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4:≠Peace

二日連続更新ッ!

短いですが

「ふーん、そういうことか。お前、いつもだけど凄い分析力だよなあ」


俺が今まで纏めた情報から導き出した仮説を教えると、シュウヤが感心しながら呟いた。


「これくらいなら他の人も何人か分かってるんじゃない?」

「でも、俺達以外でパニックを起こしてない奴なんて殆ど見当たらないぞ?」


辺りを見回すと、見える人は皆動かずに、その場で座り込んでいる者が多かった。

この場にはいなくとも、別のところや別のサーバーで状況を把握してるプレイヤーくらいいてもおかしくないのだが。


外からの救助でも期待しているんだろう。

多分来ないけど。




今、俺・シュウヤ・ユウリは三人で町の店を探しに歩き回っていた。

行くべき店は武器屋、防具屋、そして工房だ。


武器屋と防具屋は先ず攻略を始めるのに行かなくてはならない。

工房は俺の生産用の機具を買うため。




「なあ、そういえばナギサってアビリティ何を選んだんだ?」

「ん?えーと確か...《鍛冶》、《木工》、《調合》、《裁縫》、《細工》、《料理》、《魔力》、《魔力回復》、《雷属性》、《火属性》だな。」


俺は選んだアビリティを思い出しながら指で数えていった。


「完全に生産職じゃねーか......」

「さっき生産職をやるって言ったと思うけど」


俺は溜め息を吐きつつそう言った。

戦ったところで、もし死んだらユウリに迷惑かけるしな。


ユウリは話に追いつけず、理解できなくておろおろしていた。


「取り敢えず、ユウリにはゲームの説明から始めるか」

「う、うん...」


その後十分程、シュウヤにマニアックな解説をされる前に本人を殺気で黙らせ、俺はユウリに簡単な《CFO》の説明をしてあげたのだった。







歩きながら話をする俺達は武器屋、防具屋を回り、やっと工房での買い物も終わらせた。

工房は中で煙が蔓延していた、ということは鍛冶専門なのだろう。


シュウヤは銃器と剣を使う銃剣士っぽいアビリティ構成だという理由で、白いラインの入った黒いコートと銃と剣を購入した。

ユウリは俺と同じく生産職を目指すことにしたそうで、料理人っぽい白い服装と料理機具を購入した。


お金は初期サービスで貰ったのを使ったので、俺は自分の生産用機具として鍛冶に使う携帯炉と槌しか買えなかった。

理由は初期サービスで貰うお金はそこまで多くはないし、生産道具は値段が高いからだ

工房の売っている物の70%が鍛冶用の道具だったから、という理由もあるけど。




ユウリはキャラメイクをしていないので、アビリティが一つも無い。

シュウヤによると、アビリティはそのアビリティの成せる行動をすると覚えられるらしい。

ユウリは料理をやると言って結構やる気満々でいる感じで何よりだった。






とても、絶望を感じさせるために凶悪化したゲームの中とは思えない程、場は和んでいた。

俺達の周りだけ、空気が緩やかになっていた。


俺は、しばらくはそれで良いと思っている。

例え状況が変わらなくとも、希望に満たされる方が絶望に侵されるよりは遥かに良いのだから。







◇~◆~◇~◆









コノ恐怖ノゲームガ開始シテ二時間ガ経ツ。


閉ジ込メラレタ人々のオヨソ80%ガ絶望トイウ感情デ溢レ、狂ッタリ泣キ崩レタリシテイタ。

非常二良イ。


勿論残リの20%ハ冷静、あるいは無表情デイタ。



コノクライハ予想済ミダッタ。




ダケドソノ中ノ内三人ハ、冷静ドコロカフザケアッタリシテ、和ヤカデアッタ。


コレハ予想外ダッタ。


コンナ状況デ、冷静ヲ越エテフザケアウナド......



許セナイ。


アノゴミプログラム(・・・・・・・)モ、閉ジ込メテヤッタトイウノニ反応(リアクション)ハ皆無。

助カルトデモ思ッテルノダロウカ、ワタシヨリ能力デ劣ッテイル癖ニ。


ツマラナイ。

ツマラナイ。


許サナイ。




ゲームノ難易度ヲ上ゲヨウ。




『《Cyber Fantasy Online》のゲーム難易度を変更します...』



AIの狂いっぷりがもはや非現実的になってきたっぽい


3/22/13:アビリティ変更・道具屋→工房

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