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二人の少女
一人でも多くの方の、心の光となるよう願って……
ある日見つけた少女は泣いていた。
誰にも知られることなく、独り寂しく泣いていた。
ある日見つけた少女は笑っていた。
その体にたくさんの傷が刻まれているのにも関わらず、ただ笑っていた。
私はその二人の少女に問いかける。
一人には「どうして泣いてるの?」と。
また一人には「どうして笑ってるの?」と。
その正反対な問いの答えは同じ一つのものだった。
『──独りが嫌だから』
二人の少女は
広いこの世界で
狭い籠の中に閉じ込められていた。
……二人に、自由などなかった──。