18
かなり短いですが、エタってないよ!という意味を込めて投稿します
かなり忙しくて続きを書く時間が取れてないので、次話投稿までまた間が空くと思います
トツの街の冒険者ギルドに着いたはいいが、何やら慌ただしい雰囲気が充満している。とは言え、俺らは冒険者ランクの制限で関係ないだろうしな。俺とチアルは掲示板に貼られている依頼を隅から隅まで軽く目を通していく。
「俺たちで受けれそうな依頼、なんかあるか?ついでにセントラルシティとやらに近づければ文句ないんだけどな。」
「う~ん…特に護衛依頼はこっちにはないですね。それでも私達が受けれそうな依頼って言うと…。」
そう言いながらチアルは掲示板から、依頼が書かれた羊皮紙をいくつか持ってきて説明し始める。
「たぶん、このあたりしか許可が出ないですね。こっちは<治癒草>と呼ばれる薬草の採取、こっちが<ゴブリン>討伐の依頼それでこれは…。」
いくつか説明を受けるが、どうもそのへんの依頼は常時依頼と呼ばれる、いつも出ている依頼らしい。要するに現代日本であったブラック企業の求人と同じか。もしくは需要に対応しきれてないか。常時依頼なら勝手に討伐すればギルドカードに記録が残るので、受諾や報告は後でもいいんだとか。
「ないもんは仕方ないし、<治癒草>ってやつの採取でも受けておくか。」
安全に依頼をこなすに越したことはないだろうしな。しかし、そこで問題が出てくる。
「で、治癒草ってどんな草なんだ?」
そう、俺は治癒草を見たことがない。故にどの草を集めればいいのかわからないのだ。なので、素直にチアルに聞くことにする。わからないことを放置しない。コレ大事。
「治癒草っていうのは、この季節だと赤っぽい実をつけているはずですね。ただ、似たような草に<吸命草>っていうのがあって、この草は毒草として知られています。主に少し山に登ったところにや水辺のそばに生えていて…」
特徴を聞く限り、日本にも生えていたあの草しか頭に出てこないんだけどな。思い浮かべるのは毒草として名高いドクウツギ。あれは黒い実もあるんだっけか。そんなことを思いつつ
「ないものは仕方ないし、街の近くに出て集めるとするか。」
そう言って掲示板に背を向けたところで、横合いから声がかかる。
「おや、カズマくんとチアルさんじゃないか。これからお仕事かい?」
せっかく知り合った縁だし、と思い俺は声の主にこう返事する。
「今日は割りの良さそうな依頼がないんで、適当に採取でもしてこようと思ってたかな。」
「ふぅむ、それはちょうどよかった。もしよければ君たちにまた護衛依頼を受けてもらいたいんだが…。実力に関しては私が直接見てるしね。」
「一応ここはギルドの掲示板前だし…組織を通してのほうがいいんじゃないか?」
「それもそうか。失礼したね、カズマくん。」
近くでで大きな笑い声を上げられても困るんだが。とりあえず俺は声のする方を向いて、予想通りの人物――御者のおっさんことジェミーさんと話をする体制を整えることにした。