第4章 憤怒
■■■■■■だ。と声を荒立てて、裁判官風の男に向けていう。
「では、■■■■■■よ。君に判決は〝死刑〟か〝強制労働〟だと」
しょうがない。と小さくつぶやく。
「漆黒姫よ。希望を知らぬ姫よ。命を知らぬ姫よ」
「ああ、私は希望も命も何もかも知らぬ」
だが。と言って裁判官風の男性をにらみつける。
「燐、零加速を使用する」
〝だめ、あなたの身体が持たない〟
「身体が持たないことは知っている」
〝なら、あきらめてください〟
「もう遅い」
首元にある端末に触れると、一瞬にして世界が暗くなる。
背中から黒い六枚の羽根が生え左手には巨大な剣があらわれ、それを無意識的に構える。腰のまわりには巨大な10枚の棺型の装飾。
「さすが、うわさ通りの漆黒の姫」
「……これより、私もこれから貴様らを殺す」
会場を見渡しそう宣言する。
「燐、制御は任せた」
〝承知しました。しかし身体の不調はご自身で〟
「ああ、わかってる」
一気に片づける。とつぶやき急激に加速する。
〝使用時間的には200秒ない〟
「問題ない」
裁判官風の男性に切りかかり、軽々となぎ倒してゆく。
やってしまえ。と兵長風の男性が無線で言っているのが、聞こえたのでその男性を早々切り殺す。
息を整えると、左側から衝撃を受け崩れる。
剣を地面に刺し、攻撃を受けた部分を触ると血がついていた。
「苛立った……」
〝燐、フレームアウト〟
棺型の装飾が展開すると、20本の剣が出てくる。
〝タイムアウトまで90秒〟
「……全門射出」
死体が積み重なった部屋に、座りこみ武装を解除する。
〝大丈夫ですか〟
「大丈夫だから、心配するな」
少し感覚を開けて。再び燐に話しかける。
「少し眠る」
〝わかりました〟