245話 念願のゴミ整理⑥閑話
-----(視点なし)-----
小型基地が設置されてネットが繋がるようになった頃の話
-----(とあるネットの掲示板)-----
1 名無しさん xx/xx ID:aaaa
LAFの話聞いた?
2名無しさん xx/xx ID:bbbb
らふ何?
3 名無しさん xx/xx ID:cccc
昔のゲームだろ?おさんがやってる
4名無しさん xx/xx ID:bbbb
それがどした
5名無しさん xx/xx ID:dddd
エルフがどうこうって話?
6 名無しさん xx/xx ID:aaaa
それ
で今はLAFインで救助くるらしい
7 名無しさん xx/xx ID:eeee
なんやそれ
ゲームから勇者でも来るん?
来るなら来てみろ
来てください
お願い来て
8 名無しさん xx/xx ID:cccc
ネットが復旧したけど
日本どころか世界中が終末なのがわかった
助けこない
もう終わる
9 名無しさん xx/xx ID:aaaa
いや終わる前にLAF繋げ
ゲーム内でのヘルプは救助がくるってよ
10名無しさん xx/xx ID:dddd
ゲームん中で救助されても
俺はもうちぬぞ
食うもんない
11 名無しさん xx/xx ID:aaaa
スマホ充電出来る電気あるなら
どっかからパソコン盗ってきて
LAF繋げ
・
・
・
・
87 名無しさん xx/xx ID:bbbb
ネット復活したら自衛隊もきた
88 名無しさん xx/xx ID:dddd
俺んとこもだ
とりあえずの非常食もらた
89 名無しさん xx/xx ID:kkkk
日本終わらんのか
90 名無しさん xx/xx ID:mmmm
とりあえず俺は生きてる
母ちゃんも親父も帰ってこないけどな
91 名無しさん xx/xx ID:aaaa
頑張れ
お前が生き残れ
・
・
・
・
278 名無しさん xx/xx ID:bbbb
LAF繋がった
古いな
今時オンゲかよ
279 名無しさん xx/xx ID:aaaa
俺はネトゲ世代だ
イースぽとか知らぬ
280 名無しさん xx/xx ID:dddd
マジで救助優先された
ぽどろいた
ぽれ陸自に入るぜ
281 名無しさん xx/xx ID:aaaa
その前にエルフな
282 名無しさん xx/xx ID:dddd
それは作った
今42レベ
283 名無しさん xx/xx ID:aaaa
抜かされた
くっそ
今時の若エルフがぁ!
284 名無しさん xx/xx ID:gggg
君らケンカせんと
うちのクランに入らん?
難波エルフ
285 名無しさん xx/xx ID:dddd
もう入っとる
仙台エルフだけどな
286 名無しさん xx/xx ID:JJJJ
え、仙台沈まなかったん?
287 名無しさん xx/xx ID:dddd
失礼な!
半分は残ったわ!
288 名無しさん xx/xx ID:pppp
いいなー
千葉はチーバ君の鼻以外水没した
289 名無しさん xx/xx ID:FFFF
お前
チーバ君の鼻エルフのもんだな!
うちはチーバ君の鼻の先っちょエルフ軍団だ!
290 名無しさん xx/xx ID:pppp
なげーわ
クラン名がw
しかも軍団て
確か血盟員ふたりじゃなかったか?
291 名無しさん xx/xx ID:FFFF
煩い煩い!
あの先っちょで
2人も生き残った奇跡のエルフだあ
292 名無しさん xx/xx ID:bbbb
しっかしLAFはエルフしかおらんのかね
293 名無しさん xx/xx ID:aaaa
なんか日本エルフ化計画が進んどるらしいぞ
294 名無しさん xx/xx IDhhhh
どこ情報だ
ソースだせソース
295 名無しさん xx/xx ID:cccc
今は調味料も手に入らん時代だからな
296 名無しさん xx/xx ID:aaaa
あ
手に入るかも調味料
極秘情報なんだが
ういsぷで話せるか
297 名無しさん xx/xx ID:cccc
ならLAFの空き家で話そうぜ
初心者の島の最北端の空き家
298 名無しさん xx/xx ID:aaaa
おう
じゃそこ行くわ
聞きたいやつだけこい
-----(掲示板のID:aaaa視点)-----
LAFのゲーム内のアジトでも何でもない空き家。誰でも出入り可能な家がある。
ゲームにログインしてそこに向かうと既に小さな家には8人のエルフが居た。
「せまいな、俺が入れん つめろ 重なれ」
「無茶言うな」
「それで? 極秘情報って何?」
「来週な、千歳でイベントがあるらしい」
「イベント?」
「コミカか?」
「千歳って北海道の千歳? 無理じゃん、うち長野よ」
「今はどこからも無理だろ? 飛行機も新幹線もないんだぞ」
「道民だけか 千歳コミカ」
「道民を馬鹿にするな!旭川から千歳だって走っても無理だぞ」
「いや、コミカじゃないって 物品配布のイベントだって」
「非常食もらうのに北海道まではちと遠いなー」
「それがな、お迎えポータルが各地に出来るらしい」
「え、何それ、ポータルって何だよ」
「それ名古屋ある?」
「長野は?」
「仙台は?」
「待て待て、俺の握った秘密の……」
-------------
ポータルまで行けるやつらと、当日に千歳の会場前で落ち合った。
「ども」
「あ……ども。はじめっして」
「あ、あの……ども」
良かった。
皆似たようなおっさん、かつコミュ苦手っぽいやつらだ。
最初はお互いに緊張していたが、すぐにゲーム内のように話せるようになった。
「いつの間に日本がゲーム化してたんだ、ビックリしたぞ」
「ポータルに入る時はドキドキした。なんか恐ろしい宗教の生贄かもとか考えんかった?」
「思った思った。人生これで終わるかもって」
「あ、俺は異世界に転移するかもって思った」
「そっち系なー、うん」
「あれさ、足元のポータルがどうというよりも、集団テレポートっぽくなかった?」
「俺は気がついた。中央の疲れたおっさ、あ、俺と同じくらいか。あのおっさんが魔法を使ったんじゃないか?」
「まさかのウィズ? 国民総エルフ計画なのに? ひとりウィズ?」
「まぁLAFならウィズもおるしな。リアルウィズがいても」
「リアルウィズって、そしたら俺らリアルエルフやん………え? 俺らリアルエルフなん?」
「帰りにわかるだろ」
「そっか、帰りもあのおっさんがポータルで送ってくれるんか」
「まさか連れてきて放置とかないだろ、ないよな?」
「片道切符とか怖すぎだろ、まさか帰りは各自歩いて帰れ?」
「名古屋まで?ってかここ本当に北海道?」
「知らん……」
-------------
行列が出来ていた入場門をくぐる時にマップとチケットを渡された。
「5枚……引換券って何と引き換えてくれるんだ?」
「食事券も3枚付いとる!」
「コミカ会場広いなー」
「だからコミカじゃないって、……ないよな?」
「とりあえず見て回ろうぜ、逸れたら会えなそうだからくっついて行こうぜ」
-------------
「マッツある!待って待て待て、あそこにマツドマルドがあるぞ」
「マツド?嘘だろう……震災から全くやってなかったよな?」
「あれ?でもあの看板のMって手作り?」
「クンカクンカ…………看板は手作りでも匂いはマツドだぞ?」
「食事券3枚ってバーガーとポテトと飲み物で3枚かぁ。他も見てから決める?」
「俺はポテト食う。この券、サイズはMなんかな?」
「ポテト一本ちょうだい、頼む一本」
-------------
「食券一枚でポテトとバーガーと飲み物のセットだった!サイズも自由だぜ。LLセットにした、ポテトもコーラもLだ」
「マジ? どうしよー、心が揺れる。俺もマツド交換しよっかなー」
まるでフードコートのようにテーブルや椅子がある周りに屋台が出ていた。
皆が適当に交換した物をテーブルに乗せてお互いにつつき合った。
食事券はまだ2枚ある。他の引換券のテントも覗きたい。集合場所と集合時間を決めてバラバラに行動した。
落ち合った後に、戦利品を見せあって交換したりした。
引換券も凄かった。高価なお菓子は単品だったが福袋のように詰めた物と交換した。
電気製品は単品交換だったが、電池や小物は複数がワンセットだった。中身の交渉をしたら在庫がある物は交換してくれた。
下着類もサイズごとに複数が袋詰めされていた。
暗くなり始め、夕飯をまたみんなで交換しながら摘んで、食事券の最後の一枚は交換したあと土産として持って帰る事にした。
片道切符ではなく、ちゃんと帰りも送ってくれた。
「やっぱ、あの中央のおっさんだよ。あの人がエリアテレポートで運んでくれた」
何か知らんが、あの大災害後に地球はファンタジーになってしまったのだろうか?
俺もエルフの腕を磨かねば。
「なぁ、来月もイベントあるみたいだぞ?」
マジか!




