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緋妖
現と夢の狭間 夢幻に想いを馳せた
数多の神々の 集いし此の地よ
ありふれた一冊の本 綴られてゆく貴方の世界
美しく時に無情な 世界が息をして
頁を捲る度 紡がれた想いが
止めどなく溢れ それでもまだ足りず
──幾層もの、夢と成って。
現に華を咲かし 幻想へと誘おう
綴られる神々の 世界は儚くても
この想い届くならば 永久に紡ぎ続ける
神々の残酷で 婉美な物語
幾層もの世界の顔は 百面相の神々みたく
愉楽と憤懣と恋情と 世界が息をする
背表紙をなぞる度 懐かしい気持ちになる
この時間が永久に 続けばいいのに
──そうして、季節は巡る。
四季は移ろい廻り 幻想へと誘い込む
綴りゆく神々の 夢幻への温もりは
ひとつの想いとなって 現へと紡がれて
そうして何時の日か 真実へと
心のインクに浸し 夢幻への文字を綴ろう
幻想は何時の日か 現に変わりゆく
この想い届くならば 永久に紡ぎ続ける
神々の残酷で 婉美な物語
──何時までも、何時までも。色褪せぬように。