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第五話「愉快なクラス1」




前回までのあらすじ

立花さんが妖精から天使にレベルアップした


違うか



※※※



睨み合うポニーテールとメイド

扉の前でオロオロしている(すごく可愛い)立花さんと呆然とする私、傍観するクラスメイト

場を動かしたのはメイドの後ろに隠れていた割烹着の少女だった


「もう!ちょっと胸を揉んだだけで銃を向けるなんて気が短すぎますよ!常識ないんですか!頭に行く栄養がその胸に掠め取られているのはわかりますが、そんなカッカしないでください牛乳あげますから!あ、もっと大きくなるだけですね」


ケラケラと笑う割烹着の少女の挑発の返答として銃声が教室に響く


この瞬間、魔鬼菜は入学早々人死かー、と現実逃避気味に見ていた


そして、割烹着の少女の眉間を貫くはずの弾丸はメイド服の少女が小太刀で受け、回転する弾丸は小太刀の峰を走り割烹着の少女と無関係の教室の壁を穿つ


「……は?」


魔鬼菜が素頓狂な声を漏らすのも無理はないことだった

メイド服の少女がやってのけたことが異常なのだ

ポニーテールの少女とメイド服の少女の間には5mくらいの距離しかない

撃ったことに気付く頃には割烹着の少女の眉間を貫いているはず

魔鬼菜は考え

メイド服の少女は挑発した割烹着の少女をポニーテールの少女が撃つのを予想して行動しただけ

要はまぐれと判断した


「アワワ、今の魔法がなかったら危なかったですよ……」


やっぱり、魔法かー

いやいやわかってましたよ?

当然じゃないですかー

立花さんが言って初めて気付いた訳じゃないよ?


「……ち」


ポニーテールの少女は顔を僅かに歪め舌打ちする


「顔を出さないでください危ないですよ」


対するメイド服の少女は感情の読めない無表情で割烹着の少女を注意する


「わかってますよー。だから、そんな心配そうな顔しないの」


先ほどの馬鹿にした笑いではなく好意の笑みを見せる割烹着の少女

心配そうな?私には無表情に見えるんだけど……


二人が言葉を交わしていると銃声が轟く

ポニーテール容赦ない……!


「…………。」


メイド服も凄いよ

普通に弾丸を弾いたよ

メイドさんって戦闘が出来るイメージだけどリアルでもメイドさんは強かった


ポニーテールとメイドさんが本格的にやり合おうとした時


「な、何をやってるんですかぁ!喧嘩は駄目ですよぉ!」


気の抜ける声と共に丸眼鏡の女性が後ろから現れた

スーツをを着ているところを見ると教師だろう


「はぁ……」


ポニ娘は丸眼鏡を一瞥して溜め息を吐き銃を下ろす


「裕子ちゃん、裕子ちゃん、先生が来たから何食わぬ顔で席に着きましょう。あの先生馬鹿そうだからバレませんよ」


まだ殺るつもりだったメイドさんを割烹着が収める


ポニ娘とメイドさんが席に着くと傍観していたクラスメイト達は露骨にがっかりする、安堵の息を吐くなどのリアクションを取って席に着いた


結局、さっきの喧嘩はなんだったの?


「そこの二人も早く席に着いてくれると嬉しいなぁ」


「あ、はい……」


丸眼鏡に促され近くの席に着く

座席は適当でいいらしい

席、半分くらい空いてるけど欠席?欠席多くないかな?


「皆さぁん、おはようございますぅ。先生はぁ、関 桃花ですぅ。今日からぁ一年皆の先生としてぇ頑張りますからぁ宜しくねぇ 」


名前通りの桃花色のダブルお団子ヘアーの先生は普通の挨拶をしているが驚きを禁じえない


「黒板に向かって挨拶ってボケなの?ツッコめばいいの……?」


そう、彼女はこちらではなく黒板のほうを向いて喋っているのだ

目が悪いの?頭が悪いの?


周りを見ると数人が俯いてツッコミを我慢しているのがわかる

え?ツッコんだら負けなのこれ?

立花さんは……ほんわかとしている

可愛い天然な女の子可愛い


「次はぁ、皆のこともぉ先生に教えてほしいなぁ」


私達にも自己紹介をしろと言いたいんですねわかります


「じゃあ、顔がぁよく見えないけどぉ右の関の子からぁお願いねぇ」


そりゃ黒板見てるもんね

俯いてる人達震え始めたよ

いい加減こっち向けよ


「右からってことはニャタシからだニャ!」


一発目から濃い人来たな、おい

元気よく立ち上がった彼女は牡丹色のショートカットで頭には猫耳カチューシャを装備していた

しかもニャて痛すぎる

中二病全開のどこぞの主人公並に痛い

見ている方にハイダメージとは――この猫耳、出来る……!


「ニャタシの名前は細川 涼子だニャ!気軽にりょーちゃんって呼んでネ!」


ウィンクを飛ばす猫耳

誰に飛ばしてるんだろ?……私じゃないよね


「特技は爆破、趣味は爆破、好きなことは爆破することだニャ!」


バクハ?BIKUHA?……爆破?

お巡りさーん!この人危険でーす!

特技、趣味、好きなことまで爆破ってヤバい人だよ!


「ありがとう細川さん。先生もアクション系の映画好きよぉ」


先生、意味通じてないよ

まだ黒板の方向いてるよ

流石に気付いてるでしょうに

ツッコむまでこっち見ないつもり……?


「次はウチやな」


席に着く猫耳と入れ替わり立ったのは関西弁の鳶色の髪をした眼鏡っ娘



※※※


長くなりそうだから次回に続く!





読んでいただきありがとうございます!

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