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藍のインクに浮かぶ僕
筆の動くままに。
星を数えていた。ただ呆然と、藍のインクの海に浮かぶ数多の輝石を眺めやりながら──到底、数えきることは出来ないと分かっていても、なお。
何がしたいのか、と自問自答する。返答を求めた自分の浅はかさと僅かな期待に、心底、苛立ちを覚えた。返答なんて、くるわけないじゃないか。だって僕は──何もしたくないんだもの。
ただ、この淀んだ空気の中で引きずり回されて、肺が腐敗しようとも、この藍にすべてを捧げることができれば、最高だとは思わないかい? あの輝石の一つに夢があるのなら、そのすべては僕の夢だ。夢は遠くに続いていく。