表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ゾンビィーノ!!


 ここは、魔界。

 ホラーゲーム、ホラー映画、その他もろもろの仕事をこなすプロフェッショナルを

 育てる世界。

 

 これは、とあるゾンビ達の脇役脱出の物語である。



 「ん?なぁ、ゾンちゃん。あれってドラキュラ先輩じゃね?」

 俺の名は、ゾンビィーノ。通称ゾンちゃん。魔界に住むゾンビの一人だ。

 「え、マジで!?おいちょっとお前、話しかけて来いよ。」

 「おい、一人で行かせるなんてずるいぞ。ゾンちゃんも来いよ。」

 さっきから話しているこいつは、ゾンディア。こいつも俺と同じゾンビだ。

 こいつとは、ホラー育成教会で、仕事とかそこらへんの勉強をしてた頃からの親友だ。

 ホラー育成教会では、【仕事】をするために、そのことについて勉強をする。

 地上界(魔界でいうこの世界)の学校とかいう奴に似ている。

 「ったく、しょうがねぇな。せんぱーい、コンチワ~。」

 このドラキュラ先輩は、俺らよりもずっと偉くて、仕事も完璧にこなす、

 まさに俺らの憧れの的だ。

 「おう、お前らか、どうだ仕事は貰えたか?」

 先輩が牙を剥き出しにして返事をくれる。

 「いやぁ、まだまだですよ~。先輩はどうなんすか?」

 ゾンディアがニヤニヤしながら聞く。

 先輩と話せたのがよほど嬉しかったのだろう。

 「俺か?う~ん、最近は出演オファーもこないんだよな…」

 先輩は、ションボリとした顔を浮かべる。

 俺たち魔界の住人にとって、仕事は命のようなもんだ。

 俺たちと先輩の間に嫌な空気が流れていた直後、

 「あ!いたいた、ドラキュラさんですよねぇ。

  あのぉ、監督から新作のゲームにラスボスとして出演して欲しいとの要望なんですが…。どうすか?」

 身長1メートル程度のゴブリンが近づきながら名刺を差し出し言い出した。

 「えぇ、まぁ、はい。仕事…ですか?」

 先輩は、戸惑いながら、仕事に就くことになった。

 そのあと、ようやく我に返ったらしく顔をゾンディアと同じように

 ニヤニヤしながら、

 「ラスボスかぁ……」

 と、つぶやいていた。

 「よかったじゃないっすか、がんばってくださいよ。」

 と、先輩に言ってみたが、打ち合わせをするらしく、

 ゴブリンと一緒に何処かへ行ってしまった。

「いいよなぁ、ラスボスだってよ。俺らなんか、バイ●ハザードみたいなゾンビメインのゲームでさえ、

  ラスボスなんてなれないのに…」

 「あきらめろ…」

 俺は、静かにゾンディアの肩に腐りかけた手を置いた…

  

           ゲームのラスボス、映画の黒幕は、俺たちの夢であり、目標だ。

                 生まれた頃から、それは変らない。

              夢は、叶える為にある。と、よく親父が言っていた。

               今日改めて親父の言っていたことを理解した。

                  そして、もう一度心に誓ったのだ


                  「必ず脇役から抜け出してやる」 

                           

初投稿です。

まだまだ未熟ですが、読んでもらえると嬉しいです。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです。 確かにゾンビって脇役系ですもんね(笑 初投稿にしてはいい作品だと思います。ってなんか偉そうですね・・・すみません・・・・。 見てて飽きないですね。いや、短編ですけど・・・…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ