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傷だらけのGOD 極神島の秘密 怒りのサバイバル!  作者: 吉田真一
第22章 苦肉の策
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第5話 ICU

やがて待ち受けていたエレベーターに飛び乗る。階を示すランプはB1が点灯していた。


ここは地下一階か......牢獄と言えば地下をイメージするが、やはりここも例外では無かったようだ。


扉が閉まるとエレベーターは一気に急上昇を始めた。今のエマにとって、エレベーターが上昇するGすら実に耐えがたい。吐き気が襲う。


うっ、気持ち悪い......エマは込み上げてくる胃液を飲み込んだ。


一階、二階、三階、四階、五階。やがて扉は開いた。エマは薄み掛ける視界の中で、5Fのランプが点灯しているのを見逃さなかった。


このフロアーは五階!

 

太一と島内の海岸通りを自転車で全て走り切ったが、殆どの建物が平屋もしくは二階建てであり、五階建ての建物などはどこにも無かった。そこは意識して観察していたので間違い無い。あの近代的なセントジェーン病院ですら三階建てだ。


挿絵(By みてみん)


では一体ここはどこなんだ?

 

西の森の更に西側か?


もしや船頭の金吉が恐れ慄いていた『死の岬の向こう側』なのか?


ガッ、ガッ、ガッ......やがてエレベーターの扉が開く。外には白衣をまとった医師三人が待ち構えていた。マスクに帽子を纏い、目だけが露出している。 


「ICUに運べ!」


医師の一人が叫ぶ。するとでぶっちょは、聞かれてもいないのに苦紛れの言い訳を始めた。


「俺達はちゃんと見てたんだ。なのに......なのに急に苦しみ出しやがって。俺達は何も悪くない。信じてくれ!」


「煩い! お前達の処分はこの後院長からすぐに下るだろう。覚悟しとけ。この女が元に戻る事を精々祈ってろ!」


「そっ、そんな......」


でぶっちょはガックリと肩を落とした。


そんな看守の様子などお構いなしに、エマは長い廊下を足早に運ばれていった。そして突き当りの扉が開き、エマは『ICU』へと連れ込まれていく。そこには更に二人の医師が待ち構えていた。


「ベッドに乗せろ」


エマはベッドに仰向けに寝かされた。すぐに血圧が計られ、一人の医師がモニターを確認する。


「血圧が低下しています。危険な状態です!」


リーダーと思われる白髪頭の医師は、エマの様子を隈なくチェックした。

 

「全身にアレルギー反応。しかもチアノーゼが始まってる。アナフィラキシーショックだ! 酸素マスクを装着しろ。それとエピネフリンだ」


「おい!」

 

医師は後ろを振り返り、看守に声を掛けた。


「この状態が始まってどれくらい経つんだ?」 


「俺達が監視カメラで気付いたのが多分十分位前で......その前からざわついていてたから、多分二十分位は経ってるんじゃ......」 


「バカやろう! 連れてくるのが遅すぎる。何の為にカメラで監視してるんだ!」 


「もっ、申し訳ない......」


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