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under 500 Ⅱ

小心者マーク

「ここここ、こんにちは」


「はい、こんにちは」


「今日は、よよよよ、よろしくお願いいたします」


「はい、よろしく」


この人は、何で来たのだろう。


まだ、平地の何も怖くない場所にいる。


なのに、震えている。


バンジージャンプに一人で来た人の、震えじゃない。


「あの、本当にできますか?」


「できますよ」


「どういう理由で、ここに来ら・・・・・・」


「変えたいんです」


食い気味だった。


それで、ここに来た悔いはないのだと、感じた。




ジャンプする台に来た。


ずっと、目をつむっている。


何も発さないでいる。


そして、怖がる様子は、ほとんど無い。


首には、いくつものヒモが掛けられている。


そのヒモには、赤や青のお守りが付いていた。


そこには、安全祈願と書かれている。


ざっと数えて、二桁はあった。


それは、小心者を表していた。


小心者マーク、といったところか。




掛け声を掛けて、カウントダウンした。


無言で、揺られるようにダイブしていった。


首に掛けた大量のお守りが、美しく暴れていた。

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