06話:また知らない単語が出てきてビックリしていく
俺はそんな事を思いながらキョトンとしてると、鳴海姉さんはニヤニヤと笑いながらこんな事を唐突に言ってきた。
「へ、へぇ、そうなんだ、ハル君はオナニーをしてるんだぁ……って、い、いやいや! ハル君が本当にオナ……をしているとしても、そういう事はあまり表立って言わない方が良いよ! 最近は男の子を襲う不審女性とかが現れたり、男の子にお金を払ってホテルにつれ込むママ活とかも凄く横行してるんだからね! だからそういう事を口に出して言うのは危険だよ!!」
「……え? 不審女性? ママ活?」
急によくわからない単語が出てきて俺は少しビックリとしてしまった。パパ活という単語なら知ってるんだけどママ活って一体なんだよ?
「え、えっと、ごめん、姉さん。ママ活って何をする行為なの?」
「え、ママ活を知らないの? あ、でもそっか、ハル君がいた町にはママ活なんてしてる人いるわけないよね。えっとね、ママ活ってのは女の人が男の子にお金を払ってエッチな事をする活動の事だよ。都会ではそういう活動をしてる人が多くて問題になってるんだ。特に夜の繫華街ではそういうのがすっごく流行ってるらしいから、ハル君は夜の繫華街には近づいたら絶対に駄目だよ!」
「え、えぇっ!? 女の人が男の子にお金を払ってエッチな事をするの!? 普通逆じゃないの!?」
「普通は逆? い、いやいや何言ってるのハル君! 今の時代は男の子の人数が物凄く少ないから必然的に男の子の需要が凄い事になってるんだよ! そしてその需要を理解していて大金目当てに自分の身体を売ってる男の子とかも今はとっても多いんだよ! だからといってもハル君はそういうの身体を売る行為とかやったら絶対に駄目だからね!」
「なっ……!?」
姉さんからママ活についての概要を聞かされて俺は衝撃を受けていった。現実世界のパパ活と真逆な行為をこの世界ではママ活と呼んでいて、そんなママ活がこの世界では流行しているようだ。
そしてママ活が流行している理由は姉さん曰く、この世界には男性の数が圧倒的に少ないので必然的に男子の希少価値が高いからのようだ。という事はやっぱり……。
(姉さんは真面目な性格だからこんな変な冗談なんて絶対に言わないよな……という事はやっぱりここは俺が元いた現実世界とは異なってるって事か)
俺は姉さんとの会話の中でそれを理解していった。それじゃあやっぱりここは貞操逆転世界って事で良さそうだな。
「ハ、ハル君聞いてるの!? 私すっごく重要な事を言ってるんだからね!」
「え? あ、ご、ごめん。ちょっとだけぼーっとしちゃってたよ。え、えっと、何の話だっけ?」
「も、もうハル君駄目でしょ! ちゃんと真面目に私の話を聞いてくれなきゃ! ハル君みたいなカッコ良い男の子がそんなエッチな話を外でしてたら絶対に大変な事になっちゃうって話だよ!」
「……えっ? お、俺ってそんなにカッコ良いかな? 姉さんから見てもそうなの?」
「当たり前でしょ! 清潔感のある黒髪のショートヘアにハル君のお母さんソックリの切れ長のパッチリお目め! ピアスとかアクセサリ類を一切身に着けずチャラチャラとした雰囲気のない真面目そうな姿もポイントかなり高いよ! もう本当に凄く立派な好青年って感じだよ!」
「そ、そっかそっかー。うん、鳴海姉さんにそんな事を言って貰えるのは嬉しいなー」
唐突に姉さんに俺の容姿を褒められていって何だか気恥ずかしい気持ちになったけど、でもやっぱり初恋のお姉さんにそう褒められて嬉しくも感じていった。
「い、いや嬉しがってる場合じゃないって! ハル君は都会に引っ越して来たんだからそういう危機感はちゃんと持たなきゃ駄目だよ! そんなエッチな話を外で聞かれでもしたら、きっとハル君は沢山の女の人からママ活のお誘いされるかもだし、悪質なナンパとかにも沢山声かけられちゃうかもしれないんだよ!」
「え……こ、この世界だとそんな事になったりするの?」
「あ、当たり前でしょ! この世の中にいる女性達は皆性欲が凄いオオカミばっかりなんだからね! も、もちろんハル君が大人になったらそういうえっちぃ事は自己責任でしても良いとは思うけど……で、でも今のハル君はまだ未成年なんだからそういうえっちぃ事には巻き込まれちゃ駄目だよ! それにもしもハル君が危ない目になんて遭ったら私……すっごく悲しいからね……」
「あ……な、鳴海姉さん……」
そう言うと鳴海姉さんは本気で悲しんだ表情をしていってくれた。だから俺はそんな悲しんだ表情をしている鳴海姉さんの目をじっと見つめながらこう言っていった。
「うん、わかったよ。変な事を言っちゃってごめん。これからはあまりそういう話は表立ってはしないようにするよ。心配かけちゃってごめんね、姉さん」
「うん、分かってくれてよかったよ……」
俺は反省した態度をしながらそう言っていくと姉さんは柔和な笑みを浮かべてそう返事を返してきてくれた。それはまさしく俺の大好きだった鳴海姉さんの優しくて素敵な笑顔だった。
(……あぁ、良かった。やっぱり社会人になって大人になった姉さんも、昔と変わらず優しくて素敵な姉さんなんだな)
この貞操逆転世界においても鳴海姉さんは俺の大好きだった素敵で優しいあの姉さんと何ら変わらない事がわかった。
まぁ見た目だけは昔と比べてだいぶボロボロに変わってしまってるけど……でも俺が子供の頃から大好きだった優しい姉さんには変わりないという事がわかって俺は嬉しくなっていった。
「……はは」
「ん? どうしたのハル君?」
「いや、何というかさ、やっぱり鳴海姉さんは俺にとって……凄く優しくて素敵で尊敬する……一番大好きなお姉さんなんだなって再認識したんだ。うん、やっぱり俺は姉さん事がすっごく大好きなんだなーって思ってね」
「ふぇっ!? あ、う……も、もう! 大人の女をからかうんじゃありません! で、でも、その……そ、そう言ってくれて嬉しいよ。だからありがとね、ハル君……ふふ」
そう言うと鳴海姉さんは顔を赤くしながらも、とても嬉しそうに笑みを浮かべながらそう返事を返してきてくれた。




