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04話:鳴海姉さんと再会する

 という事で俺は鳴海姉さんの住むアパートに向かうために、まずは羽田空港からモノレールに乗っていった。


『次は終点~終点~、浜松町です。御忘れ物無きようお気をつけてください』

「お、そろそろ乗り換えか」


 それからしばらくして俺の乗っているモノレールは終点の浜松町駅に辿りついた。


 ここからは電車を乗り換える必要があるので、俺は最寄り駅の高田町駅に向かう電車がやって来る3番線ホームへと移動していった。


 そして俺は3番線ホームで高田町駅行きの電車が到着するのを待ちながら、そのまま辺りをキョロキョロと見渡していってるんだけど……。


(うーん、今の所はあんまり変な違和感とかは全然感じないんだよなぁ……)


 辺りをキョロキョロと見渡してみても男性の数が少ないだけで、それ以外は元の現実世界と何ら変わった様子はないというのが正直な感想だった。


 だから今の所はここが貞操逆転世界だという実感は全然ない。というかむしろ本当に貞操逆転世界なのかも怪しくなってきていた。


 まぁでも本当にここが貞操逆転世界なのかどうかは鳴海姉さんと会って話をすればすぐにわかる事だ。だからさっさと鳴海姉さんに会いに行く事にしよう。


―― ぴんぽんぱんぽーん♪


『えー、まもなく3番線に電車が到着します。危ないですので白線の内側までお下がりくださいー』


 そんな事を思っているとホーム内にアナウンスが流れてきた。そしてそれからすぐに高田町駅に向かう電車が3番線ホームにやって来た。


「おっ、ようやく高田町駅に向かう電車が来たなぁ……って、えっ? 何だよこれ?」


 でも俺はその到着した電車を見てビックリとしていった。何故かというとその電車の一号車には……“男性専用車両”という表示が大きく書かれていたからだ。


「え? だ、男性専用車両? 女性専用車両じゃなくて?」


 俺はその電車に書かれてる“男性専用車両”という表示を見ても中々理解する事が出来なかった。だって俺は17年間生きてきたけどそんな専用車両は今まで一度も見た事はないからだ。


 で、でもそんな専用車両があるなんて……それじゃあやっぱりここは貞操逆転世界という事なのか……?


「ま、まぁそれについては鳴海姉さんに話を聞いていけばわかる事だよな。よし、それじゃあすぐに行ってみよう!」


 という事で俺は気を取り直してさっさとその電車に乗り込んでいった。そして高田町駅に着いたらすぐに姉さんのアパートに向かう事を改めて決めていった。


◇◇◇◇


 それから程なくして。


 高田町駅に着いた俺はそのまま姉さんに教えて貰った住所を見ながら目的地のアパートに向かって行った。


「えぇっと……あ、ここだここ! ここが姉さんの住んでるアパート……って、あれ? 何だかちょっとオンボロなアパートだな?」


 俺は姉さんに教えて貰った住所のアパート前に到着する事が出来た。でもアパートの外観が何というかちょっと……というかだいぶオンボロに見えた。ほ、本当にこんなアパートに姉さんが住んでるのかな?


「う、うーん、まぁいっか。それじゃあ早速エントランスに入って姉さんの号室を呼び出していくとするかー……って、えぇぇっ!?」


 俺はすぐにとある事に気が付いて大きくビックリとしてしまった。このアパートにはエントランス的なものは存在しておらず、行きたい号室の前まで自由勝手に行けるような構造になっていた。


 まぁつまり簡単に言ってしまうとセキュリティが思いっきりガバガバなアパートになっていた。そして改めてそのアパートをじっくりと眺めていくと、いわゆる昭和レトロ溢れる格安アパートって感じにも思えた。


(いや俺の住んでた田舎にもこういうオンボロなアパートは沢山あったし、都内にも格安物件でこういうアパートは需要があるってのも全然理解出来るんだけど……)


 でも都会に住んでる一人の若い女性が住むにはちょっと心配になっちゃいそうな作りだよな。男の変質者とかに狙われたりしないのかな……。


 というか姉さんの住んでる場所はもっと都会のスタイリッシュな所だと想像してたんだけど……それなのに姉さんがこんなボロボロの格安アパートに住んでるなんて流石にビックリだよ。


「う、うーん……ま、いっか。これなら姉さんの部屋に直接行けるし今は有難いという事にしとこう」


 俺はそう呟きながら早速姉さんの部屋に向かう事にした。姉さんの部屋は2階の203号室だ。


 なので俺はボロボロのアパートに備え付けられてる階段を利用して2階に上がっていき203号室の前にやってきた。そこの表札は姉さんの苗字である“姫月”と書かれていた。


「姫月という事はここで合ってるはずだ。よし、それじゃあ……」


―― ピンポーン


 俺は203号室のドア前に設置されてる呼鈴を鳴らしていった。さてさて、姉さんはいるかな……?


「……ん、はーい……今でますー……」


(おっ、今のは姉さんの声だ!)


 203号室の中からは女性の声が聞こえてきた。その声は間違いなく鳴海姉さんの声だった。でも何だか気だるげな感じの声に聞こえた。もしかしたら寝てたのかな?


(もしも仕事疲れで寝てたのを起こしちゃったのなら本当に申し訳ないけど……でも久々に姉さんに会えるのは嬉しいな!)


 俺が鳴海姉さんと最後に会ったのは三年前の冬休みだった。あの時は姉さんは成人式があるという事で振袖姿で一緒に家族写真を撮ったんだ。とても可愛くて綺麗な振袖姿だったので凄くドキドキとしたのは今も覚えている。


 そして最後に会った時の姉さんもいつも通り優しくて素敵な姉さんだったよな! そんな優しくて素敵な姉さんと三年振りに再会出来るのはすっごく嬉し――。


―― ガチャ


「あ、鳴海姉さんっ! 久しぶ……って、えぇっ!?」

「ん、ふぁあ……宅配便ですかー……って、えぇっ!? ハ、ハル君っ!?」


 203号室のドアが開かれてそこから気だるそうに欠伸をしている女性が現れた。そしてその顔付きは紛れもなく鳴海姉さんだった。


 そして鳴海姉さんといえば昔からとてもオシャレで可愛くて優しくて素敵な姉さんだった。でもそんな姉さんの今の姿はというと……。


「い、いや、な、鳴海姉さん!? ちょ、ちょっと待ってよ!? な、何で……何でパンツ姿でドア開けてんの!?」

「えっ……って、あぁっ!? ご、ごめんハル君!? ちょ、ちょっと待ってて!」


―― バタン!


 なんとドア前に現れた鳴海姉さんの姿はヨレヨレのタンクトップに黒色のパンツだけという……ま、まぁ、何というか、その……物凄く良い感じに捉えるのならクールビズ過ぎる服装だった。


 そしてその事に気が付いた鳴海姉さんはかなり慌てた様子になりながらすぐにドアを閉めていった。そして部屋の中でドタバタという音が聞こえてきた。おそらく大慌てで着替え始めていってるのだろう……。

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