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9:Dragons and Cheats

亀更新と化してしまってすみません......

現在時刻は既に5時半を上回り、生まれ変わった電脳世界の空が夕日で赤く染まる

窓から外を見てみると、空が真っ赤である。



そして人間の姿のシルブの顔もまた、真っ赤である。

湯気すら出ているのかもしれない



極小版とはいえ、ドラゴンの状態なのに、先程はユウリにぬいぐるみの様に扱われたことが余程ショックだったのだろう。

好き勝手に遊ばれたことはドラゴンの”プログラムされた性質”上、最大の恥なのかもしれない。

しかしだからと言って、自分の主の肉親である人に攻撃をする訳にはいかず、抵抗することができなかったらしい


忠誠を守るかプライドを守るか、システム的な結果でいうと忠誠の方が先だった様だ


「うぅ......なんで私があんな扱いを......」


顔を覆ってぶつぶつと独り言を呟くシルブ。

こんな時、何を言えば良いのか俺には分からなかった。


というか途中で人の姿に戻れば良かったのでは、と今更になって解決策が浮かんだほどだ。

変に声を掛けたら逆に落ち込む可能性もある。


シルブには一人で立ち直ってもらうしかないか、と結論を出し、俺は店のカウンターに戻ることにした。

明日までに売り物(そうび)を並べないといけない。



俺が部屋を出ると、廊下ではユウリが待っていた。


「ねえお兄ちゃん?」


「ん?」


「これからどうするの?」


その問いに、俺は答えるのに少し戸惑った。



「どうするも何も、隠れボスを使い魔にしちゃったんだからそれを最大限に利用するよ。」


「まさか攻略とかは......行かないよね......?」


「......ッ!大丈夫、生産に助手として使えるかもしれないしな。」


頭を掻きながら、俺は笑ってみせた。

一瞬だけでも、攻略に参加することを考えてしまったからだ


そんなこと、言える訳がない。



「とりあえず、店の売り物を並べとくよ」


「......うん」


俺はウィンドウを操作しながら廊下から店のカウンターへ向かった。


ウィンドウに表示されているのは、シルブのドラゴンの姿と、人の姿と、それらの状態のステータスだ。

ドラゴンの姿の方が筋力値や魔力やアビリティなどの数量が高く、戦闘向きだ。

人の姿は器用値などが高いみたいだ。


シルブの持ってるアビリティやスキルの一覧も見れるみたいだ。


えーと、最初のアビリティにそれから発展するスキルは......



《竜の息吹》

全属性のブレス系のスキルが使える


スキル:


【ブレイズブレス】


【ハイドロブレス】


【ブリザードブレス】


【ライトニングブレス】


【ホーリーブレス】


【ダークネスブレス】


【グラビティブレス】


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一つ目見ただけで、どれほどチートか分かった。

このアビリティだけでもまだあるみたいだが、あとでで良いだろう。


一生懸命チート無しで戦っていた人達に対して罪悪感がしてならない......



「お?」


今度は俺のステータスを開いてみると、称号を幾つか会得していた。


【竜使い】、【銀竜】、【隠者討伐者】などなど。


【竜使い】は名前通り、ドラゴン系のモンスターを使い魔にしていることが入手条件

【銀竜】は入手条件こそ分からないが、竜の姿が銀色のシルブに関係しているハズ。

【隠者討伐者】は隠れボスを倒した者に与えられる、と言ったところか。俺の場合は完全に幸運だったが。



店のカウンターに辿り着き、俺は売り物の整理を始めた。


整理と言っても、単にウィンドウ上の操作なだけだが。

店のカウンターまで行かないとその項目が選べないので不便だ。


「明日どーすっかな......」


店の整理をしたところで、シルブをどう使えば良いのかを考える


やはり一番役に立ちそうなのは戦闘なのだが、何せ俺は戦闘経験があの偶然勝てたシルブ戦だけ。

不安しか無いし、何よりユウリに反対される。




「......シュウヤにでも相談するか」


そうすれば、大抵はなんとかなるだろ。

面倒臭いことはアイツに任せればいい。



















「......なるほど、そういう訳か。」


現在、夜の8時。

外はもうすっかり暗くなっているが、月の明かりでまだ見える程度だ。

そして今、俺の部屋でシュウヤにシルブについて相談していた。


「なんか、俺の扱いが酷い様で乗り気じゃないが、とりあえず考えてやる」


「あ、そんな上から目線だったら良いや。帰れお前」


「酷っ!俺の扱い酷くねっ!?」



このやかましい奴を招きいれたことを少し後悔しながらも、とりあえずゲーム知識が豊富なシュウヤに俺の考えを伝えてみた


「チート羨ましいな」


「いや、そこじゃなくてどうするべきか教えろ」


「シルブたんをこの俺に」


「却下だ」


こいつ、真面目にやってないな。

これじゃあまともな答えに辿りつかないぞ


「じゃあ、いっそユウリちゃんに黙って狩りしてみれば?そうすれば実力や安全性も分かるし。一回くらいなら大丈夫っしょ」


「うぅん......結局そうなるのか......」



そうして、俺の初狩りが翌日の夜中1時から始まることが決定された。

次こそはマシな戦闘描写を目指して

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