プロローグ
バタバタと動き忙しそうなスタッフ。
緊張や期待で顔が強ばってる仲間達。
外はまだかまだかと私達を待つファンのみんな。
そう。今日は念願のアイドルデビュー!
小さい頃に見たあの歌姫を目指して私はここまで来た。
ここはまだゴールじゃない。スタートラインなんだ!
「伊織、大丈夫!人一倍、いや。人三倍練習したんだから伊織なら絶対上手くいくよ!」
「渚...。うん、そうだよね。練習したんだ。大丈夫...!絶対失敗しない!!」
覚悟を決めたように頷いた、深い青色の衣装を着た伊織。
「佳奈...は大丈夫そうだね!いつも通り笑顔笑顔で行こ!」
「あったりまえ!待ちに待ったデビューだもん!やってやるに決まってる!」
拳を突き出し意気揚々のオレンジの衣装を着た佳奈。
「かーなで!ほら、そんな暗い顔しないの!そんな顔してたら伊織が作ってくれたマカロン食べちゃうぞ〜?」
「へっ!?だ、ダメ...!伊織ちゃんが作ったの美味しいから...!」
不安げな顔をしている奏に後ろから抱き着きびっくりしてる奏。
奏はパステル調の緑の衣装を着ている。
「ラスパレの皆さん!時間です!」
スタッフさんから声がかかる。
「よし、みんな行くよ!」
4人でエンジンを組み、目で合図をする。
そして...
『ラスパレ、フォエバー!!』
今、私達の物語が始まる────