僕と君の未来の夢
僕が死んだとしたら君は
1話 夢と現実 「そう…これは俺が高校1年の入学式の何日か前に起きた出来事の話、あれは突然に訪れ、俺を地獄のどん底へと叩き落とす事となる出来事だった。」
「俺はある夢を見ていた…だがそれは夢と言うにはあまりにも現実味のある夢で、最初は疲れていたから、緊張していたからと思い当たる節があったので、あまり気にしていなかった、だが…2、3回だっただろうか…ふと俺はその夢がいつも同じ夢である事に気ついたのだ…でもかんじんな所を覚えていない…何故なら…」(ピピピピ ピピピピ…ガチャ………)
(はぁ…今日も結局わからなかった…)
「そう、いつもこうなんだ…」
(××ちゃんおはよー!高校生楽しみだねー!)
(そうだね!○○ちゃんと同じクラスがいいなぁー!)
「受かれている同学年の群れのなか俺は入学する高校へと足を運んでいるそう、そんな夢にうなされている間に、ついに来てしまった」
(はぁ…入学式、今日から高校生か…)
「嬉しいはずなのに、なぜか心が弾まない…まぁ中学生の時もクラスで仲の良い友達が出来ず、クラスでも浮いていた俺は高校生活に何か期待している訳でもない、ただバイトが出きることだけには興味があった程度だった」
「受験に合格したときにもらった学校案内の通りに指定された教室に向かいその教室に入るも、やはり知ってる顔ぶれはいるが誰も声はかけてこない、まぁ、分かってたけど俺は席を確認して椅子に腰をかけた教室の一番後ろの窓側、そう、サボるにはうってつけの位置である」
「やがて担任と思われる先生が教室に入ってきて朝の学活を始めるから座ってくれと声をかけ始めた」
(ねぇねぇ、あの男の子知ってる?さっきから誰とも話してないね)
(あぁ、あの子ね、中学生の時からなに考えてるのかわからなくて、皆苦手立ったんだよね、悪い子ではないと思うんだけどね)
「そんな会話が横の方の女子達から聞こえてくるがそんなことより気になることがあった、俺の右隣の席がポツンと空いていた」
(出席をとるぞー、えぇーっと……あれ?おかしいな、誰か清水雪知らないか?)
「先生の目線からその人物が俺の右隣の奴だと言うことは分かったが、俺は全くそんなやつを知らないのでスルーしていた、すると廊下から誰かが走ってくる音が聞こえてきた、皆の視線が集まるなか、その人物は教室に表れた」
(遅れてすみません!)
(清水…初日から遅刻ギリギリとは…気が抜けてるぞ?何で遅れたんだ?
(え!?えぇーっと…その…)
(まぁいい、席に座りなさい)
(すみません…)
「そんなやり取りを教卓の前で繰り広げていたその女子は顔を赤くしながら俺の横の席についたその顔を見て何処かで見たような、気のせいなような、何となく横目で見てみるとちょうど目があってしまった」
(あ…えーっと、私清水、清水雪って言うの、よろしくね!)
「そんなことを俺に言ってきた、高校生になって初めて話しかけられた、無視も良くないと思い頭をコクッっとさせ、反応だけしておいた」
「それからと言うもの、学校生活の中で何かと絡んでくるようになったお隣さんに俺は困っていた」
「ねぇねぇ、君は何て言う名前なの?」
「俺?…木口竜…」
「きぐち君?」
(りょうでいいよ…)
(りょうはいつもあまり喋らないけど、友達とか作ろうとか思わないの?)
(そう言うの苦手何だよね)
(へー、じゃあ友達は?)
(居ないよ、別に欲しいとも思わないし)
(そうなんだ、じゃあ私は?)
(私はって?)
(私と友達になるのは嫌?)
「なぜだろう…俺にも分からない、今まで友達なんていらないとおもってたのに、トラブルに巻き込まれるのが面倒で人間付き合いなんて避けたいと思っていたのに、何故かおれは彼女と友達になりたいとおもってしまった…」
(どうなの?)
(別に…嫌ではないけど…)
(じゃあ今日から私たちは友達!よろしくね!りょうくん!)
(よ、よろしく。)
「こうして、今までの生活とは180度反対の生活が始まろうとしていた、でもこれは最悪の始まりでもあったのだった…」




