プロローグ
私の名前は空藍。
自分の可能性を信じて突き進んでいる…が、
まあ至って普通の高校2年生である。
私は陸上部に在籍していて、
今は3年生の先輩方と絶賛スタメン争いの最中である。
最終選考は明日の大会の結果によって行われる。
私が狙う種目はただ一つ、男子100mだ。
男子100mに選考されるのは残り1人、
そして、ライバルは私よりも自己ベストが0秒2も早い。
そう。私に残された道は"自己ベストを更新して先輩に勝つ"、それだけである。
明日の大会に備え、顧問は大会出場メンバーのみを帰宅させた。
だが、私は不安症である。前日であれど、
練習を積まなければ明日の失敗した最悪な結果が頭を過り、逆に睡眠の質が落ちてしまう。
だからこそ私は、練習をするべく近所の公園へと向かった。
公園に着いて早々、私はふと疑問に思った。
「いつもはあかたもお祭りでもあるかのように
人がごった返しているのに…、何故だか今日はやたらと静かだな」
…いいや、偶然に偶然が重なって人が居ないだけだ。
私はそう割り切り、練習を始めた。
いつもより慎重に、かつダイナミックに、そして大会同様の緊張感を持ちながら、
今までにないほど集中して練習を行った。
そう、"今までにないほど集中して"。
練習を開始してから早30分ほど、私はそろそろ最終調整を始めようとした。
「あれれ~?もしかして君が噂の勝くんかな〜?」
先ほどまでは誰も居なかったはずの方向から突然声がした。
そちらを見ると、いかにも柄の悪い男性8人ほどが立っているではありませんか。
…って、そんな冷静になれる訳もなく、私はかなりの恐怖に駆られた。
「すすみませんが、わわたしはま勝さんではあありません」
アニメやドラマ以外で今までに柄の悪い方とは一切関わりがなかったため、
少し挙動不審になりながらそう答える。
「あ〜?いざ本物見たら喧嘩売ったことに後悔して嘘をつくとは…生意気だなガキ!」
「まあまあ落ち着け、あとは俺がやる」
そういうと、一番体格のよい人が私の前に立ち、
「2度とこんなことできないよう、一度躾けなきゃな」
とニヤニヤしながら彼は私に対して拳を振るう。
「ふんっ!」
「ボキボキボキボキ」
彼の拳は、私の腰あたりに賞賛を与えたいほどまでに
清々しい音を響かせて当たっていた。
「すごい音、鳴らせるんですね…」
ドサッという音を立て、私の体は地に倒れていた。
「おいおい倒れちまったぞ…やり過ぎたか?」
「いやいや、先に仕掛けてきたのはあっちだろ」
「いこうぜ、サツに見つかってもまずい」
タッタッタッタ…
………
段々と声が聞こえなくなっていく。
嗚呼、このまま私は死んでしまうのだろうか、
こんな形で終わるとは思わなかったな…
そんなことを思っているうちに私の意識は途切れた。
見慣れない天井である。私が目を覚ましたここは一体どこなのだろうか。
「目が覚めましたか、よかった」
そう話すのは医者らしき人物。つまり、ここは病院なのだろうか。
私はペットから体を起こそうと体を捻る。
「痛っ」
「ちょっと!安静にしてください、説明することも多いので」
といわれても、痛みが強くて動けたものではない。
この痛みでは明日の大会は出場どころか観戦も難しいだろう。
いや、アドレナリンでどうにかなるか?
などと、どうにかして大会に出られないかを考えていると、
「心の準備をしてください。準備ができたら手を挙げて教えてください」
怪我がどれだけのものか、私はすぐに説明を聞きたかった。
もしかすると、無理をすればできないこともないほどの怪我かもしれない。
だから私はすぐに手を挙げた。
「では話しますね。貴方の足は、もう使い物にならない可能性が高いです」
私は言葉を失った。
あれから1時間後、私は絶望感に浸りながら家に帰っていた。
医者が言うに、足の損傷が激しいあまり神経まで損傷しているらしい。
通常、神経というものは長くても数年経てば治るものだが、
だが、今回は例外であり、完治するのは不可能に近いらしく、
端的に言えば"諦めるが吉"だそうだ。
「はあぁ…参ったな…これから一生車椅子生活か…」
私はそう声をこぼす。
顧問やチームメイトには、どう伝えようか…
そう考えているうちに、私は自宅近くの人気の少ない道へと辿り着いていた。
電灯が切れた路地を車椅子に乗りながら闇へと消えていく。
翌朝、私は歩き慣れた登校の道を初めて車椅子で登校した。
いつもとは違った視点で見ると、私の登校道はとても凸凹である。
おまけに高低差も激しく、人気の少ない地域であるが故に、
転んでしまったりでもしたら自力で車椅子に乗るのは厳しいだろう。
「やあ、空藍。おはよう」
そう声をかけてきたのは、親友の大雅だった。
「やあ、おはよう」
「昨日は災難だったねぇ...まさか人違いで競技者人生を狂わされるだなんて…
まあそのおかげで僕がスタメン争いを制する確率は上がったんだけどね!
ふー!はっはっはっはーーー!!!!」
ちょっとばかし気遣いにかけているような発言に聞こえるかもしれないが、
大雅はいつもこんな調子だ、至って平常運転である。
「わりぃ!今日早く登校しないといけないから先行くぜ!気いつけろよ!」
「うん。大雅も気をつけてね!」
「当然だぜ!!」
そう言うと大雅は駆け足で学校へと向かっていった。
「私も急がなきゃな」
私は少しだけスピードを上げた…のはいいのだが、
…目の前には踏切があった。
「…この足になってからは初めてだな…。」
私は恐る恐る踏切の中へと進んだ。
「ガタッ」
僕はふと思い出した
「…そういや空藍に聞きたいことがあったんだった!
でも今から来た道戻るのもなぁ…
でもあんな体で部活来ないよなぁ…
でもクラスも違うから話しかけにいけないしなぁ…」
「あーあー!!でもでもでもでもうるさい!!」
そう声を上げたのは
「あれ、奇遇だね雷牙。普段こっちの道使わないだろ!!
てかこっちからも来れるなら一緒に登下校しようぜ!!!」
「はぁ…呆れる。俺が話しかけるまで何を考えてたのか、もう忘れたのか?」
「はっ!空藍!!」
「ははwまじで忘れてたのかよww」
「じゃあ雷牙も一緒にな!!!」
「いや、今日はやめておく」
「は?つれねぇなぁ…なんでだ???なあ」
「お前は忘れっぽ過ぎるんだよ、今日は校内選考会当日、
だからいつもの道より自分のペースで
歩けるこんな人通りの少ない道を使ってんだよ」
「なるほどぉ!!合理的ぃ!!!!」
「まあここで話は終わろうじゃないか、お前のことだから
空藍に会うまでに何を話すか忘れないかヒヤヒヤしかしないww」
「流石にバカにし過ぎだぞ雷牙!!!」
「ははははwww流石に冗談w、早く行きなよ、あいつ一人嫌いだろ?」
「言われなくてもわかってますうう!!!!」
そう言い終わると、僕は来た道を戻り空藍に話かけに行った。
どうせ空藍のことだ、説明を端折ってるに違いない。
僕も雷牙もスタメン争いには入っている…リレーのだけど…
その点空藍は個人のスタメン争い…差かなぁどこでだろう…?
僕は冷や汗が止まらなくなってきた。歩くペースも意図せずに上がっていた。
「おかしい…おかしい!!さっき別れたところまでもう300mもない!
いくら車椅子とはいえそんな遅くないはず!!」
空藍に何か起こったのではないか、そんなことだけが頭に過ぎる。
「!?」
うそ…だろ…まさか、あの踏切に横たわってるのって…!!
「…はは、もう何分経ったかな…踏切で転んでから」
私は踏切を横断中、車輪が石を弾いた衝撃で線路に引っかかり横に投げ飛ばされていた。
「カンカンカンカン」
「人生最後に見るのが踏切が閉まって電車が迫り来るのを待つ瞬間とはな…」
私は目を瞑り、自分の死を覚悟した。
「……ら!……あら!……あら!!……そあら!!!!」
この声は聞き覚えがある。紛れもない親友の大雅の声である。
電車が近づいてきているためどんどん声は聞こえなくなる。
走馬灯にしては音声だけ…?
私は疑問に思い、ふと目を開けた。
すると、踏切の先にはこちらへ全力疾走で走ってきている大雅が見えた。
「たい…が…!?」
「そ…は危…だ!今助けに
「 」
「 」
「 」
「 」
「 」
バァン!!
最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m
初めまして、非常食と化したうさぎです!
突然出てきてなんだお前と思う方もいるかもしれませんね…この作品の親です!!
ついでに…この作品は私が書いた初めての小説なのです!
それ故に文の構成が読みずらいことが多々あると思われます。
その際には「これ、こいつの処女作だし温かく見守るか」
くらいに思っておいてください!!
後書きには今後、作品をより深く知れる情報を書いていきます!
第一話目は…〜?関係性!!
親友
空藍 ⇔ 大雅
PBは空藍が1.2早い
雷牙: 次期部長
(旧部長より任命済み)




