8:Are You Lolita Complex?
またまた久しぶりの更新でございます
宿題とかバトンとかの合間にちょくちょく書いていたのですが、時間が掛かってしまいました
今回はギャグペースに戻ります
「おい主よ。」
次第に意識が戻ってくるのを感じ、俺は目を開けた
視界には、既に見慣れた俺の店裏工房が映った。
どうやらシルブの言った様に、俺は店に戻った様だ。
「おい主よ、何をぼーっとしてるのだ」
「ん?シルブ?」
後ろには、背丈の小さい銀髪少女シルブが、まるで俺を待っているかの様に立っていた
さっきまでドラゴンだったことを忘れさせる姿だ。
大体140~145cmくらいと言ったところだろうか。
「どうした主?」
「いや、どうして俺を《主》って呼ぶんだ?」
「私が貴方の使い魔だからじゃないか」
「それはなぁ......色々と誤解されそうだから止めてもらえないか」
「分かった、主」
どうやら言っても変えられない様だ。
仕方が無い......で済ませれば苦労はしないが、システム的にそうなっているならどうしようもないだろう
「とりあえず、お前のことをユウリに教えてくる」
「ユウリとは?」
シルブが不思議そうに首を傾げる。
やはりドラゴンとは思えない様な可愛い容姿なので目を合わせずにいる
本物のロリコンがいたら危ないくらいだ
「ユウリは俺の現実での妹だよ」
「ほう、主の妹か。ならば私も行く。」
「うーん、まあ隠す訳でもないからいいか」
最初は何か言われそうな気がしないでも無いが、説明すれば済むだろう
俺は工房のドアを開け、店のカウンターへ出た。
部屋の中をきょろきょろ見わたしても、ユウリはいない。
となると、今はユウリの部屋だろう
俺は店のカウンターから店の横にあるドアを開けた。
ドアの向こうは、俺かユウリの部屋に続く廊下だ
廊下は少し古い設定らしく、木製の床の上を歩いてるとたまに『キィ...』と音が立つ
そのせいでもっと良い家を買うことを目指してるのは余談だが
俺はユウリの部屋の前まで歩き、ドアをコンコンと叩いた。
「お兄ちゃん帰ってきたの?おかえりー」
ドアが開き、ユウリが顔を出す
が、シルブを見て表情が固まる
「お兄ちゃん......?犯罪はいけないよ?」
「何を誤解したのかはなんとなく分かるが、絶対違うぞ」
ユウリが何を考えたかなんとなく察し、俺は全力で否定した
俺は決してそんなのではない
「だって明らかにその子ってまだ小学生くらいだよね!」
「俺もお前もまだ中学生だろ!」
「ああ、お兄ちゃんは私を撫でるだけじゃ足りなかったの...?」
「だから違うっての!」
「早く警察に知らせないと」
「ここに警察はないぞ」
「主よ、そこではないと思うのだが...」
「まさかお兄ちゃん、警察がいないこの状況を利用して......」
「違うっつってんだろ!」
その後、俺はユウリの誤解を解いて説明をするのに1時間以上掛かった
「ふーん。その子は本当は隠しボスである銀の竜《シルブ》で、今は人の姿なんだ」
ユウリが俺を怪しむ様に見ていた。
明らかに信じてない顔だ
「主、こいつ全然信じてないぞ」
「でも店でドラゴンなったら大変だしなあ」
「サイズをミニサイズにすれば、最小で犬くらいの大きさになれるぞ」
「それを早く言えっての......とりあえず、やってくれ」
シルブは頷き、青い光を全身から放ち始めた
目が眩み、視界が戻ってから再びシルブを見ると、彼女は見事竜になっていた。
それはもう、子犬サイズの小さな銀色ミニドラゴンに。
先程の完全な状態の時の智者の様なの迫力は無く、小動物みたいな姿となっている
「ほえぇぇ......」
ユウリが呆然としてる
「これで信じたか?」
「か......」
「か?」
「可愛いっ!赤ちゃんドラゴン可愛いよっ!!」
ユウリがシルブに抱きつき、頬ずりをし始めた。
それで思い出した
ユウリは大の動物好きなのだと。
ドラゴンも、彼女にとっては動物として見なされているのだろう。
『主、助けてくれぇぇぇぇ』
シルブがまたテレパシーで頭に直接会話をしてくる
やはり、竜だとテレパシーでしか人と話せないのだろう
「すまん、耐えろシルブ。」
俺はそう言って手を合わせ、ミニドラゴン・シルブのもがき様を見届けた
宿題が落ち着き次第、また更新します。




