釣り
数ある作品の中から拙作をお選びくださり、ありがとうございますo(*⌒―⌒*)o
お待たせ致しました!
今回、前回と繋がっていないように感じると思われるでしょうが、きちんと繋がる予定ですm(_ _)m
錦秋も過ぎ、山枯れる頃合いで海に出た。
港も無いのに天然の埠頭のような場所があって、釣りにはもってこいの地形である。ただ人工物ではないので、岩が不規則に頭を出していたりもする。でも問題なのは見えている物より隠れている岩なのよ。根掛かりで回収できず、泣く泣く釣糸を切った過去とか、ほぼ自給自足には苦いお勉強だったわ。
これくらいの寒い季節になると、お魚の身も締まってくる。且つ脂ものって、大小関係なく釣果が楽しみ。
さて、苦いお勉強を糧に、釣り針と疑似餌は魔力で練った物を利用している。
私は普段から身を守る結界を使用していたりするので、術の常時使用は割りと何とかなる。但し外では結界優先なので、使えるのは単純な技を一つか二つ程度だけれど。釣り針はともかく、疑似餌はなかなかに難度が高い。だから時々、結界が疎かになったりしてしまう。気を付けないと。だから結界の方の難易度を下げたりもしている。釣糸を垂らす前なら暖房付きの結界だったのだが、その暖房を切る。心身の防御に搾るので、身体の芯まで冷える寒さに包まれる。ガッツリ寒さ対策して来て正解だった!
さて、それはそれとして、海面には箱河豚が風船のようにプカプカ。釣糸垂らした時には居なかったのに。……しかも、何だかだんだん増えてきてませんか?
増えてるよ!
なんかそこら中が箱河豚だらけだよ!
日本の小さな箱河豚と違って、風船並みにデカイから、めっちゃ邪魔!
デカイのに可食部分が無いって特徴だけは日本の箱河豚と同じ……。
……仕方ない。河岸を変えよう。
次なる場所は……あれ? さっきより水深が浅いのかな? 底に着いたみたいな手応えだったけど。
あ、何かが引っ掛かった。糸を上げる。大した抵抗は無いけど、何かは掛かってる。ゴミとかだったら、嫌だな……。
ある意味、お化けだ。
ヒトデ。
裏返すと触手がウゴウゴ気持ち悪い。
ポイっとリリーフ。
さて次は……またヒトデ……その次も、延々ヒトデ。
せっかく海まで来たんだから、帰る前に移動しよう。
たまに小さな蟹が釣れるが、海から上がった途端、ポチャンと落ちて海に帰る。延々これの繰り返し。
今回は日が悪い。諦めよう。
その日は岩海苔を採取して引き上げました、とさ。
「という次第で、岩海苔の御用意もございます」
私が案内を申し上げると、「にゃ~」とのお返事がいただけたのでした。
今回の投稿の前に、短編をupしました。
「今やテンプレ(雛型)」で検索をお願いしますm(_ _)m