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始まり

俺は信じたくなかった…


こんなものを持つことになるなんて…


想像したこともなかった。


そしてもう一つ…


この世界には、


人間以外にも言葉を話し現状人間が管理してるといえる地球を…


壊そうとしている生き物がいるなんて。今俺の中にあるもの、



それは……{戦え}。



ある春の朝、


「っ…ま、まぶしい…。」


明るいきれいな朝だ。

いつもの彼の住むゴルステ町だ。

小鳥が楽し気に飛んでいる。


今思うことはただ1つ


「ねっむ…。」


文句を言いながらいつも通り顔を洗い制服に着替える。

彼はスノウ・アレン。

175cmの17歳の高校生だ。

顔の特徴は目が大きいことと耳が縦長くらいだろう。

なぜか蒼い目である。

バスケ部所属のSF。

一応キャプテンだ。

剣道と多少の武術は心得ている。

いや、心得ざるを得なかった。

あだ名はブルー。

多分彼が青髪だからこのあだ名がついたのだろう。

今は寮に住んでいる。

いつも通り朝飯を食べるために食堂へ行く。



「あ!おはよう!」


寮長のアメリアおばさんにあいさつされる。


「おはようです。うーんいい香り!」


「あなたが最初に食べる人ね。初めてじゃないかしら?」


「まあ、朝会議がなけりゃ俺もこんな早くに起きないっすよ。」


焼きたてのパンと新鮮なサラダを食べながら会話をする。

すると突然おばさんが話す。


「この国も平和になったものね。」


「ああ、そうだね。」


今の世界は大好きだ。今は…


「ごちそうさまでした!」


食べ終えたスノウは彼の学校


{スカイ学園}


に向かうために準備をする。


「ふ――、行くか。」


靴を履きバッグを持つ。


「行ってきまーす!」


「はーい!気を付けてねー。」



今日初の外の空気を吸う。

そしていつも通りの足取りで学校へ向かう。

いつもの空や畑、近所の人の会話。

平凡な雰囲気である。


が、それを壊す人が来た。歩いていたらいきなり大きい声で呼ばれる。


「スーノーウー!!!ガシッ」


短めの茶髪を揺らし、後ろから弾丸のようなスピードで抱き着かれる。


「ウハッ、なんだよいきなり!」


くっついてきたのは同じ町に住むこの高校で最初にスノウと友達になったカノン・ハートだった。

彼をスノウと呼ぶ数少ないやつだ。

161cmで目は大きい茶色の目で鼻や口は小さい。

いつも前髪にバツ印のピンをつけている。

まあまあかわいい奴だろう。

バスケ部のPGで女子高生とは思えないほどのスピードを持ってる。


「久しぶりに朝見つけたからさー…ね!」


首をかしげながら言う。


「ね!じゃねえよ!!お前の力は男みたいに強いんだから少しは考えろって!」


…あ。スノウは今禁句を言ってしまった。


「ふ、ふーん、男みたい、ねー、スーノーウーくーんー(#^ω^)。」


いきなり手を握られる。

彼女の顔は笑っている。

だが殺気も感じ取れる。


これは…おわった…コンマ数秒後


「いってぇぇぇーー!!待て待て!マジで待て!カノンの恋人つなぎはマジで折れるって!!」


スノウの右手がみきみきいっている。


「えーー?何言ってるのかなーー?あたしはただ手をつないでるだけだよーー。」


手への力は弱くなるどころかむしろ強くなっている。


「ごめんなさい!!謝るから手を放してくれ!」


このままじゃまずい。彼の本能がそう言っている。


「うーん、じゃあ駅前のストロベリーパフェでいいよー。」


満面の笑みで言われる。


「わ、分かった。分かったから!」


「やったー!!」


彼の右手が解放される。


「う、あぁ、これ以上やられてたらシュートが打てなくなるところだった。」


「そっちがあんなこと言うからでしょ!!」


腰に手を当て怒ってるポーズを取りながら言う。


「は、はい、反省してます。」


この後は他愛のない世間話をしながら登校した。



隣町のティンバー町のスカイ学園に入りカノンが話した。


「今日なんで会議があるんだっけ?」


「どうもこの学園の近くでけが人が続出してるらしいぜ。その中にスカイ学園の生徒もいたから今日招集したんだとよ。」


そしてスノウもカノンもクラスリーダーだから今日早くに来ることになったのだ。


「怖いねーあたしも襲われたらどうしよっ!」


怖ーいてきなポーズをとる。


「…多分、大丈夫だよ。」


苦笑いしながら言う。


「ちょっと!それはどういう意味よ!!」


スノウの顔をのぞきながら言う。


「さあ、何のことやらーー。」


彼は話を逸らす。


「もう!!」


ふざけあってたら会議室へ着いた。


扉を開けると会長、副会長、書記、会計、1学年2クラスから俺らを除いたそれぞれ2人ずつの計14人が座っていた。


「あ、そろったわね。」


会長のアサギ先輩が言う。


「すみません。遅れました。」 


スノウとカノンが言う。


「いや、ほかのみんなが早すぎただけだよ。」


副会長のリク先輩が言う。


「よし。じゃあ、始めましょうか。」


会長が話し始める。


約20分間で会議が終わった。

スノウとカノンはそのまま彼らの教室2-Bへむかった。


「どういうことなんだろうね。」


カノンが言う。


「さぁなー良くわからないことが多すぎるなー。」



教室へ着くと、チャイムが鳴りHRが始まりそこで会議の内容をスノウは話した。


「朝の会議で最近発生してる奇妙な事件について話し合いました。被害者はみんな鋭利な刃物で切りつけられており、重傷な患者も多いとのことです。使われたものはオノのようなものらしく、犯人は数人のグループで動いてるようです。ですが、被害者はみんな犯人がどのような形なのか覚えている者はいませんでした。」


ここからはカノンが話す。


「ここスカイ学園の被害者は手を切りつけられる軽傷でしたが、その人の証言の中にはうっすらと顔のパーツが普通の人間より大きかったとありましたが、それは幻覚でしょう。話し合いの結果、今日から1週間部活動を停止し即座に帰宅するようにと決定しました。協力よろしくお願いします。」


2人で頭を下げながら言う。


「以上です。」


スノウとカノンは座る。


「ありがとう。」


担任のブラウン先生が言う。

この後は、普通に授業を受け時々授業中に眠り昼飯を食べ午後の授業も終わり帰りのHRになった。


「安全のためみんな単独では帰らず帰路につくように。ではさようなら。」


ブラウン先生が言う。


帰りの支度をしてたらカノンが来て言った。


「あたしたちも帰ろ!」


スノウはうなずいて言う。


「そうだな。」


席を立つと


「ブルー!」


帰り道が同じのジョッシュとスイカに呼ばれた。


「一緒に帰ろうぜ!」


ジョッシュが言う。


「人は多いほうがいいよね!」


スイカも言う。


「そうだな!」


スノウが言うと同時に教室を出て4人で帰る。



帰り道の途中ジョッシュが頭の後ろに手を組みながら言う。


「しっかし危なくなったなーこの町も。」


スイカも続けて言う。


「ほーんとにねー。でも不思議な事件だよねー。」


そう話しながら歩いている。

今はまだ普通の町だ。

だがなんだ、スノウの中にあるこのもやもやは…。

スノウは珍しく黙ったままだ。



それに気が付いたカノンが、突然、


「てい!」


デコピンがスノウのおでこに直撃する。


「ってぇぇ!なんだよ!!」


「なーに考え事してるの?らしくないよー。」


「うるせぇ!たまにはそういう俺もいいだろ。」


見事なほどの棒読みでカノンが答える。


「ソウダネー」


スノウもすかさず言う


「はー、カノンは女優にはなれないな。」



彼らはただ楽しく話していただけだ。

ただそこらへんにいる高校生同士の会話をしていただけだ。

だがスノウは何かを感じ取った。

今までに経験したことがある感覚があった。



その瞬間後ろで女性の悲鳴が鳴り響いた。


「きゃゃゃああああああああああああ!!!」


スノウたちはとっさに後ろを向く。


「なんだ!!」


4人は目を疑った。

男性が血を流して倒れている。

肩を切られたのだろう。


そしてさらに驚いたことはその奥に数人、いや、数体の大きい人間サイズの何かを見た。


体は大柄の男性に似ている。

しかし体の色は深い緑色。

黒い防具のようなものをつけている。

そして顔は目が大きく、耳がとがっており鼻は高く牙も見える。

右手には血がついている斧を持っている。

漫画やアニメで出てくるようなモンスターのような形をそれはしていた。


周りの人間は恐怖に身を任せ逃げまどっている。


だが1人また1人と切りつけられている。


スノウたちの目には鮮明にその映像が見えている。



動かなくてはいけなかった。



逃げなくてはいけなかった。


だが体が言うことを聞かず動けない。


まるで金縛りにあったかのように。



どうする。



どうすればいい。



スノウは必死に頭で考えている。



その後、そのモンスターたちはスノウたちに気が付いた。


こっちに向かって歩みを進める。



何とかスノウが言う。


「逃げなきゃ、逃げるんだ!」


スノウが言ってカノン、スイカ、ジョッシュもなんとか走る。

後ろを向くとやつらも走ってきている。

必死で逃げた。

だが右から違うモンスターからのであろう、オノが投げられた。

それに気づいたスノウとカノンは


「危ない!!」


そう言って前を走っていたジョッシュとスイカ突き飛ばす。


「うわぁ!」


2人は何とかオノをよけ、倒れる。


「くそ!」


スノウとカノンも立ち止まり2人は覚悟を決めたかのようにモンスターと対峙する。そして


「2人は逃げろ!!」


スノウが言う。


「でも2人は!!」


スイカが言う。


「あたしたちはここに残る。」


カノンが答える。


「だったら俺も…」


ジョッシュが言おうとした途端


「だめだ!!お前たちは今何が起きてるのか、この現状をほかの人に伝えるんだ!」


スノウが声を荒げて言う


「っ…」


スイカとジョッシュは黙る


「あなたたちは私たちの希望なの!!だからお願い!…早く!!」


カノンも声を大きくして言う。


「ちぃ、絶対帰って来いよ…」


ジョッシュがそれを言うのと同時に2人はまた走り出す。



「っへへ・・悪いな、付き合わせちまって。」


スノウが冷や汗を流しながら言う。


「何言ってるの!あたしはそうやすやすと死ぬつもりはないわよ。少しでもあがかせてもらうわ!」


カノンは笑いながら言う。いや無理やり笑っている。


「そうだな。バスケはあきらめたらそこで試合終了って誰かが言ってたな。やってやろうじゃねぇか。」


周りを少し見てあるものがスノウの視界に入る。


「お、木刀か、少しは支えになるかな。」


そう言うとスノウは木刀を手に取りカノンへも投げる。


「ふふ、気休めになるかどうかじゃない、これじゃ。」


少し呆れながらカノンは言う。


「ないよりはいいだろ。剣道はお互いやってんだ。」


無理やり余裕を作っていつものトーンでスノウは言う。


そしてスノウとカノンは臨戦態勢をとる。


「頼りにしてるぜ。相棒!」


スノウが言う。


「がんばろ!スノウ!」


カノンが言う。


モンスターはもう近くに迫っている。そしてやつらは人間にも理解できる言葉を話す。


「哀レナ奴。皆殺しニするっきゃ。」


こっちは2人に対しあっちは4体。


「へへへ…言ってくれるじゃないか。」


スノウは苦笑いしながら言う。


「人間の底力ってのを見せてあげるわ。」


カノンは刀を構える。


「ヤレ…」


やつらが来る。


「いくか。」


スノウも構える。


そして2人が言う。


スノウ「やーーってやるぜ!!」

カノン「やーーてやろうじゃん!!」


人とモンスターの戦いが始まった。



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