13 狼の森
ログインし、ゲーム内で目覚める。既に時刻は20時を過ぎ、外は真っ暗だ。
『メールが1件届いています』
ログアウト中にメールが届くと、教えてくれるのか。
暗い部屋の中でメニューを開き、メールを開く。
ミカンからだ。
おっす! ミカンだよ!
素材収集の依頼があるから、良かったら受けてね!
期限内なら一人一回限定で依頼を受けれるよ。
素材の品質、レア度によっては報酬も上がるから頑張って!
依頼者 ミカン 報酬 3000ゴールド + 料理5個
依頼内容
料理の素材が少なくなってきちゃった!
10個以上、料理の素材を持ってきて!
多かったら報酬も増やすよ!
納品
料理の素材10個以上
期限
依頼から3日以内
残り 2日と22時間
素材収集の依頼か。
ゴブリンでは食料にならないが、狼の森には名前の通りウルフもいるそうだ。そっちなら料理の素材になるだろう。
ミカンに返信をしておくか。
揃うかは分からないが、揃った場合は持っていく と、送信。
さて、メールについてはこれでいいだろう。次は飯だな。狼の森に移動する前にリンが言っていた店に行くとしよう。
10分程歩き、【ワークス】の店についた。
中に入ると店員がいる。リンが言うには住民だそうだ。
そういえば、住民は【鑑定】した時が無いな。何か変化はあるのか?
名:レイナ 種:人間 職:ワーカー 住民
種族 Lv.3
職業 Lv.18
……最後に住民が付いている程度だが違いはあるな。
しかし、AFWは【鑑定】を持っていないと大変じゃないか?
住民とプレイヤーの区別がつかなそうだが……そういうプレイをしたい人からしたらいいのか?
まぁ、俺には関係ないか。特に住民と深く関わる予定はない。メニューを開き、料理を購入する。
ウルフ肉のステーキ 品質 B レア度 N
作成者 ミカン
値段 1500
満腹度+50
ウルフ肉で作られたステーキ。
とても美味しく、満腹度が回復する。
兎肉の照り焼き 品質 B レア度 N
作成者 ミカン
値段 700
満腹度+20
兎肉にミカン特性のタレをつけながら焼いた品。
とても美味しく、満腹度が回復する。
……
……
全て美味そうだな。流石、料理人のトップだ。悩ましいが、これにしておこう。
ウルフ肉のステーキを3つ。兎肉の照り焼きを5つ購入する。アイテムボックス内は時間が経過しないから、腐ることは無い。多く購入しておいて損はないだろう。
合計8000ゴールド払い、アイテムボックスに入ったのを確認し、店を出た。
夜中だが、店の前は道を埋め尽くす程のプレイヤーがいた。この辺りでは食べれそうにない。
どうしたものか。誰もいない場所に行きたいが……あの場所で良いか。
近くの家の前に立ち、助走を付け跳躍する。そして、そのまま窓の淵や出っ張りを掴み、登っていく。
……到着。
『熟練度が一定まで達しました。【跳躍】、【登攀】を取得可能になりました』
登り切ると二つのスキルが取得可能になったようだ。
狼の森の木を登ったり、跳びまわった事で、熟練度が溜まっていたようだな。熟練度が溜まって、取得可能になったスキルはSPを使わずに取得できる。迷わず取得だ。
『【跳躍】を取得しました』
『【登攀】を取得しました』
【跳躍】
パッシブスキル。ジャンプ力が高くなる。
【登攀】
パッシブスキル。壁や崖などを登りやすくなる。
取得後にメニューのトップ画面に戻った。丁度いい。満腹度を見るとしよう。
メニューに表示されている満腹度を見ると、5%を切っていた。リンから聞いて無ければ、狼の森の中でステータスが減少していただろう。
リンに感謝しながら、購入した料理を早速、食べるとしよう。
マスクを外し、屋根の上で月を見ながら、ウルフ肉のステーキ一つと、兎肉の照り焼きを二つ食べる。
ふむ。言えるのはこれだけだな。美味い。さすが生産職のトップである。
満腹度が100%になったのを確認し、屋根の上を走り、家と家の間を跳んで移動する。
下の渋滞を走るより断然速い。今度からは家の上を移動するとしよう。
リアルより遅いが、数分で東の門についた。
『【跳躍】のスキルレベルが上昇しました』
【跳躍】のレベルが上がった。この調子でどんどん上げていくとしよう。
東の門を抜け、そのまま森の中に入る。
夜の森は不気味な雰囲気だ。視界も悪い……あのスキルを取得しておくか。
SPは【暗殺術】がレベル5になった時の1ポイントがある。
『【暗視】を取得しました』
【暗視】
パッシブスキル。暗いところでも見えるようになる。
このスキルはキャラクター作成時に取るか悩んだが、夜での戦闘前に取得できるだろうと思い、その時は取得しなかった。
そして予想通り、夜での戦闘前に取得することが出来た。これで夜でも大丈夫だろう。
【暗視】を取得した後、しばらく木の上を跳んでいると見覚えのない魔物を見つけた。見た目は灰色の狼だ。ようやく狼に出会えたな。
名:無し 種:グレイウルフ 職:無し
種族 Lv.6
名:無し 種:グレイウルフリーダー 職:リーダー
種族 Lv.8
職業 Lv.3
グレイウルフリーダーが1匹にグレイウルフは3匹いる。リーダーは他のと違い、一回り大きい。
グレイウルフと言うのは聞いたことがないが、せっかく見つけた獲物だ。狩るとしよう。
相手は嗅覚に優れる狼だ。このゲームには臭いがある。リアルの狼と同じなのかは分からないが、警戒して損はない。
俺は2本の黒色の投げナイフを片手ずつ持ち、50m先にいるグレイウルフに向けて投擲する。
投擲した投げナイフは座っていたグレイウルフ2匹の頭の奥深くに刺さり、HPゲージが砕けた。【暗殺術】の補正もあったが、今のは無くても即死だろう。
残りの二匹は急に倒れた仲間に驚き、すぐに周囲を警戒した。そして、臭いで分かったのか、俺の方向に走ってくる。
流石に場所がばれたな。だが、まだ距離はある。
焦らずにもう一度、両手で投げナイフを投擲した。
グレイウルフは頭に命中し、HPゲージが砕けて倒れたが、グレイウルフリーダーには回避された。暗い中、黒で染色された投げナイフをよく躱せるな。【暗視】を持っているのか?
そんなことを考えていると、グレイウルフリーダーはもう目の前まで来ている。視認されているようで、【暗殺術】の赤く光る弱点は消えた。
グレイウルフリーダーは、向かって来た勢いのまま首に噛みついてくる。
上半身を捻り、噛みつきを回避すると、首元が空いていた。
好機。手のひらをグレイウルフリーダーの喉に突き出す。
すると、音もなくリストバンドから、15cmの刃が伸びる。鉄の暗器だ。
鉄の暗器はグレイウルフリーダーの喉から脳天まで貫通し、グレイウルフリーダーのHPゲージが砕けた。
『熟練度が一定まで達しました。【投擲】を取得可能になりました』
『暗器のスキルレベルが上昇しました』
『隠密のスキルレベルが上昇しました』
『察知のスキルレベルが上昇しました』
『暗視のスキルレベルが上昇しました』
『種族レベルが上昇しました』
『職業レベルが上昇しました』
『ボーナスポイントが3ポイントあります。ステータスに振ってください』
グレイウルフリーダーの返り血を浴びたが、最後の喉を貫く感触は良い。投擲だと表情しか見れないからな。……それも良いが。
今の戦闘でレベルは結構上がった。そして【投擲】が取得可能になったそうだ。
【投擲】
パッシブスキル。投擲時に命中率、ダメージ、速度が上昇する。
迷わず取得だ。
そして、BPをAGIに振り、現在のステータスを表示する。
ステータス
名:シャドウ 種:獣人(黒豹) 職:シーフ
種族Lv 4
職業Lv 4
HP 150
MP 150
STR 33
VIT 5
INT 15
DEX 10
AGI 52
LUK 5
BP 0
SP 1
スキル
【短剣】Lv.4、【暗器】Lv.3、【隠密】Lv.5、【察知】Lv.3、【鑑定】Lv.4、【看破】Lv.2、【偽装】Lv.1、【暗殺術】Lv.5、【闇魔法】Lv.1、【毒魔法】Lv.1、【跳躍】Lv.2、【登攀】 Lv.1、【暗視】Lv.2、【投擲】 Lv.1
称号
<最初の黒豹>
STRとAGIが3上昇する。
良い調子だが……リアルで使わない魔法は忘れるな。
暗殺の時は手札が多くあった方がいい。早めに慣れておく必要がある。次の戦闘で使うとしよう。
次はグレイウルフ達ドロップ品を取るか。剥ぎ取りナイフでグレイウルフ達を刺す。
そして、四匹全て剥ぎ取った結果がこれだ。
グレイウルフの皮 品質 A レア度 N
防具の素材として使える灰色の皮。
傷が無く、品質が良い。
グレイウルフの肉 品質 B レア度 N
料理の素材として使える狼の肉。
毒などの有害なものが入ってなく、品質が良い。
グレイウルフの牙 品質 A レア度 N
武器や装飾品の素材として使える牙。
根元から綺麗に取れている。傷がなく、品質が良い。
グレイウルフの爪 品質 A レア度 N
武器の素材として使える爪。
根元から綺麗に取れている。傷がなく、品質が良い。
グレイウルフリーダーの皮 品質 A レア度 R
防具の素材として使える灰色の皮。
傷が少なく、品質が良い。
グレイウルフリーダーの肉 品質 B レア度 R
料理の素材として使える狼の肉。
毒など有害な物が入ってなく、品質が良い。
グレイウルフリーダーの牙 品質 B レア度 R
武器や装飾品の素材として使える牙
根元から綺麗に取れているが、少し傷が付いている。
グレイウルフリーダーの爪 品質 A レア度 R
武器の素材として使える爪。
根元から綺麗に取れている。傷がなく、品質が良い。
グレイウルフの皮が3枚、肉が2つ、牙が2つ、爪が5つだ。
グレイウルフリーダーの皮、肉、牙は1つ、爪が2つだ。
一つの死体から複数ドロップもするみたいだ。
それと、皮の素材の【鑑定】結果を見たが、倒した状態で品質に差があるみたいだな。傷をつけすぎると品質が下がるのだろう。
さて、移動して次の獲物を探すか。次は魔法を試そう。
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ステータス
名:シャドウ 種:獣人(黒豹) 職:シーフ
種族 Lv 4
職業 Lv 4
HP 150
MP 150
STR 33
VIT 5
INT 15
DEX 10
AGI 52
LUK 5
BP 0
SP 1
スキル
【短剣】Lv.4、【暗器】Lv.3、【隠密】Lv.5、【察知】Lv.3、【鑑定】Lv.4、【看破】Lv.2、【偽装】Lv.1、【暗殺術】Lv.5、【闇魔法】Lv.1、【毒魔法】Lv.1、【跳躍】Lv.2、【登攀】 Lv.1、【暗視】Lv.2、【投擲】 Lv.1
称号
<最初の黒豹>
STRとAGIが3上昇する。




