第7話~祝杯(しゅくはい)!酒場でのワイワイ~戦いの後の楽しみ
【BAR Sequence】
夕暮れ時、祈志はドアを勢いよく開けた。
「けんさんただいまー!」
ぞろぞろと人が入ってくる
「おう祈志君!おかえりー。お連れの方々はEiSai関係の人たちかな?」
「そうですよ、ぼくのパーティーの人たちです」
「いらっしゃい。はじめまして、大沼健一です。けんって呼ばれてます」
大沼のあいさつに花本が応える。
「あ、はじめまして花本ですー。よろちくびー…じゃなくてよろしくです、ハイ」
「ハハハ、固くならなくていいよ、よろちくびー」
「えーと、谷川です、はじめましてーかっこいいお店ですね」
「ありがとー。君もかわいいねー。そちらのお嬢さんは?」
「わ、私は坂本です。はじめまして」
そういうと坂本は、祈志の服の裾をぎゅっと握った。
「有紗、びびらなくていいよ。けんさんはいい人だから、ちょっとエロいけど」
「祈志君、エロいは余計だ。お、そこにいるのは山田君じゃん。久しぶりー」
「けんさんお久しぶりです」
「うん、まあ座って座って、ゆっくりしてってよ。で、何にする?」
祈志は一番奥のテーブルに座るとお酒を注文した
「僕はいつもので。花ちゃんは?」
「あー俺は生中一杯」
「ビールね。やまは?」
「ウチはカルーアミルク」
「相変わらずあまったるいもん飲むな、人のこと言えないけど。谷川は?」
「じゃあ私、カシスオレンジ」
「はいはい、って何で僕が注文とってるんだ」
「ハハハ、俺がとるよ、坂本さんだっけ?何飲みますか?」
大沼の問いかけに、坂本は困った顔で応える。
「私、ハタチになったばかりだから、よくわからないです。あと薬の関係でお酒、強いのはちょっと」
その言葉に祈志が反応する。
「あ、そうだな。まあ酒飲んだくらいでたいして変わらないと思うけど、俺ガンガン飲んでるし。でも大事をとってノンアルコールの飲み物にしておくか。けんさんノンアルコールで何かない?」
「ん?カシスオレンジ風ジュースならあるよ。あとノンアルコールビール」
「どっちがいい?」
「カシスオレンジで」
「かしこまりました。じゃあちょっと待っててね。おーい、りんちゃん、カシスオレンジとカシスオレンジ風ジュースとカルーアミルク作って!俺ビールとジャイアントキリング作るから」
「りょーかい」
凛と呼ばれた若い女性は、なれた手つきでお酒を作り始める。
すると椅子を祈志たちの方へ向けて、おずおずと話し始める男がいた。
「皆さんお疲れさまです」
「おわっ気づかなかった、永都さんいたんですか」
奥のカウンター席に永都はいた。
「ひどいなあ、最初からいたよ。特に、祈志君が冒険してるときはたいていいるよ。さっそくエイストップに情報送ってくれる?」
「はいはい。ナディアー」
「了解です。データをアップロードします」
AIのナディアは、携帯画面をピカピカさせる。
「きたきた。何々、にゃお太を12体、はち太郎を3体、合計15体も倒したの?よくやるねえ」
「ええ、どっちも瞬殺でした。てか、パーティーのみんなと顔合わせしときます?」
「そうだね、これからお世話になるからね。EiSaiゲーム、エイストップ千葉県Sequenceブロックの運営担当者としてあいさつしとこう」
そういうと永都はみなにあいさつした。皆も一人ひとりそれに応えた。
「もうみんな、気軽に雑談しようか。それでお酒がきたら乾杯しよう」
そう祈志がいうと花本が口を開いた
「ねえねえ、皆さん!今日の俺の戦い見た!?バトルマスターが4体も敵に攻撃したところ!」
谷川が応える
「あーあれはほんとびっくりしたねぇ。戦士系の職業で格闘家でもないのに、バタバタ敵が倒されてくのはすごかった」
「でしょー!?俺もすげー興奮しちゃってさ!ゲームでこんな興奮するとは思わなかったよ!山田さん!あのアイテムって珍しいアイテムらしいけど、いつでも使えるの?」
「ウチのことはヤマでいいよ。あれは仕事2日分のチケットが必要で、一日に一回しか使えないんだ。もっとレアリティが高くなると、何度も使えるのも出てくるってうわさだけどね」
山田の話を聞いて、花本は驚く。
「仕事2日分!?まじか!そりゃあ大変だ。そんな大事なもの使わせてもらってありがたやー!ほんと今日はサイコーだったよ!!サンキュうー!」
谷川も口を開く
「あたしもー今日は楽しかったよー。格闘家は沢山攻撃できる代わりに、一回の攻撃が弱いんだけど、山田君のおかげでその弱点がなくなってさ。あたしがもらったのも、まさか仕事2日分?」
「そのまさかです。今日の戦闘で仕事4日分のチケットを消費したのは、ちょっと大盤振る舞いだったかな」
「ヤマ、身を削ってるなー」
「キシは削らなさすぎじゃないか」
「削っとるわ。僕もあの技覚えんの大変だったんだよー」
祈志がそういうと、坂本有紗がほほを紅潮させて言った。
「あの技すごかったね。私まだはち太郎倒したことなかったから、びっくりしちゃった」
「だろ?あの技はナディアにだまされて手にいれた、思い出の技なんだ。はじめて修得したスキルがこれだよ」
「べ、別にだましたわけじゃありません。祈志界請のことを思って、ちょっと頑張ってもらっただけです」
テーブルにおかれたナディアがそういうと、お酒が運ばれてきた。
「みんな飲み物持った?では、今日の戦闘の大勝利と、素敵なみんなと出会えた奇跡を祝して、かんぱーい」
「かんぱーい」
みながそういうと、ごくごく各々が飲み物を飲み始めた
祈志が口を開く
「ちなみにEiSaiでは乾杯のことを、イニシャルをとってkp(けーぴー、kanpaiの略)って言うんだ。こっちも一応覚えておいてね」
坂本が反応する
「それってニヤニヤ生放送で使われてる言葉じゃない?」
「そうそう、ネットスラングって呼ばれてるものだね。乾杯って文字を全部入力するより、kpって入力した方が手っ取り早いから、みんなそれであいさつしたがる感じらしいよ」
「へぇー」
山田が話しはじめる。
「ニヤニヤ生放送といえば、配信者の野田宗男がEiSaiはじめたらしいね」
祈志が応える。
「あー野田ね。このゲームは絶対面白そうってはじめたんだよね」
谷川も参加する。
「むねきゅんのこと!?ここ一週間ゲームと仕事で手一杯で、ニヤ生見てなかったけど、むねきゅんもEiSaiはじめたんだー。すごいねー。いつか会えたりするのかな」
祈志が応える。
「さあねー。でもプレイヤー同士の絡みも増えてくるから、もしかしたら、あのニヤ生のエースと会える日がくるかもね。そん時のためにも腕を磨いとかないと。そういえば、永都さん。クエストはどんなのがあるんでしたっけ?」
「おっ?今それ聞いちゃう?ソロで出来る簡単なクエストから、パーティで挑む難しいクエストまであるけど、どれがしたい?」
花本が大声で叫ぶ。
「もーちろんドラゴン退治でしょー!!」
「ハハハ残念だけど、今のレベルじゃドラゴン退治をさせることは出来ないな」
「まじかーほんと残念だ」
「そうだねえ。これなんかどうだい?EiSaiではロストテクノロジーで貴重な原動機付自転車を、隣の村まで輸送するのを皆で護衛するクエスト。隣の村がアンロックされるし、原付免許を持ってる人はEiSaiの中で乗ることができるようになるよ」
花本が身を乗り出す。
「ま、じ、で!?原付乗りたい!こんなかで免許持ってる人はいる?俺はもちろん持ってるよ」
山田が応える。
「一応昔取ったのがあるよー。今は自動運転車があるからほとんど使ってないけど」
谷川も応える。
「私持ってなーい。そんなの自動運転車があれば必要ないし」
坂本も応える。
「私も持ってないです」
祈志はニヤリと笑いながら応える。
「俺も、持ってない!でも今勉強中!」
花本はため息をつく。
「えー半数以上持ってないのか。ナディアさんは?」
「私はEiSai内では特別に運転が許可されています」
永都が口を開いた。
「原付免許持ってなくても、クエストはクリアできるよ。馬がリヤカーひくの歩いて護衛するだけだから。今後免許取った時に乗ることもできるし、やってみたらどうかな?」
祈志が言う。
「よし、やろう!みんな、VR内で遊ぶだけだけど、原付免許とるのも悪くないと思う。クエストはクエストでクリアして、一緒に免許とろう。そして乗ろう」
谷川が応える。
「よーしいっちょやるかー」
坂本も応える。
「頑張ってみます」
ナディアは言う。
「大丈夫、皆さんなら簡単にとれます。祈志界請のように、興味のないことに集中できないような人でなければ余裕です」
「興味はあるけど、丸暗記が苦手なんだよ」
永都が言う。
「決まりだね。じゃあ、次回は、キーアイテム護送クエストだ。レベルデザインをしっかりAIに調整させるから、楽しみにしててね」
花本が言う。
「腕がなるぜー!やってやるー!」
その後、夜11時頃までワイワイと雑談は続き、キリの良いところで解散した。皆、自動運転車に乗って帰っていった。
「よし!護送クエスト頑張るぞ!」
祈志は決意を新たにした。
~~つづく、かもしれない
【今回の作者の頑張り内約】
-タバタ式筋トレ
-2セット8分
-EiSai★普通評価:5枚ゲット
-英語勉強
-15分
-EiSai★普通評価:2枚ゲット
-原付免許勉強
-15分
-EiSai★普通評価:2枚ゲット
-ユニバースギア
-夜2時間
-+チャージ分1時間
-EiSai★超×2高評価:1枚ゲット
-ユニギアLv.アップ★12.30になりました
-AI情報収集
-3時間
-EiSai★高評価:3枚ゲット
【Result】
-EiSai★超×2高評価:1枚
-EiSai★超高評価:0枚
-EiSai★高評価:12枚
-EiSai★普通評価:33枚
-EiSai★「work」普通評価6枚
-経験値3100ポイント
-ゲーム内通貨1425ゴールド
原付勉強がなかなか集中できないですねぇ。
やろうとは思ってるのですが、
長い時間やる前に飽きてしまいます。
(AIの勉強はできるのに)
これでは今後のシナリオに支障ができて
しまう。
祈志界請たちに送る
EiSaiチケットも良いのがゲットできない。
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