蹂躙
白いシーツの海で身をくねらせるミサト。
それは挑発的な姿態としてキョウジの目に映った。
「よく“まな板の上の鯉”とは言うけど、今のミサトはまるで人魚の様だ。……綺麗だよ」
キョウジの手に握られたメスがミサトに近付いていく。
メスの刃先が荒く上下する胸元へと当てられた。
「ッ!」
ミサトが大きく息を呑む。
キョウジは薄笑いを浮かべ、胸元から刃先を滑らせていく。ブラウスのボタンが弾け飛んだ。
ブラウスの前がはだけ、眩しいほど白い肌がこぼれる。
「あぁ……」
キョウジが思わず呻き声を洩らす。
誰でも一度は覚えがあるだろう。
大雪の日。足跡のついてない新雪を踏み荒らしたくなる衝動に駆られた事が。
キョウジは今まさに“それ”と同じ衝動に駆られていた。
穢してやりたい。
思う様自分の痕をつけ、蹂躙してやりたい。
そんな獣じみた本能的な欲望がキョウジを支配しつつあった。
キョウジは更に刃先を進めた。ブラジャーの下に刃先を滑り込ませる。
ミサトの目に涙が滲む。
ブラジャーは呆気無く左右に落ち、中から白桃の如き乳房がまろび出た。
キョウジの眼に狂気の光が宿る。
キョウジの手がミサトの胸に伸びた。
最初は恐る恐る、だが次第に力が加わり両手で揉みしだいていく。
ミサトの全身が嫌悪感におののいた。
「い、や……」
だがキョウジは止めるどころか、却って煽られた様に行動をエスカレートさせていった。
ミサトに覆い被さり、乳房へと舌を伸ばす。舌先を尖らせて下から舐め上げていき、尖端にほんのり紅く色付いたモノを愉しむ様についばんだ後、すっぽりと口に含んだ。
キョウジが舌を躍らせる度にミサトの身体がひくつき、震える。
ミサトの眼から涙が溢れた。