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前回の続きです。

ここからスキル的なチートは加速させますが、使い所はあるのか謎です

 さて、実験の前段階として<アイテム作成>で砂糖を用意しておく。

「わぁ…カズマさん、これって…。」

「あぁ、砂糖だな。チアルには話してあったろ、俺のスキル。」

「はい、<アイテム作成>と<賢者の石>と<鑑定眼>ですよね。」

「あぁ。で、<アイテム作成>で砂糖を作ったってだけだ。何か足りなければ<賢者の石>が自動で足りないものは補填してくれたってわけだな。」

大変ありがたいチートだこと、と思うのは口に出さない。チアルの口ぶりから重要なのはレベルよりもスキルそのものっぽいな、と当たりはつけておく。さっきまで饅頭が載ってた皿に、砂糖が山盛りになったら俺は皿を手に取る。饅頭?チアルがおいしいおいしい言いながら完食したよ。結構な数出したと思ったけどな。詳しいことは知らないが、害があればそれはそれだが、今までなかったので大丈夫だろうと高をくくってはいる。


 さておき、俺は実験のためにあるものを作ろうとしている。手に持つのは大量の砂糖が載った皿。そして足りないのは――経験。その経験を賢者の石に代用してもらって、飴に詰めてしまおうっていうつもりだ。仮に失敗してもタダの飴ならある程度はなんとかなるだろうと思う。うまく行けば、某集めて育ててバトルするあのゲームに出てくる飴になると思うんだけどな。俺は強くイメージを持ち、<アイテム作成>を念じる。もはや体に馴染み始めてる何かが抜ける感覚とともに――皿の上には大量の、虹色の飴が置かれていた。

「カズマさん、これは?」

「飴だな。これも俺の世界でのお菓子なんだけど…そんなに物欲しそうな顔で見ないでくれ。食べても大丈夫そうならちゃんとチアルにも渡すから」

「えっ、あ、私…」

どうやら思っていることが想像以上に顔に出るらしいな。さておき、皿の上に積まれた飴に<鑑定眼>を使って鑑定してみる。


経験値の飴:最後まで舐めきると、舐めてた者が持つスキルにランダムで、一定の経験が加算される。ただし、ランクは上がらず、最大レベルを超えることはない。


 …できてしまった。ここまで簡単にできるとは思ってなかったが、ものは試しだ。適当に一つ摘んで舐めてみる。


―5分

――10分

――――15分


飴を舐め終える。途中で噛めないってのが案外しんどいな。

【鑑定眼:Lv2のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【鑑定眼:Lv3のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

まさかの1つで2レベル上昇だよ。ともあれ、ステータスを確認してみよう。俺は<ステータスオープン>を使って確認してみる。


名前:ナガエ カズマ

称号:

ランク:G

状態:【臣下:チアル・ベルス カッパーウルフ クックー】

Lv:7


HP:24/24

MP:20/20

AGI:D-

DEX:D

VIT:E+

INT:F++++

MAG:F++++

LUC:G++

スキル:アイテム作成

    鑑定眼:Lv4

    賢者の石:Lv3

発現待ちスキル:??? ??? ??? ??? ???


順調に成長した、ってことでいいのか?せっかくだしレベルの上がった鑑定眼でも使ってみるか。そう思い俺はチアルを見て、<鑑定眼>を念じる。


名前:チアル・ベルス

称号:<ナガエ カズマ>の奴隷

ランク:G

状態:【隷属:ナガエ カズマ】

Lv:13


HP:33/33

MP:58/58

AGI:F

DEX:D-

VIT:E-

INT:C+

MAG:D++

LUC:E-

スキル:<火魔法適正:F:Lv2><水魔法適正:G:Lv1>

発現待ちスキル:料理 デュアルキャスト 地属性魔法適正 光魔法適正 ??? ??? ???

スリーサイズ:…


っておい!見えたらいけない情報も出てきて俺は慌ててチアルから目をそらす。あー、びっくりした…。

「あの、カズマさん?慌てて私から目をそらしましたけど…何かありましたか!?」

「いや、チアルは何も悪くないんだ。」

「じゃあ、何故急に目をそらしたんですか?」

…これは正直に言う方が後々が楽そうだし、正直に言うか…。

「チアル、そのな。<鑑定眼>でお前のステータスをみせてもらったんだ。そしたら…まぁ、俺が知っちゃいけない情報まで表示されてな?」

「私はカズマさんの奴隷ですから、カズマさんに知られちゃいけないことなんてありませんよ?」

何の疑問も持たない顔で言うのはやめていただきたい。罪悪感が半端ない。

「いや…チアルはそう思ってても俺はそう思わないからな?プライバシーに関わる。」

「ぷらいばしー?ですか?それにしても、鑑定眼でステータスまで見れちゃうんですね。」

「<ステータスオープン>と同じものだけどな。正確には、もう少し詳しく書かれてたけど。」

「例えばどんなことが書かれてました?」

「一番大きいのは発現待ちスキルって項目かなぁ。たぶん条件を満たせば覚えられるスキルってことだろうし。そこにいくつか書かれてたよ。俺自身のステータスはアンロックされてないみたいだけど。」

「発現待ちスキル、ですか。」

そう言ってチアルは何やら考え込む。その好きに俺は自分のステータスを表示して、発現待ちスキルについて更に鑑定眼を使ってみる。


発現待ちスキル:あと一つ、何らかの条件が満たされれば取得することが可能なスキル。ただし習得してもLv1からのスタートとなる。ランクがあるスキルの場合はGランクのレベル1から。


「あー、やっぱりもうすぐ覚えられるスキル、ってことみたいだな。」

「なるほど。ちなみに、私の発現待ちスキルには何がありました?」

特段隠すことでもないので俺は素直に教える。

「……私が、4属性持ちの可能性を…?」

「まて、そんなに驚くことなのか!?」

「はい…基本的に1人が扱える属性は2属性まで、という事が多いんです。3属性使える人は1万人に1人。4属性を扱える人なんて、1億人に1人なんて言われてるくらいですから…。」

「そんなにだったのか…。それはチアルも呆然とするわな。」

何はともあれ約束は約束だ。

「それはそうと、飴。食うか?」

「食べます!もちろんです!」

さっきまで呆然としてたのが嘘みたいに俺に前に正座する。これ、尻尾があればぶんぶん振ってるんだろうな。その本家のワンコは部屋の隅で丸くなっておやすみモードだが。

「なら、1つづつ…口の中に入れておくだけで溶けていくからな。最後まで噛まずに舐めきるんだぞ。」

「ふぁい?」

早速口に入れてコロコロ転がしてるな。…何にせよ、これを舐めながらの実験作業に取り掛かる。が、その前にもう一度確認。

「チアル。魔法は魔法書を読むことでランクアップするんだよな?」

「はい、そうですね。」

「その魔法書って、特殊な本だとか筆記具を使ってるとかあるのか?」

「いえ、ありませんよ。私の火属性魔法のランクアップの時も、先生が目の前で書いてましたから。」

「そうか、ありがとうな。」

よし、確認は取った。俺は学生鞄に入っていた真っ白なノートとボールペンを用意して、とある魔法を思いつつ、足りない経験を<賢者の石>に代用してもらいながら<アイテム作成>を意識してみる。再度身体から何かが抜ける感覚とともに目の前にあるノート…は何も変化しなかった。

「さすがに、そうそううまくいくわけないよな。」

俺は苦笑しつつノートを適当に開く。―次の瞬間


【時空魔法:G:Lv1を取得しました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv1のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv2のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv3のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv4のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv5のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv6のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv7のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv8のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv9のレベルが上がりました!】

【レベルが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv10のランクが上がりました!】

【時空魔法:G:Lv10は時空魔法:F:Lv1になりました!】

【レベルが上がりました!】


大量のレベルアップ通知と幾つかの呪文が俺の頭に流れ込んでくる。

「なぁ、チアル。時空魔法って使えるヤツが少ないんだよな?」

「はい、私は少なくとも見たことないですね。」

「俺、その時空魔法を覚えたみたいだぞ?」

「…魔法って、そんなに簡単に覚えられないはずですけど…。」

チアルは何やらがっくり肩を落としている。覚えられたものは仕方ないだろうに。


ともあれ、今日は俺とチアルのパワーレベリングからだな。

…それと、せっかくだ。異世界に来たからには使ってみたかったあのロマン武器。作らせてもらおうじゃないか。

ブックマーク・評価ありがとうございます。

今後もまったり無理しない程度に更新していこうと思いますので、ゆっくりとお待ち下さい。


今回分で上がった分を反映させるとこうなります。

名前:ナガエ カズマ

称号:

ランク:G

状態:【臣下:チアル・ベルス カッパーウルフ クックー】

Lv:18


HP:24/24

MP:42/42

AGI:D

DEX:D+

VIT:E++

INT:E+

MAG:D-

LUC:G+++

スキル:<アイテム作成><鑑定眼:Lv4><賢者の石:Lv3>

    <時空魔法:F:Lv1>

発現待ちスキル:??? ??? ??? ??? ???


名前:チアル・ベルス

称号:<ナガエ カズマ>の奴隷

ランク:G

状態:【隷属:ナガエ カズマ】

Lv:14


HP:33/33

MP:59/59

AGI:F+

DEX:D-

VIT:E

INT:C+

MAG:D+++

LUC:E-

スキル:<火魔法適正:F:Lv3><水魔法適正:G:Lv1>

発現待ちスキル:料理 デュアルキャスト 地属性魔法適正 光魔法適正 ??? ??? ???

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