シロと黒い百合
7話:黒百合と水仙
「よっ。」
「いきなり話しかけないでください。それと煙草の臭いが制服に着くのでやめてください」
「注文が多いな」
と笑いながら煙草の火を靴で踏んで消した。
水仙とは、昔親に無理やりつけさせられた家庭教師の5人目がこの人だったのだ。
水仙が家庭教師だったとき水仙はあった初日に
「私とは友達と一緒の対応で構わない。というか友達になろう!」
まぁその方が接しやすいのかな?と思ったため「はい」と答えたら
「それじゃあ、手始めにすいちゃんと呼んでくれ!」
と言われて、ただただやばい人と言う事が分かったという過去がある
…まぁ、そのあとはしっかり友達のようにしっかり距離を取ったんだけど
「そういえば、黒百合。お前獣人庇ったってな」
「誰から聞いたんですか?」
「あいつの取り巻きたち」
水仙が指を指した先にはクラスメイトにレポートを写させている紫陽花がいた。
最初は「ふざけるな」や「一人でやれ」という小言をぐちぐち言うが、押せば意外と優しく教えてくれる。…らしい
私は勉強はできる方だし、紫陽花とはなるべく距離を取りたいのだが…距離を取ろうとすればするほど、なぜかよく合うので最近はほとんどあきらめかけている
「いやー、それにしてもよくやった!私の仕事を増やさないようにしてくれて。」
「先生の為じゃありません。獣人の子が可哀そうだったので」
黒百合が淡々と言うと、水仙が顎に手を当てながら、黒百合と紫陽花を交互に見合わせている。
「何ですか」と水仙に聞くと「いや~」と口に手を当てながらニマニマしていた
「本当に、気色悪いのでやめてもらえませんか?」
「そういえばその獣人ってどんな奴だった。」
「シロっていう多分犬か狼の混合種だと思います。あっでも白かったから珍しい…のかもしれないです」
「へぇ…狼の混合希少種ねぇ」
「知ってるんですか?」
「いや、私の知り合いが混合種だったんだよ。少し珍しい」
と言った先生の顔を見ると少し苦しそうな顔をして、目が合うと「そんな顔するな」と言い、頭を撫でた。
…私はどんな顔をしていたのだろうか。
メリークリスマス。今年ももちろん非リア側のお茶です
これが今年最後の投稿です。一年ありがとうございました。来年も変わらず一か月に一回ぐらいの頻度で投稿いたします。これからもよろしくお願いいたしますm(__)m