでも入っていれば一族と見なす。一方で、王位継承権の問題なども孕んでいるため、直系以外の血筋に対して認めることは滅多にない。余計な争いを避けるためだ。それでいて、万が一にも血筋が絶えることのないように庶子を庇護したりもするし、逆に危険の芽を摘むために見つけ次第に始末するといったこともある。

 つまり、ハミアはその存在自体が危うい。前王妃のセナリーも同様ではあるが、一国の王妃と王女では立場が違い、将来性という意味においてはやはり若い方が危険度は高いものと見なされる。

 また、セナリーは前王の後妻ということも忘れてはならない。前妻のマグヤラもまたハグルスト王国の遠縁ということで、その辺りの関係性も影響がある。本人同士が良好であろうと、それを取り巻く者たちの意向はまったく別物になることは珍しくなく、他勢力よりも優位に立つことに重きを置くことは常識だ。

 ましてや、現状のモメンド王はそのハグルスト方面の血筋を引いている。その辺りの事情も含めて、モメンドは先手を打ったのではないかというのが賢者の推測だった。

 「……血筋ってのはそんなに重要なのか?」

 転生人フェニクスで記憶もないクロウには、まったく考えの及ばない概念だった。

 「血統主義においては何よりも重要な要因ではあるな。先祖代々、優れた血筋であるという誇りがあればあるほど、そこに固執する考えは分からなくもない。おまけにわしらの魔法は血に契約するようなものじゃ。少なからず何事にも影響するという思想は、妄想だと片付けるわけにもいかんのじゃよ」

 「そうか。けど、ハミアに関しては、じゃあ適当に保護してればいいって話なのか?モメンドは自国じゃ守り切れないかもしれないってくらい危機感があるから、ウチで守ってくれって預けてきたのか?」

 「そこは正直、分からぬな。確かに狙われる危険がどれほどなのか。印象としてはそこまで深刻な雰囲気はない。ゆえに、その辺の要因はあくまで理由の一つであって大元ではないと思われる。むしろ、同盟に当たって信用を保証するための生贄の側面の方が、一般的には分かりやすい」

 「生贄?どういうことだ?」

 「生贄は少々きつい言い方じゃったな。人質と言った方が分かりやすいか。同盟国に身内を預けるのはよくある常套手段で、不当に裏切ったりした場合には煮るなり焼くなり好きにしていいという保険じゃ。大事なものを預けているのだから、下手なことはしないというアピールじゃな」

 「ああ、そういうことか。ん?でも、こっちからは誰も送ってないぜ?」

 「同盟内容と重要度にもよるからの。スレマールの方も特にそうしたことはしておらんじゃろう?とにかく、ハミア嬢に関しては他にも気になるところがあるゆえ、引き続き情報は探る予定じゃ。で、じゃな。彼女に誰をつけるかという問題がある」

 改めて最初の問いかけに戻ってきた。

 「なるほど。事情を知った今、適当に部屋を与えて後はお好きにってのはまずいっては話になるわけか。特別に誰か担当でもつけた方がいいってことか?」

 「うむ。直近の危険などはないじゃろうが、ノルワイダとの同盟条件というか、建前だとしてもそれなりの対応はしていると言えるためにも、誰か担当はいたほうがいい。更に言えば、候補は一応用意していたりするんじゃが……一度会っておくか?」

 「ん?いるなら、それでいいぜ。オホーラが信用してるってことだろ?」

 「よいのか?一応、国賓相手のようなものじゃぞ?自身で確かめずにいるのはよくなかろう?」

 「お前が大丈夫ってんなら平気だろう。というか、そこら辺はもう任せるしかないと思ってる。俺が見届けられる範囲なんてたかがしれてるからな。それで何かあっても責任はとるから、好きにやってくれ。俺はこれからちと自分を鍛える必要があるから、あんまり他に目を配ってる余裕はないのが本音だ。お前に負担をかけて悪いと思うが……」

 「ふむ。その点は気に病むことはない。わしはマルチタスクは得意ではあるし、ホウライなど使える手駒も増えてきた。もとより、そのつもりでもあるしな。じゃが、鍛えるというのは具体的に何かプランがあるのか?」

 クロウはうなずいた。特殊技能が破られた時から、ずっと考えていたことがある。

 「ああ、地下世界にちょっと籠ろうかと思っている」

 「ほう?それは遺跡の魔物ヤーブヌ相手に研鑽を積むということか?」

 ただの魔物よりも強い敵。より手強いものを相手に修行をするのは一つの手段だ。だが、それだけでもなかった。裏結晶などというものを知った。古代遺物だという。遥か昔の人知を超えた何か。最上級の古代遺跡だからこそ、そういったものが見つかる可能性がある。それを見つけたい。

 理由は自分でも良く分からないが、古代遺物には何か魅かれるものがある。

 S級探索者のヨーグに任せてはいるが、自分自身でも何かしてみたい。そういう欲求があった。

 「それもあるし、古代遺物を見つけてみたいってのもあるな。発見出来たら、そいつが何か役立つかもしれねえし」

 「古代遺物か。裏結晶でその凄さを知ったということころか?」

 「それもあるのかもな。今までウィズンテ遺跡そのものが凄いってのは実際地下世界に降りて分かった気ではいたけどよ、それが何になるんだって気持ちは正直あった。実物の凄さみたいなのを実感したってのはあるかもな」

 「なるほど。それならば、修行がてら地下世界に潜るのも悪くはないかもしれぬな。あるいはヨーグと組んで探索者の経験をしてみるとか」

 「あいつが組むとは思えないが、一応打診はしてみようとは思っている」

 「どのみち、ギルド側にも話は通しておかねばな。サポート要員をギルド側で用意してもらうこともありはありか……」

 「いや、あんまり知らない奴を側に置く気はない。連れていくならまたイルルとかココ辺りだろう」

 「ふむ、ならばそちらにも丁度いい人材が来ている。というか、わしが呼んだ知り合いなんじゃが――」

 その後もクロウとオホーは色々なことを話し合った。

 ベリオスの町にはやるべきことがまだまだ山積みで残されていた。


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