表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
備品科の魔女   作者: 式式
代償を食む
19/19

手紙

人は人であるべきであり。

化け物は化け物であるべきだ。


そして、君の妹君は此方よりだろう。


彼女は、食事をとれないのではない。

彼女は、君達と違う物を食むのだ。

彼女は、赤色を食すのだ。



名護の彼女とは違う、単色性だがね。


君は、ソレを知っていたのだろう?

君は、君の妹君が化け物であると知っている筈だ。






そして、その上で。

君は、妹君を見捨てている。

 侵食された赤は黒蝕に潰されながら、脆く鈍い色に染め上げる。

 咽るような鉄錆の匂いを掻き消すように、それでも君は笑っただろう。

 鼓動の音に合わせるように、落ちていく紅は止まる事が無い。

 鼓動は段々と意味を無くして、空っぽになって消えていく。


 重なる音、鼓動を繋ぐ振動。

 今まさに、続いている君へ。


 在るべき日に在るべき時で、君が普通で居たいのなら。

 この意思を飲み、食み。化け物である自覚をするのなら。




 君は今すぐ、救われるべきである。













 私はその手紙を懐に仕舞った。

 同封された中身には、一つの石が置かれていた。


 __少し迷った私は、口を開けてそれを飲み込む。


 

 そして、私は__。







 

一応、一区切りとなります。



作品を見ていただきありがとうございました!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ