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  作者: 結城南


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2/2

お仕事

開いた扉の向こうには多数のモニターに向かう数人の男たちがいた。

「よぉ。学校は終わったのか?」

「良い子でちゃんと授業聞いてたか?」

親し気に男たちが入ってきた俺に、顔はモニターに向けたまま声をかける。

「だからガキ扱いするなって、ちゃんと勉強してるし。」

少し不貞腐れたように返しながら自分の席に着く。

前のモニターに古い家がうつしだされた。

「これ、すり常習犯の記憶、よろしくね。」

俺たちはマインドスイーパー、犯罪者の記憶から犯罪に走った原因を見つける。

AIがあらかた見て、関係のなさそうな記憶はカットし、後は人海戦術でAIがしおりを入れた記憶を見ていく、それでも原因となる事象がなかったときは記憶のすべてを最初から見ることになるのだが。

そして犯罪に走る原因の記憶を消去、修正などをし、政府の監視のもと普通の生活に復帰する。

それでも再犯するようであれば極刑になる。

俺たちの責任は重大だ。

その重責に加え、殺人犯とかだと結構凄惨な場面の記憶もあったりするので、この仕事は精神を病む確率がほかの仕事に比べ、かなり高い。

しかもここで一度病めば職場への再復帰の可能性はゼロに近くなる。

なので、この職場はいつも人手が足りていない。

おいそれとうかつに口が軽い者は雇うことはできないし、だれかを雇うと決めたらその者の身辺調査が念入りにされる。

犯罪の前歴があったり反政府組織に入っていたりしたらダメだし、神経の細い人も無理。

なので、今いる俺を含めて6人が現在の マイスイ、わが社の精鋭メンバーとなる。

退役軍人でリーダーでもある面倒見の良いザイン。

美人で優しいくせに武道全般特Aクラスの凄腕クリス。

ちなみに料理の腕も特Aクラス。

大きな身体で重戦車級のガルバ。

頭脳明晰、ひょろっとはしているが頼れる兄貴ショナ。

マスコット的存在、かわいいセラフィ

そしてなんの取り柄もないが、神経だけはずぶとい俺、レオン

ただ、俺だけ未成年のためあまり凶悪な記憶はまだみせてもらえない。

まだまだ貢献しているとは言い難い状態だ。

「セラ、これ次ね。猟奇殺人犯の、結構ぐちゃぐちゃだけど大丈夫?」

クリスがセラフィのところにディスクを持っていく。

「はぁい、ごはん食べながら見ちゃうね。」

「それ、飯食いながらみれるのかよ。さすがセラだねぇ。」

ガルバが顔をしかめながら言う。

みんな自分のモニターからは目を離さず口だけだが和やかな雰囲気。

俺も早くあぁいうの任せてもらえるようになりたいなぁ。

俺はもっぱらスリや置き引き、殺人の伴わない強盗などの軽犯罪だけ。

いつになったらなんでも任せてもらえるようになることやら。

「そういえば、今日入ってくるって言ってた新人は?」

「え、新人入ってくるの?」

「おぅ、お前もやっと先輩だな。」

ザインがひと段落したのか、モニターから目をあげた。

入口のドアが音もなく開く。

「本日よりお世話になります。セイラと申します。」

「おっと、噂をすればなんとやらだな。みんな、退役ほやほやの軍人さんのセイラだ。よろしくな。セイラはここの席つかってくれ。ちなみにみんな画面から目をはなせないので、一区切りついた奴から自己紹介ってことで、まずはみんなの仕事でも見学しておいてくれ。」

「サー!」

「あんま堅苦しくなくていいからな。」

「サー!」

「うん、徐々になれてこうな。」

「サー!」

みんなそんなやり取りを聞き流しながら目だけはモニターをみていた。


誤字脱字、文章ミス等多々あると思いますが、見つけ次第訂正していきますので、ご容赦ください

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