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傷だらけのGOD 極神島の秘密 怒りのサバイバル!  作者: 吉田真一
第15章 襲撃
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第6話 救出

清掃員は再び前に向き直り、歩き出し始めた。どこか急いでいる様子が伺える。


すると、清掃員が歩を進める前方から、微量な風が吹いてきた。


その風に乗って、僅かばかりの香りが圭一の鼻に届いた。


この匂いは!


「ちょっと待て!」


圭一は即座に清掃員を呼び止めた。


しかし清掃員は、止まるどころか、更に歩くスピードを早めた。


圭一が追いかけようとする頃には、清掃道具を積んだ台車を置き去りにし、一目散で走り去って行った。


あの清掃員には、間違い無く美緒の香水の匂いが付着していた。


清掃員が言う様に、美緒がトイレの個室内に居て、美緒と接触していないのであれば、匂いが清掃員に付着するはずが無い。美緒と清掃員が揉み合った可能性が極めて高い。


圭一は清掃員を追うのを止め、直ぐ様トイレの中へと突入した。


「美緒さん!」


圭一は大声で呼びかけた。しかし返事は無い。


圭一はトイレ内を隈なく見渡したが、個室の扉は全て開いており、トイレ内はもぬけの殻だった。


一方、正面の腰高窓は全開になっており、そこから西日が差し込んでいる。


外か!


圭一はすかさず窓から顔を出し左右を見渡した。


「!!!」


見れば作業着を着た男二人が一人の女性を両脇から押さえつけ、引きずりようにして歩いているではないか。


左側の屈強な男は、左手で女性の口を押えつけ、女性はその手を振り払おうと必死でもがいている。



美緒さん!


圭一は怒りが込み上げ、正に阿修羅の顔へと変貌した。


「こいつら!」


圭一は先走る気持ちを抑え、足音を忍ばせながら気付かれぬよう静かに近寄っていった。


二人の男は美緒が暴れるのを防ぐのに必死だ。圭一の接近には全く気付いていない。


右の男は幾分小柄な体格で鋭利な刃物を美緒の首に当てている。


「どうりゃあ!」


圭一は射程内に入ると突如雄叫びを上げ、後ろから左フックを顔面に見舞わせた。


ブコッ! 


頬骨が砕ける鈍い音が立ち上がる。男は何が起こったかも分からぬまま意識を失い、その場に崩れ落ちた。口から泡と血を吐きだしながら、ヒクヒクと痙攣している。


「圭一さん!」


「美緒さんに何しやがる!」


圭一は続け様にもう一人の男に襲い掛かる。圭一の勢いに圧倒され、完全に戦意を喪失している様子。


「うわぁ!」


両手で圭一の攻撃をガードするが全く歯が立たない。


やがて圭一の蹴りが横から顔面に炸裂。男の口から歯が飛ぶのがはっきりと見える。この男も口から泡と血を吐きだしながら、その場に崩れ落ちた。


呆気無い幕切れだ。二人の男は完全にのびていた。


圭一にとっては、準備運動にもならない程度のバトルだった。



「圭一さん。きっと助けに来てくれると信じてた。怖かった。怖かったよ......」


美緒は圭一に抱きつき号泣した。


「美緒さん、すまん。俺がついていながら...... 危険な目に遭わせちまって」 


美緒はなおも泣き続ける。しかし感傷に浸っている時間は無かった。そうこうしている間に、仲間が押し寄せて来るやも知れない。


「うっうっう......」


どうやら後に倒した男の意識が戻ったようだ。


圭一はその男に近づいていくと、襟首を力ずくでたくし上げる。そして足元に転がる刃物を手に取り、男の喉元に当てた。



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